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[ パスティッシュ/パロディ/ユーモア ]
百器徒然袋 雨
百鬼夜行シリーズ
京極夏彦 出版月: 1999年11月 平均: 7.73点 書評数: 45件

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講談社
1999年11月

講談社
2005年09月

No.45 6点 ミステリ初心者 2023/11/06 19:40
ネタバレをしております。

 榎木津礼二郎が活躍するスピンオフ的作品と聞いて買いましたw 
 本編は3作読みましたが衝撃的な展開かつやや暗いストーリーが多いです。しかし、この本作は榎木津礼二郎の明るくて破天荒な人物像がそのまま作品になったように、明るくて楽しく読みやすいものでした。なんだか、水戸黄門や暴れん坊将軍に似ているような(?)感じがしましたw

 ユーモアミステリなので評価が難しいですが、事件の秘密が明かされると全体像がひっくり返るような面白さはありました。
 "僕"こと本島が様々なあだ名をつけられることが面白いのですが、一向に名前が明かされないので、実在の人物だったりなにか意味のなることなのかな…?と思いましたが、軽く調べた感じそうでもないようでしたねw 京極夏彦作品人名辞典によると、はっきりと榎木津の下僕とかかれていますねw 下僕になることへの嫌悪感があるように書かれておりましたが、結局下僕になることから逃れられなかったようですねw

 関口は3編目から登場しましたが、やっぱり関口がいじめられているのは面白いですね(?)。語り部の"僕"と若干のキャラ被りをしているためか、関口の活躍が少なかったけれど、やっぱり関口にはもっと出ていただきたいです。

 スピンオフにもかかわらず700ページを超える立派な匣みたいな本でしたが、本編よりも京極堂の蘊蓄がしつこくなく、非常に読みやすかったです。また少し時間をおいて次の百器徒然袋雨を読みたいです…がその前に読むべき本編がまだありますね;
 そういえば、1編目でオカマを差別するほど毛嫌いしていたはずの櫻井の手下がゲイのようになってしまって櫻井を襲い始めた(?)のですが、京極堂は何をしたのでしょうかねw 今ではコンプラなどで書けない小説ですね。

No.44 7点 雪の日 2022/03/30 18:58
京極さんの作品とは思えないくらい軽くて読みやすい。
京極作品を気軽に読みたいときにおすすめです。

No.43 7点 じきる 2020/10/20 18:06
百鬼夜行シリーズのファン向けスピンオフ作品とでも言えるだろうか。
榎木津カラーを前面に出せばこういう感じになるよね。京極堂すらいつもよりノリが軽いように思える。本編とは違った魅力を味わえる読み物。

No.42 5点 ボナンザ 2019/08/05 20:54
陰鬱な結末ぞろいの長編シリーズに比べると爽快感ある短編(?)集。とはいえいつものことながら内容に比して長い。

No.41 6点 いいちこ 2018/03/30 14:16
キャラクター小説としての色彩が強く、長編ほどのスケール感・完成度に達していない点で、百鬼夜行シリーズの同人誌的なスピンオフ作品という評価が妥当だろう。
それでも本格ミステリとして一定の水準に達しているし、何より読物として抜群に面白く、6点の上位

No.40 7点 メルカトル 2018/01/11 22:33
再読です。
『百鬼夜行シリーズ』のスピンオフ『薔薇十字探偵シリーズ』の第一弾。当然榎木津がメインですが、京極堂が主役のような気がしないでもないです。しかし、やっぱり本物はいいですね。これは誰にも真似できない訳です。

