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[ トラベル・ミステリ ] 東京・山形殺人ルート 十津川警部シリーズ |
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西村京太郎 | 出版月: 1995年11月 | 平均: 4.00点 | 書評数: 1件 |
講談社 1995年11月 |
講談社 1998年06月 |
光文社 2011年09月 |
No.1 | 4点 | たかだい | 2025/01/18 18:40 |
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身元不明のバラバラ死体が発見された事を皮切りに、僅かな手掛かりに縋って十津川警部が山形に赴くトラベル・ミステリー作品です
文庫本には「本格推理小説」とありますが、作風としてはサイコパスを扱うサスペンス物となります 引き起こされる凄惨な事件など前提となる設定が結構面白く、個人的には僅かな手掛かりから捜査線上に挙がった男「黒田」のキャラクター性が割と好きで、捜査線に名が出るや自ら十津川警部に接触を持ち、疑われている前提で嘲笑うように捜査を掻き回す。愉快犯的であり、言葉巧みに女性を信用させる詐術の持ち主であり、大胆不敵で抜け目のない狩人でもある「黒田」のキャラクターが、この作品のすべてと言ってもあながち言い過ぎではないかと思います ただ、それだけにラストが呆気なさ過ぎた感が否めない。その直前に、十津川警部との水面下での攻防に勝利しているだけに、余計、唐突に負けた感が拭えなかった そこが残念に感じた点であり、詰まらなくはないがイマイチという評価に繋がったポイントです |