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[ サスペンス ]
暁の死線
ウィリアム・アイリッシュ 出版月: 1963年01月 平均: 6.40点 書評数: 15件

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東都書房
1963年01月

東京創元社
1969年04月

東京創元社
2016年03月

No.15 6点 弾十六 2023/09/03 23:41
感想を被せるような形になって感じ悪いかもしれないけど、人並由真さま、ご紹介ありがとうございます。最近、人並由真さまのご講評で読みたくなるのが多くて(でも私の狭いレンジになかなか合わなくて)それはそれで困ったもんです。自分で読んだものの整理がついてないのがたくさん積んであるのに…
こちらは1939年の話、ということで、俄然、読んでみる気になりました。
出版は1944年、まだ太平洋戦争は終わってない。戦前をある意味懐かしんでるような作品(貧乏がキツくて辛いんだけど、戦時中よりマシだったよね、という感じかも)。
ダイム(10セント硬貨)でひと踊り(五分間)ってどのくらい?と、まず気になりました。
米国CPI基準1939/2023(21.99倍)で$1=3215円。ひゃー、320円だ。文中、コーヒーとドーナツで五セント(160円)とかある。じゃあ現代日本の物価だと実感的に1/3とか1/4な感じ?
千円払って若い女の子とひと踊りなら、まあ納得のコスト(及び踊り手にとってもありうる稼ぎ)でしょうか。
本作は冒頭のシチュエーション、これに納得するか?が最大の問題なんですが、当時(1939年)はまだまだ失業に怯える人々いっぱいの大不況下です。バウチャー『ナイン・タイムズ・ナイン』(1940)も不況で作家が失業に怯えてました。だから警察も金持ちには味方してくれるけど、貧乏人には徹底的に冷たい、というのが庶民の実感だったと思います。私はこの頃の時代イメージはプレストン・スタージェス映画が典型的と思っています(『サリヴァンの旅』(1941)とか)。
なので、そういう感じを前提にすれば主人公たちの決心は不思議でないかも?ですけど、まあ現代日本で考えたら無理筋ですよね。でも当時でもノスタルジックなファンタジーなんですよ。主人公たちの最終計画だって、実は何の解決にもならないですよね? だから、ちょっとリアルなファンタジー。
導入がシリアスにシビアでクールな都会感を出してるので、続く展開に落差を感じてしまうのは致し方ない、と思いました。まあでも、そこは軽く無視して読み続ければ、話の膨らませ方の工夫が面白く、読後感もスッキリ、という物語。当時の人々の素直で正直な情感が良いですね。
トリビアは気が向いたら…
映画(1946)は英語版で観てみました。導入のシチュエーション(デッドラインに至る流れ)は全然違うみたい。まだ最後まで観てません…

No.14 8点 人並由真 2023/09/01 17:56
(ネタバレなし~少なくとも事件の真実や犯人などに関しては)
 1939年のニューヨーク。都会に来て5年目。日々の生活で青春をすり減らす22歳の赤毛のダンサー「ブリッキー(煉瓦色の髪の毛からの綽名)」ことルース・コールマンは、ある夜、偶然かつ劇的に、同じアイオワ州はグレンフィールズの町出身の青年クィン・ウィリアムズに出会った。懐旧の念を交換する二人は故郷への思いが募るが、クィンにはある秘密があった。クィンの良心を信じ、相手の事情を知ったブリッキーは、すぐその夜のうちに彼のために尽力しようとするが、二人を待っていたのは思わぬ事態だった。

 1944年のアメリカ作品。
 こんなものもまだ読んでいませんでした、マイ・シリーズの第ウン弾目。

 もともと、はるか大昔の少年時代に、小学校の図書館かなんかでリライトジュブナイル版を手に取ったものの、主人公コンビが死体を見つける場面で、何らかの事情で中断。そのまま最後までは読まなかったような、そんな、うっすらとした記憶がある。


