皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
[ 本格 ] 門番の飼猫 ペリイ・メイスン 別題『管理人の飼猫』『管理人の猫』 |
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E・S・ガードナー | 出版月: 1955年09月 | 平均: 6.20点 | 書評数: 5件 |
早川書房 1955年09月 |
東京創元社 1959年01月 |
東京創元新社 1964年01月 |
角川書店 1964年01月 |
早川書房 1977年01月 |
グーテンベルク21 2012年12月 |
No.5 | 8点 | 弾十六 | 2018/11/04 00:08 |
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ペリー ファン評価★★★★★
ペリー メイスン第7話。1935年9月出版。Liberty連載(1935-5-15〜9-17) ハヤカワ文庫で読みました。 カール ジャクソン初登場。(one of his assistants, young lawyer) バーガー検事とのやりとりから「義眼」のすぐ後の事件です。冒頭2章ですぐに戦闘モードに入るメイスン、この流れが良いですね。本作はデラがシリーズ中随一の大活躍。(メイスンとデラの歳の差about 15と言う場面あり、ただし冗談めかしているので事実では無いかも) 休暇はN.Y.K. Line(日本汽船)でホノルル、ヨコハマ、コーべ、シャンハイ、ホンコンへ…とデラがメイスンに勧めていますが、これは後年実現されます。ちょっと腕を上げたホルコムとのドタバタ。とてもまともな判断力のバーガー。メイスンの策略は結構合法的。法廷では意外な証人が召喚されます。ところでFranklin teethはベンジャミン フランクリンがつけてたような古い義歯という意味? |
No.4 | 5点 | nukkam | 2018/02/10 22:08 |
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(ネタバレなしです) 1935年発表のペリー・メイスンシリーズ第7作ですが充実作の多い初期作品の中ではちょっと劣るように個人的には思います。それでも複雑なプロットとサスペンス豊かな展開の組み合わせはまずまず楽しめます。第15章でメイスンが大胆な工作を次々に準備し、これは後でどのような劇的効果を挙げるのかとわくわくさせます。悪徳弁護士が登場したり法廷場面では思わぬ人物が証人になるなど本書ならではの見せ場もいくつかあります。しかし本格派推理小説としての謎解きは真相をひねり過ぎて犯人当てとしては納得しづらいものがあります(気の利いた手掛かりは印象的ですが)。なお最後は夢遊病者が眠ったまま殺人を犯したら犯罪責任は成立するかという謎を提示してシリーズ次作の「夢遊病者の姪」(1936年)が予告されて締めくくられます。 |
No.3 | 4点 | 斎藤警部 | 2015/05/26 17:57 |
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この人の本は。。ずらりと並んだ書名を見るとどれも実に興味を唆られるんですが、いざ期待して読んでみるとこれがなかなかに面白くない。スリルとサスペンスが上滑りするというか、どうにも肌が合わないんです。
やはり題名に惹かれるものがあり懲りずに手にしたこの本は、そんな中でも比較的面白めに読み進められたかな。。 愛好するとまで行かずこの点数。 |
No.2 | 7点 | りゅう | 2011/06/11 06:11 |
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相変わらず、ややこしい話で、目まぐるしく話が展開していきます。この作品の真相は相当に意外なもので、ラストの法廷場面でのメイスンの説明には意表を突かれました。二重の意外性を持っています。猫の〇〇からの推理は鮮やかと言えますが、もう一つの方は手掛かりが不足していて、読者が真相を推理することは無理だと思います。このシリーズは、相談者からの奇妙な依頼、メイスンとドレイクによる体当たりの調査、メイスンの違反すれすれの不思議な策略、法廷での丁々発止のやり取りがお約束のようであり、この作品でもメイスンの策略として、偽装ハネムーンの演出が行われています。この演出が何を意図しているのか、推測出来ず、種明かしを読んで、良くこんなに手の込んだことをするものだと思いました。設定が強引と感じる箇所、疑問点が何箇所かありました。
(完全にネタバレをしています。要注意!) ・ ピーターは犯行を察知して警戒しながらも、犯人の犯行を許しているのですが、こんなにうまくいくものでしょうか。本当に殺される危険性が高いと思います。犯罪が行われた時に死体が屋敷内に用意されていたことや、マジシャンのようにうまく入れ替わったことなど、ちょっと無理があります。 ピーター自身が屋敷に放火したとする設定の方が良かったのではないでしょうか。 ・ 犯人は、キーンが猫を連れ去ったことをどうして知っていたのでしょうか。 ・ 犯人は、ワッフル・キッチンから電報をどうやって打つことが出来たのでしょうか。 |
No.1 | 7点 | 空 | 2010/10/05 21:09 |
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ペリー・メイスン・シリーズというとどれも平均してそれなりにおもしろいという印象がありますが、やはり出来不出来はあるわけで、本作は相当いい方です。作中で起こるいくつかの事件のつながりは、最後に法廷でメイスンがなんと検察側の証人として説明することになりますが、かなり複雑で意外性があります。依頼人になる人物を、逮捕される前に警察に出頭させるための策略も、痛快です。
実はメイスンが依頼を受けるより前に起こった館の火事事件については、知識や予測の部分で無理があるなと思えるところもありますが、まあいいでしょう。 それにしても警察・検察が被告人の看護婦殺しの動機を何だと考えていたのか、疑問は残ります。その前の門番老人(彼がメイスンの最初の依頼人)殺しについてなら、利益目的ということでしょうが。 |