内容的には第一話『鳴釜』>第二話『瓶長』>第三話『山嵐』でしょうか。神の如き超人榎木津は無論、対等かそれを上回る位置を占める京極堂もいつもの役割をきっちり果たしています。脇役の益田、和寅ら下僕たちもいい味出しています。第二話では今川(待古庵)、鳥口、第三話では関口、僧侶の常信、伊佐間も登場します。つまり、『百鬼夜行シリーズ』を読み込んでいる読者ほど楽しめる要素が増える仕組みになっていると思います。しかし、彼ら端役にも取り敢えず一目置かれている部分があり、作者の各キャラへの愛情が偲ばれ、好感が持てます。
ただ、第三話ではストーリー性よりもキャラの魅力に頼りすぎな一面も垣間見えますね。それでも楽しめるのは間違いありません。
全話に共通するのは珍しく榎木津が仕切っていることで、それにより本シリーズが陰より陽の雰囲気を纏っているとは言えると思います。要するに京極堂による蘊蓄や解説がやや控えめで、榎木津の魅力がより前面に押し出された作品ということでしょうか。陰惨な事件性はあるものの、直接的な描写はなされません。

No.39 4点 羊太郎次郎吉 2016/10/22 17:55
この作品を読んで、榎木津は脇役だから引き立つキャラなんだなとつくづく思った。メインに持ってくるべきじゃないよこのキャラは。料理でいうなら隠し味としては欠かせないけどメインの味付けとしてはまず使わない調味料を大量に入れた料理を食べさせられた気分。

No.38 7点 TON2 2012/11/05 20:27
エノさん大暴れ。京極堂の薀蓄にへきえきしている人にはお薦めかもしれません。

No.37 7点 ムラ 2011/03/08 22:54
塗仏の宴までを読んでいないと人間関係とか事件のあらましがわからないので楽しめない本である。自分は榎さんファンなのでかなり楽しめた。
榎木津が期待以上暴れ撒くってくれた事や、京極堂の普段見れない意地悪な一面が見れて満足だった。
そして関口はやっぱり必要な人間だと言う事がわかる。最後とか可愛そうだけど笑えた。
益田もいつのまにかキャラ性が強まっているのが驚き。
ギャグがメインなのでいつものようなおどろおどろしさが無いと思ったけど、最後のトリックの結果はちと暗めの結果だったかな。それでも大根を食べさせる榎木津には爆笑だったけど。

No.36 10点 2010/01/22 11:38
短編なので一気に読めます。
ただし、京極堂シリーズを読んでないと面白みは半減します。

No.35 1点 kai 2009/06/05 16:11
笑えます。

No.34 2点 daiki 2009/06/01 23:46
まぁ面白いとは思います。だけど、そこまで高く評価すべきものではないのでは・・・ 京極堂シリーズをまず読まないと。

No.33 9点 E 2009/04/25 19:03
堪える自信が無い方は電車で読むのはやめましょう。

No.32 6点 白い風 2008/10/28 22:56
このサイトで好評かなので、初めて京極作品を読みました。
私にはちょっと合わないかな・・・。
皆さんの評価を読むと「シリーズ物だから順番に・・・」「初めて読みました・・・ダメ!」のコメントが・・・。
そうか、”百鬼夜行シリーズ”の番外編なんですね(それは、残念!)
京極さん自体の評価はもう1冊読んでからしたいと思う。

No.31 8点 itokin 2008/07/10 07:53
京極作品は慣れないと読みづらいがこれは短編集なので一気に読み切れた。キャラがしっかりしていて最後の盛り上げ笑いを入れたまとめは秀逸。

No.30 9点 おしょわ 2008/01/14 14:33
短編なのに、いろんな要素が最終的にひとところに収束していく京極堂シリーズの良さがうまく出ています。
しかも笑えます。

No.29 9点 姑獲鳥 2007/08/04 02:08
榎木津ファンにはたまりません…京極堂との息のぴったりさにも思わず笑ってしまいます。

No.28 8点 vivi 2007/06/06 01:02
「探偵小説」というタイトルに大爆笑しました。
京極氏のしゃれっ気ですよね。
しかし京極堂シリーズを読んでいるからこその楽しみでもあります。
いきなりこれを読むと、引くでしょう(^^;
挿絵にもやられました(笑)

No.27 10点 2005/07/04 19:24
愛読書です。榎さんの活躍は読んでいて気持ちが良いと思います。

No.26 2点 nak 2005/02/14 16:04
う〜ん・・・
かなり期待はずれっすね・・・
短編集もやってみて欲しいですね。


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