(以下、もうちょっと展開に関してネタバレ~未読の人でも、ほとんどみんな知っていることだとは思うが。)


 それでも結局、完訳版を読まずに心のどこかで敬遠していた理由は、ウワサに聞く(そして現物を今回読んで実際にそうだと再確認した)
「主人公たちがあえて自らの意志で、朝のバス発車時間までに事件を解決する」
 という<縛り>を設けたことに共感できるか否か、それへの不安が大きくあったからで。
 今でも冷静に? 考えるなら、最大級の逆境のなかで、わざわざ自分のたちの行動に敷居の高い制約を設ける思考そのものにリアリティがあるのか、と単純に問われたら、若干だけ迷いながらも、結論はノーだと思う。

 実際、評者は本作を原作にした山口百恵主演のテレビスペシャル『赤い死線』放映後に新聞かなんかに載った視聴者のテレビ評で「その夜のうちにアマチュア探偵の主人公たちが事件を解決するなど、話に無理がありすぎる!」という主旨のレビューを読んだ記憶もあり(実は『赤い死線』そのものはいまだ観ていないのだが)、話を聞く限り、その感想はまったくごもっともだと考えてもいた。

 そんなこんなもあって、実際にこのアイリッシュの『暁の死線』の現物(創元文庫の稲葉訳・29版)を前に、この数年あらためてアレコレ考えていたのは

「どうせ、アイリッシュの<あの>力強い筆力で、読んでいる間は、主人公たちの行動を説得されちゃうんだろうな。しかしもしかしたら、結局は最後に残るのは、スナオに作品を楽しめばいいものの、やはり最後にはその趣向に共感できなかった、頭の固い自分なのではないだろうか……」という怖さであった(汗)。

 というわけで、昨夜の真夜中、本当に刹那、心に生じた「とにもかくにもそろそろ読んでみるか……」という、実にか細いリビドーを必死に掴んで離さずページをめくり始め、そのまま朝の6時代に読み終えた(おお! 笑)本作『暁の死線』なのだが、結論から言うと主人公コンビの決意(覚悟)にも実働にも、そんなに違和感も摩擦感も生じなかった。
 
 これはもちろんひとえに、主人公たち、特にヒロインのブリッキーの内面をしっかり描き込み<来訪者に希望と挫折、その双方を与える大都会>への、彼女たちなりの強い愛憎の念、そしてそこから卒業したいという希求の念が真摯に語られていたからだ。

 <なにがなんでも朝6時のバスに乗る>という行為に、良くも悪くも人生の儀式的なものを感じ、本当に若干のうさん臭さを抱かないでもないのだが(なにしろ、夜中に人を叩き起こして回るかもしれない無理ゲーよりは、せめて数日~相応の時間をかけて、アマチュア探偵なりの調査をした方がいいんじゃないの? という、頭の冷えた観測がどうしても出て来る)、その辺は、あのキングの『デッド・ゾーン』における山場のジョン・スミスの葛藤「いつか?~明日だ!」までを想起し、そこで心を落着させることが叶った。

 いろいろめんどくさいが、以上は評者が本作に十年単位で抱いてきた感慨の軌跡であり、決着である。これくらい書かせていただこう。

 むしろ本作の問題の方は、主人公コンビの行動の覚悟のほどを了解し、共感がかなったとして、いくら大都会とはいえ、市民のほぼ大半が熟睡している深夜の時間帯に、関係者に次々と接触できるお話作りの、ある種の都合の良さであろう。
 たぶん先に紹介した『赤い死線』の視聴者も同様の感慨を覚えたのだろうと観測する。
 ……が、そんな一方で、主人公コンビと読者の前に続々とイベントを起こし、事件の関係者らしきキャラクターを投げ出し続けるアイリッシュの話術は、あまりにも見事であった。
 そういう事態の流れもあるのかなあ、作中のリアリティというか蓋然性として、この世界ではありえたんだろうなあ……と読み手のこちらを納得させてしまう。
(この作品で、こんなにホイホイ、深夜に関係者に接触できるのはオカシイ、と文句をつけるのは、いきなり見知らぬ招待者からインディアン島に来るよう連絡を受けた十人の十人が全員集まるのはおかしい! と糞リアリズムでケチをつけるような、フィクションを楽しむ立場のものにあるまじき愚考だと、確かに思う。)

