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[ 本格/新本格 ]
真夜中に涙する太陽
笹沢左保 出版月: 1987年11月 平均: 4.67点 書評数: 3件

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角川書店
1987年11月

角川書店
1990年07月

廣済堂出版
1994年09月

No.3 4点 蟷螂の斧 2018/04/13 18:49
作家笹沢左保が探偵役。よって実際の私生活部分?の描写もかなりあります。ミステリーとしては弱く、あまり緊迫感もなかったのが残念。題名の「真夜中に涙する太陽」の意味するところを主題にしたと思われるが、その結果はイマイチでした。まあ笑えたのは、「むかし先生は、木枯し紋次郎という股旅小説を書かれました。その木枯し紋次郎の台詞、あっしには、かかわりのねえことでっていうのが、日本中の流行語になりましたね。いま笹沢先生にはあの木枯し紋次郎の台詞を、おっしゃていただきたいものだってわたし(容疑者)は思いますよ」でした。

No.2 5点 nukkam 2016/01/11 00:30
(ネタバレなしです) 350冊を超す著作がありながら作者自身を作中に登場させたのは1987年発表の本格派推理小説である本書のみというのは意外でした。それにしても女性の尻をさわる悪癖描写は本人はユーモアのつもりなんでしょうけど男性の私が読んでも感心できなかったです(笑)。プロットのアイデアは結構面白いと思いますが、そのアイデアを十分活かしきれていないような気がします。ほとんど出ずっぱりの笹沢が部外者的立場であることと、もう一人の主役たるべき後輩作家の大野木の描写が少な過ぎるので臨場感や緊張感が足りません。

No.1 5点 2011/07/29 18:18
事件の中心人物である作家・大野木の登場が少ないため、主人公である作家兼素人探偵である笹沢佐保や、大野木周辺の人物の証言でしか大野木の人物像が浮かび上がってきません。だから事件の背景に関するもやもや感を拭い去ることはできず、読者が推理するという段階にはいたりません。
それに、殺人は起これどトリックはなく、警察の影も薄く、どちらかというと笹沢探偵自身が話の中心といった感じでもあったので、ミステリらしくなく、すこし違和感がありました。
著者の笹沢佐保にとっては、作家・笹沢左保をすこしでも多く登場させることが重要だったのでしょう(多数の著作のうち笹沢探偵が登場するのは本作だけらしい)。
こんな感じでいろいろと問題もありましたが、なぜだかほどほどに楽しめた作品でした。


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笹沢左保
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1987年11月
真夜中に涙する太陽
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崩壊の夜
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泡の女
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結婚って何さ
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人喰い
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招かれざる客
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