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[ 本格/新本格 ]
焦茶色のパステル
岡嶋二人 出版月: 1982年09月 平均: 6.17点 書評数: 29件

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講談社
1982年09月

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2002年09月

講談社
2012年08月

No.29 8点 zuso 2023/10/15 22:17
東北地方にある幕良牧場で、競馬評論家と牧場長、それに二頭の馬が射殺されるという事件が起こった。評論家の妻とその友人が調査に乗り出すが、事件はそれだけでは終わらず、今度は獣医学部の講師が殺されてしまう。
犯人の狙いは人間だったのか、それとも馬だったのか。そして事件の背後に隠された大掛かりな動機とは。競馬にまつわる蘊蓄と意外な真相が楽しめる。

No.28 7点 2023/08/23 16:09
江戸川乱歩賞受賞作。
気合を入れて書いたのだろうな、と思われる。
おそらく伏線でもなく、おそらくミスディレクションでもないと思われる描写が多くあるのが気になった。これも気合を入れすぎた結果か?
そんな調子だから、ミステリー的にはイマイチかと想像していたが、最後は勢いがあったし、ラストに開示された真相も良好だった。
競馬に絡めた背景、真相、トリックはほんとうに素晴らしい。
後半のヒロインたちの行動はサスペンスたっぷりで、ここも見せ場だろう。ただ、後半を読んでいたときはスリラー物かなとも思った。

最後まで読んで話が決着したときには、伏線でもミスディレクションでもない、つまらないと感じた描写が、じつは新人らしい初心さなのだと感じることができた。
最後がよくて、何でもよく見えてしまったのかな?

No.27 7点 斎藤警部 2017/02/16 20:24
終盤、事件に関わるカネの額がまるで等比級数の如く膨れ上がる真相暴露のスリル。血統やら汚職やら、起伏豊かなミスディレクションに気持ちよく翻弄されました。四段半つづら折り(いっそ五段で良かった?)の果てに見せ付けられる三重底、見事に落とされました。。。こりゃあ反転てより、大逆転だねえ。8点に大きく迫る7点を! 「ノックス」なる競走馬の登場にはちょっと萌えましたよ。

No.26 9点 パメル 2016/01/21 13:30
夫の死の理由を探るホワイダニットから始まる展開は
一部の謎が解かれると新たな謎が現れ不透明な競走馬売買
そして汚職問題へと二転三転する
競馬界を震撼させる真相は冒頭からの物語全体の見え方をも
反転させる本格ミステリ

No.25 5点 ボナンザ 2015/02/18 16:37
岡嶋のデビュー作だけあって読みやすく引き込まれる内容の佳作。

No.24 5点 TON2 2012/11/19 19:12
競馬のことは詳しくありませんが、それでも楽しめる作品です。
でも、競馬に詳しい人や競走馬に携わっている人たちにとっては、優性遺伝、劣性遺伝というのは常識なのではないでしょうか。

No.23 6点 kanamori 2010/08/01 16:06
競馬オンチと競馬新聞記者、この二人の女性探偵役が転がしていくストーリーが心地よく、やり取りで自然に競馬界の知識と伏線が読者に与えられていく構成が巧い。
ただ、プロットは期待したほどの捻りは感じられず、「あした天気にしておくれ」と比べると出来はちょっと落ちると思った。

No.22 6点 spam-musubi 2010/07/26 17:13
ミステリよりは競馬に詳しいので(笑)、この動機はまぁ納得。

今さら「タニノギムレットはブライアンズタイムの
仔ではなかった」→「じゃあウオッカの記録は全て無効??」
とかなったら、まさに日本競馬はパニック状態だもんね。

ただ、殺人方法とその隠蔽方法(アリバイトリック)は
比較的平凡で、何も心動かされるところはなかった。
競馬好きでない限りは点数が低くなると思う。

No.21 4点 メルカトル 2010/06/27 22:58
乱歩賞を受賞した本作だが・・・。
競馬にもサラブレッドにも詳しくない私にとっては、今ひとつ楽しめなかった。
文体も私には合わなかったし、全体の印象も薄く、インパクトに欠ける。
乱歩賞をますます信用できなくなった、残念な作品。