 さらに、真相を追う上で結果、ダミーの空回りになるエピソードなども面白く、点を稼ぐ。そこらは短編的な挿話の積み重ねで長編を築くアイリッシュ(ウールリッチ)の作法が、実を結んでいる。
 同時にそんな<空振りの連鎖>という作中の現実は、好き好んで無理ゲーをやっている主人公コンビへのペナルティというニュアンスでもあり、物語全体に平衡感を授与。作品全体が改めて、そういう意味でも引き締まっていく。
 ようやく評者などもこの辺りで、本作が確かに名作だと理解、共感、納得できたのだった。

 最後、ブリッキーとクィン、どちらの追う相手の方が本命かのサスペンスも申し分ないが、結果、空振りに終わった方のキャラクターの役回りも実に味のあるもので、作者アイリッシュ、いつも残酷でひねくれもので意地悪なあなただけど、やっぱり人間が好きだったんですね、と万感の思いにひたる。
 
 長い間、読まずに放っておいた作品が、最終的にこちらの不安を払拭する秀作だったことを認めるのにもはややぶさかではないが、ブリッキーの言う「都会は千の目を持つ」という名セリフに対照されるように、本作品の陰のメインキャラクターとしてパラマウント塔の大時計の文字盤があることも忘れてはならない。
(千の「目」に対し、ひとつの「文字盤」、同じ円形のイメージのビジュアルだが、後者のみが唯一の都会でのブリッキーの友人だったという文芸も泣かせる。)

 未読の名作を読むのは楽しいな。当たりでもハズレでもそれは結果論だし、TPOの産物でもあるが、前者の方ならもちろん良い。
 
※創元文庫版の129ページに『Yの悲劇』の書名がいきなり出て来るのに驚いた。そーいや、大昔にクイーンファンダムに関わりあっていたころ、そんな話、どっかで聞いたような気もする。
 ちなみにこの箇所、ポケミスの砧訳では『Xの悲劇』になってるそうで?
(伸一兄さんがQちゃんと正ちゃんの前に、発売されたぞ、と持ってきたのは「少年サンデー」か「COM」か?)
 原書ではどうなってるんだろう。どなたか調べてください(笑)。

【2023年9月2日追記】
 本日の掲示板での弾十六さんからの御教示で、原書(電子書籍 Wildside Press 2020 版)では「X」だった旨の情報を戴きました。弾さん、ありがとうございました。

No.13 7点 クリスティ再読 2018/01/22 22:57
どっちか言うと評者は「幻の女」に負けないくらい本作は好きだなぁ。タイムリミット物、という読み方は、「幻の女」の印象に引きずられた「読み」でじゃないかな。「死線」はあくまでの主人公二人の主観的な「デッドライン」に過ぎないわけで、タイムリミットで設定しなければ勇気を出せない「都会の罠から懸命に脱出しようとする若者たち」というセンチメンタルな良さを味わうべきだと感じるね。出会った二人だからこそ最後の勇気を絞り出すことがてきて、二人の人生を賭けた「都市との果し合い」として殺人事件に挑む姿が、評者は好きだ、感情移入しちゃうなぁ。

さあ、二人して屋敷にはいって、この事件が解けるかどうか調べてみるのよ。それしか道がないわ。それだけが望みなのよ。あたしたちは故郷に帰りたいのよ。それはわかっているでしょ、クィン、あたしたちは自分の幸福のために戦っているのよ。自分たちの生命を賭けて戦っているのよ。そして、その戦いに勝つためには、六時までの余裕があるのよ

