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[ サスペンス ]
コンピュータの熱い罠
岡嶋二人 出版月: 1986年05月 平均: 6.00点 書評数: 9件

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光文社
1986年05月

光文社
1990年02月

講談社
2001年03月

No.9 5点 パメル 2017/09/15 13:11
まだパソコンもあまり普及していなかった時代に書かれたとは思えないほど、コンピュータや情報に関わる事件の先見性に驚かされる。
ただ彼らの良さが発揮されているかといえば疑問が残る。
トリックなど謎解きの面白さは味わえないし、サスペンスのジャンルにしては肝心の緊迫感が足りない。
ストーリーの構成も冒頭部分では引き込まれるが、起伏が少なく淡々と進行するため、展開力に不満が残る。
真犯人に意外性はあるが、推理する余地は無いし登場人物が少ないこともあり、ピンとくる人も多いでしょう。

No.8 5点 ボナンザ 2015/03/28 21:03
岡嶋ならではのコンピューターを用いた佳作。
展開は読めるものの、読みやすい文章や引き込まれる表現力で一気に読ませる。

No.7 5点 E-BANKER 2011/11/23 20:56
1986年発表のノン・シリーズ長編。
タイトルからして、岡島(井上)氏らしく、コンピュータに題材をとった作品。

~相性診断によって男女を引き合わせるコンピュータ結婚相談所。オペレーターの夏村絵里子は、恋人の名前を登録車リストに見つけて愕然とする。「何かがおかしい・・・」。彼のデータを見直し、不審を抱いた彼女を正体不明の悪意が捕らえる。相次いで身辺で起こる殺人事件は増殖する恐怖の始まりでしかなかった!~

まとまりのいい作品。
プロットとしては、それほどオリジナリティを感じないし、ストーリーの進行に従い、徐々に明らかになる「事件の背景」というやつがちょっと薄っぺらい感はある。
真犯人もねぇ・・・ちょっと「いかにも」すぎるかな?
最近でも、サイバーテロ等がマスコミを騒がせていますが、本作が発表された約25年前には、こういったコンピュータのセキュリティやハッキングといった話題は、まだまだ一般的ではなかったはず。
そういう意味では、実に先見性のある作品ということは言えそうです。
見せ方もさすがです。

まぁ、トータルでは水準級という評価。
(結局、本筋の殺人事件とコンピュータ絡みの謎があまり有機的につながってない気がするが・・・)

No.6 7点 spam-musubi 2010/12/03 14:34
週1冊ペースでミステリを読んでいると、ありきたりな筋立ての本は、
すぐに内容を忘れてしまうのだが、この本は個性的なストーリーと
謎解きで、簡単に忘れることはなさそう。

コンピュータを利用したトリックが、二重底になっていたというあたりの展開が面白かった。
基本的にハッピーエンドが好きなのだが、この本に関してはこの終わり方が
ベストだろうし。

No.5 7点 シュウ 2008/11/24 22:25
子供の頃コロコロコミック等に掲載されていたマイコン漫画に憧れていたこともあってとてもワクワクしながら読みました。
80年代のコンピュータ関係の話は職人的な雰囲気があってなんだか凄く格好いいです。
ミステリ的には主要登場人物の少なさもあって犯人当てが容易なのが難ですが、サスペンスとして楽しく読めました。
あと一人で事件を追って主人公に情報提供をしない古川さんが生き残れるのかにハラハラドキドキしたんだけど・・・やっぱりなあ。

No.4 5点 いけお 2008/09/15 14:28
シンプルすぎてちょっとあっさりしすぎな印象。
テーマに関する先見性にはただただ感服した。

No.3 7点 深夜 2008/06/21 23:33
確かに20年前の作品なのに、個人情報に着目したのはすごいと思います。こういう犯罪を描いた小説ってなかなか無いような気がする。真相もシンプルな形になっていて好感がもてました。

No.2 6点 COBRA 2008/06/18 15:50
20年以上も前に書かれたって事が凄まじい!
コンピュータとか、個人情報漏洩とか・・・着眼点に脱帽!

No.1 7点 こう 2008/06/04 22:25
 結婚相談所のオペレーターのヒロインがその身辺で起きる殺人事件に立ち向かってゆくサスペンスストーリーがテンポ良く進んでゆきます。
 今では当たり前のコンピュータの話もリアルタイムで読んだ方には新鮮だったと思いますし自分が読んだ10年前でも凄いなあと思った記憶があります。コンピュータに興味がなくても楽しめます。(99%の誘拐、クラインの壷同様に)
 殺人事件の方は日本で20年以上前の作品とは言え同じ場所で何人も死んでもほとんど事故死で片付けられるものなのかは疑問ですがそういう謎が解明されてゆく所は読み応えがありました。岡島作品の中でも秀作に入ると思います。 


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岡嶋二人
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