皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 本格 ] そそっかしい小猫 ペリイ・メイスン 別題「あの幽霊を追いかけろ」 |
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E・S・ガードナー | 出版月: 1960年01月 | 平均: 5.33点 | 書評数: 3件 |
早川書房 1960年01月 |
早川書房 1989年01月 |
No.3 | 5点 | 弾十六 | 2019/08/15 19:15 |
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ペリーファン評価★★★☆☆
ペリー メイスン第21話。1942年9月出版。連載Sarurday Evening Post(1942-5-23〜1942-7-11) ハヤカワ文庫で読みました。(なお、以下はAmazon書評の転載です。いずれ再読したらあらためて書きます。) この作品までの雑誌連載ものは動物タイトル(吠え犬、門番猫、びっこカナリヤ、例外: 奇妙花嫁)が多く、傑作揃い。(この作品以降の雑誌連載は逆に動物タイトルほとんど無し) メイスンは第4章 文庫p.49から登場。戦時中を思わせるものとして、陸軍で逞しくなった青年や、日本人を憎む朝鮮人の使用人コモ登場。「おじぎするように頭をさげて、顔にうす笑いを浮かべながら」日本人が書いたみたいな表現の手紙。 (A gentleman will call for me tonight. He is Perry Mason, lawyer. Please tell him I cannot keep appointment, but he is to come at once to place indicated. Circumstances have necessitated a change in plans. This is unfortunate. Tell him to drive, please, to reservoir near top of road back of Hollywood according to course traced on map enclosed here with. Once more excuse, please, change in plans. It is unavoidable. ここから日本人ぽさが読み取れるのか…) ウォルサムの時計はヴァンガード23石と表示。ポール ドレイクは休暇から色仕掛けで引っ張り出されますが、仕掛けたデラが真っ赤になって可愛い。ジャクソン(久しぶり)、ガーティの登場は電話の向こう側だけ。今回も抜け目ない活躍のトラッグですが、バーガーとともにメイスンに挑んだ「重要被告人」の裁判で、大いに慌てさせられます。メイスンの綱渡りはほとんどありませんが、デラを非常に怯えさせたので失格ですね。銃は1932年1月以前購入の38口径ダブル・アクション六連発リヴォルヴァ スミス・アンド・ウェッスン製が登場。時代からミリタリー&ポリスでしょうか。 (2017年3月20日記載) |
No.2 | 6点 | 空 | 2015/12/14 23:56 |
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事件の発端となる電話とほぼ同時刻にタイトルの猫が毒を盛られる(死にはしない)という、なかなか魅力的な謎で開幕する作品です。その後殺人は起こるのですが、クライマックスでの裁判は、なんとこの殺人事件についてのものではないというのが、本作の工夫です。途中で殺人の容疑者が逮捕されることもありません。
実はメイスンが事件に関わることになる部分には重大な疑問点が残ったままなのですが、ガードナーには有名作にもどこか論理的な穴がぽっかりあいていたりします。本作では考え方が不自然だという程度でしょうか。 全体の裏については、明らかにその可能性もあると最初からわかっているようなものですが、それでも展開の面白さで巧みに引っ張ってくれます。法廷でメイスンが指摘する手がかりは、猫の行動の理由を考えてみろということで、猫好きの陪審員もその指摘ですぐ気付くような、わかりやすい伏線でした。 |
No.1 | 5点 | nukkam | 2015/08/29 00:00 |
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(ネタバレなしです) 1942年発表のペリイ・メイスンシリーズ第21作です。失踪事件に小猫の事件に殺人事件とばらばらな印象の出来事が続き、しまいには〇〇(殺人事件ではない)の容疑で意外な被告が告発されるなど予想もしない展開に振り回されますが最後はもつれあった事件がきれいに収束される解決につながっています。真相には不満な点もありますが謎解きの伏線も巧く張ってあります。あと恒例行事のハミルトン・バーガー検事とメイスン弁護士の論戦(皮肉合戦?)がいつも以上に楽しく読めました。 |