なのでこの動機は論理的なものではなくて、実存的なものなのだよ。そして二人はそれぞれ、手がかりを追って都市の「夜の断面」を目撃していく...そういう一夜の冒険である。
そして夜が明ける。最終ページの6時15分の時計がなんと感動的なことか。

No.12 7点 りゅうぐうのつかい 2016/01/31 05:02
わずか5時間25分の物語。この短い時間の間に、これだけの出来事が起こったというのは信じられないくらいだ(実際、信じられない!)。
しかしながら、二人の出会いに始まり、奇妙な殺人事件との関わり方、そこから脱け出すための必死の闘いへと、話を膨らませていく作者の手腕は実にすばらしい。
微に入り、細を穿つ懇切丁寧な状況描写、情景描写、心理描写。これが作者の真骨頂。多少、くどいとも感じられるが。
ご都合主義で、いかにも小説上での出来事としか思えないストーリー展開ではあるが、手に汗握るサスペンスミステリー。

Tetchyさんの疑問だが、金庫の中身を盗むために浴室の壁に開けた穴からクィンの仕業だとわかること、前日の午後にクィンが屋敷を訪問した際にクィンがベルを鳴らしつづけていたことを配達員が目撃していたことなどが作中に書かれています。

No.11 6点 斎藤警部 2015/06/24 06:24
いくら創元さんアイリッシュの主役とは言え「幻の女」の対抗馬と見るにはあまりに無理が。こちらはぐっと軽い「青春サスペンス」ですね。 悪くはないですよ、もちろん。 若くてどこか余裕があるからこそ真夜中の緊張をちょっとは愉しむような、だけど、同じ若さゆえ必要以上にジリジリ焦ってもしまう感覚がよく描かれており、もう無意識下に沈んでる自分の様々な記憶がうっすらと浮かび上がり掛かります。匂いだけでも振り返ると悪くないものです。
邦題で「死線」なんて謳ってるからっておどろおどろしいものを期待してはアカんですな。「DEADLINE(締め切り)」を物々しく訳しただけですから。
ところで真犯人って誰なんだっけ??

No.10 4点 ボナンザ 2014/04/08 16:14
残念ながら緊張が続かなかった。
時計を使ったのはいいと思うんだが・・・。

No.9 7点 蟷螂の斧 2013/07/19 11:47
二人を朝6時の最終バスに乗せてあげたいと感情移入してしまいました(笑)。人生の岐路・転機・決断が6時の最終バスに象徴されていて充分納得できます。「煮ても焼いても食えないようなあばずれダンサーになり果てるだろう」と独白し、青年に賭けた22歳のダンサーのひたむきさが伝わってきました。著者のお得意な短編も挿入されているような感じで楽しめました。途中で何回かでてくる「チクタク、チクタク・・・」は余計か?(笑)。

No.8 6点 E-BANKER 2012/04/15 12:39
名作「幻の女」と並ぶ作者の代表作。
1944年発表のタイムリミット・サスペンス。

~故郷に背を向け、大都会NYの虜になったダンサー稼業の女性の前に、突然姿を現した風来坊青年。彼は奇しくも女性と同じ故郷、同じ町の出身、すぐ隣の家の子であった。その青年がいま殺人の嫌疑に問われているという。潔白を証明するための時間はあとわずか5時間しか残されていない。深夜のNYを舞台に、孤独な若い2人が繰り広げる犯罪捜査のドラマ~

さすがに時代を感じさせるが、タイムリミットサスペンスの古典的名作という評価は正しい、
というのが感想。
他の方が書評しているとおり、夜明けまでに「何が何でも」解決しなければならないという理由はないように思う。
(どうしてもそうしたいなら、もっと強い理由があった方がいい。)
そこが、サスペンスとしての致命的な弱さにつながってるのは確か。
こんな短い時間で次々と証拠や関係者が出てくるというのも、「ご都合主義」と言われても仕方ないんだろうなぁ・・・