No.20 7点 測量ボ-イ 2009/10/23 21:20
最後に意外な真相、どんでん返しがあり、唸らせる作品
でした。
ただ競馬やその血統が題材であり、予備知識がない人に
は少しキツいかも知れません(競馬を知らない人でも読 
めるような配慮が感じられますが)。
僕自身はGⅠレ-スをたまに買う程度の、ライトな競馬
ファンだったので楽しく読めましたが。

国内では珍しい、2人コンビの作者です(現在はコンビ
解消との事)。日本のエラリ-・クィ-ン?日本のディ
ック・フランシス?さて、どちらでしょうね・・

No.19 7点 isurrender 2009/09/21 21:14
動機のことを深く考えてなかったから、最後は結構楽しめました
ストーリー展開はちょっとベタだったけど、デビュー作ってことを考えるとかえって微笑ましい

No.18 5点 E-BANKER 2009/09/19 17:00
競馬の世界で言う「生産牧場」の不祥事に殺人事件を絡めた作品。競馬+ミステリー好きの私にとっては興味のある作品でしたが・・・
殺人の方はなにかすっきりしない印象。最後にちょっとしたドンデン返しがあるんですが、とって付けたような真犯人みたいで、2時間ドラマのラストシーンみたいですねぇ。
その代わり、パステルにまつわる謎についてはなかなか面白く読ませていただきました。遺伝の件(くだり)も思わずニヤツ。

No.17 5点 江守森江 2009/05/25 13:36
この作品が発表される以前から、コアな競馬マニアや生産者の間では”テンプラ“(興味ある方は自分で調べて下さい)が横行してると噂されていた。
なので全然競馬界に衝撃を与えると実感できなかった覚えがある。
現在だと血統登録検査も人間の親子鑑定以上で、この手のテーマは(科学捜査ドラマ以外では)書きにくいだろう。
乱歩賞受賞時もトリックの可否で話題になった。
二時間ドラマの原作とおもいながらサラッと読めばよい作品。

No.16 4点 あびびび 2008/10/16 19:49
競馬に詳しいものでも血統論理はややこしい。一応ミステリーの流れがあり、最後は落ち着くところに落ち着いたが、意外性より、血統を理解するのに時間を要する。

しかし、こんな本があってもいいのでは、と思う。

No.15 4点 いけお 2008/09/17 02:32
人物にリアリティが感じられず、どうゆうジャンルの作品にしたいのかも中途半端。

No.14 7点 こう 2008/08/31 23:27
 以前読んだときは面白かった覚えはありますが血統については一般読者は事前の描写で毛色がOOだから怪しい、と推理するのは無理でしょう。「毛色の遺伝」の表を見せられて、説明を受けてやっと納得するのではないかと思います。最後の展開は更に一ひねりがありよく考えているとは思います。
 但し現実に同様なことを起こすとすれば、おそらく「毛色の遺伝」については犯人たちの立場であれば先刻承知のことだと思いますので、辻褄合わせをして発覚しないようにできることだと思いますのでそもそも杜撰な事件でありその点は不満でした。
 尚この作品を読んだあと井上夢人氏の「おかしな二人」を読むと作品の作られ方、作者の考え方がより楽しめると思います。

No.13 7点 COBRA 2008/06/27 16:17
血統も動機もややこしいけど、面白い。

No.12 6点 vivi 2007/12/18 01:32
かなり競馬の世界に入ってはいるけれど、
主人公の香苗が「素人」という設定で、競馬ファンでない人にも親切。
ただ、犯人当てには適さない作品かな~と思いました。
血統の遺伝子型とか、ちょっと手にあまる感じでしたし(^^;

でも、続編の競馬シリーズも読んでみたいと思わせる作品でした。

No.11 4点 深夜 2007/12/12 23:51
乱歩賞を狙うがあまり、展開を転がしに転がしている感が否めません。読んでて疲れます。
競馬好きの人にとっては面白いのかもしれないが、そうでない人にはどうなんでしょうか?

No.10 6点 しゃんテン 2004/07/05 16:57
 中盤は退屈な印象を私は受けた。どうにも、殺人事件にも競馬にも関心をもてない。また、登場人物に感情移入できないのも大きかった。私の感受性の問題かもしれない。
 ラストの展開は見事。明らかに成る真相、犯人、それらにはうならされた。終わり間際のシーンはどきりとさせられた。


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