まぁでも、本作の「肝」はそんなことより、NYという得体のしれない「怪物」に挑む若い2人の姿を描きたかったんではないか?
2人の本当の敵は、真犯人なんかではなく、NYという巨大都市の夜の闇という訳です。
この辺りは、東京に来た田舎者と同じで、ある意味時代を感じさせる・・・(今どき、こんなこと考えないだろうから)

全体としてサスペンスにあるべき緊張感にはやや欠けるが、何ともいえない作者の文章を味わえるのがいい。
ちょっと煮え切らない書評ではあるが・・・
(さすがに「幻の女」よりは1枚落ちる)

No.7 7点 測量ボ-イ 2012/01/27 19:22
かの名作「幻の女」を読んでいっぺんにアイリッシュのファン
となってしまった僕ですが、まだ他の作品を読んでいなかった
(苦笑)。
という訳でこの作品を読破しました。

「幻の女」に近い良質のサスペンスで、おおいに楽しめまし
た。
他の方もいわれるように、展開にやや御都合主義的なところ
がありますが、それでもこの作者だと好意的にみてしまいま
す。
出来そのものは「幻の女」より数段落ちますが、水準以上の
評価は十分できるでしょう。

No.6 5点 2011/09/12 13:05
都合のよすぎるところがが大いにひっかかります。そもそも、そこまでして犯人を一定時間内に見つけ出さなければならないのか、という疑問を冒頭でまず抱きました。この必然性が弱すぎます。Tetchyさんが指摘されるような解決方法もありますしね。そんな疑問を抱えてしまうと、最高のサスペンスにも乗り切れません。そんなことを気にしていては、アイリッシュのサスペンスは楽しめないのですがね。
一般的には名作の誉れ高い作品なんですけど、やはり長編ミステリはサスペンスの一点豪華主義では不十分で、物語性を含めて全体のバランスが良くないと傑作にはなり得ないなと感じた作品でした。短編ミステリのように、一点(サスペンス)だけを堪能するつもりで読み進めればよかったのかもしれません。

No.5 7点 kanamori 2011/09/03 20:00
大都会の夜の寂寥感、男女の運命的出会いとロマンチシズム、タイムリミット・サスペンスと、これぞアイリッシュという持ち味が全て織り込まれた名作でしょう。
プロットが都合よすぎて予定調和なところも正にアイリッシュ(笑)。
作者の描く女性はどの作品も魅力的ですが、本作のヒロインのけなげで可愛らしさは、個人的に「黒い天使」のアルバータと並び印象に残ります。

No.4 7点 toyotama 2011/02/03 18:03
捜査がうまく行き過ぎる感はありますけど、サスペンス感があって一気に読み通せる作品だと思います。

No.3 7点 ロビン 2009/01/15 19:03
まあ、予定調和な感には目をつむり。『幻の女』のようなタイムリミットもので、そういった設定からくる緊迫感はさすが。メインとなる男女の捜査方法も大胆で読み手の心を刺激する。
それにしても、ラストのほうは少し都合が良すぎないかい?

No.2 6点 Tetchy 2008/08/18 20:16
アイリッシュ作品の中でも人気の高い本書は『幻の女』同様、タイムリミットサスペンス物だが、私は世評ほど面白いとは思わなかった。

別に殺人の容疑を晴らすのはクィンの指紋を消せばいいのであって、犯人を捜す必要はないと思うのだがどうだろう?
この導入部にどうも引っ掛かりが感じて十分楽しめなかった。

内容的にはまたも連作短編を読んでいるような作風で、申し分ない面白さがあるとは思うのだが・・・。

No.1 6点 こう 2008/05/20 00:02
 サスペンスの大家だけあって作品設定は非常にうまいです。殺人事件の容疑者にされそうな男女が翌朝までに真犯人をつかまえなければいけないという設定です。
 話はゴールが決まっていて、それにたどり着くようにという感じで進んでゆき御都合主義が目立ちますしサスペンスも今となってはまあまあといった所です。


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