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[ サスペンス ]
黒いアリバイ
ウィリアム・アイリッシュ 出版月: 1972年01月 平均: 5.25点 書評数: 4件

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講談社
1972年01月

東京創元社
1977年12月

東京創元社
1977年12月

No.4 5点 斎藤警部 2019/11/28 06:30
“殺し屋の中の殺し屋、夜、を待ち受けた。 夜は、四六時中、くりかえしくりかえし、情け容赦なく昼を追いかけ、殺戮する。 処罰もうけず、妨害もされずに”

題名からアリバイ崩し本格モノっぽいのを想像すると、珍妙な角度で裏切られましょう。 連作短篇と見紛う不思議な味わいの小説構成。 犯人、まさかあいつ、、じゃないほう!? 最終章の表題、その名も「黒いアリバイ」。 一体何が「黒いアリバイ」なのか、せめて思いを巡らせてみる。。(つまり、真犯人の絶対的(?)アリバイ(?)が如何に真っ黒な先入観(?)のもとに成立していたか、とか??) 引いては押しのサスペンス醸造はなかなかキマってるね。 巡り巡って何とも独特な犯罪構造とその詩情。 南米の某都会にて。ローカル女優の思い切ったプロモーションに駆り出された黒豹が逃亡し、潜伏しながら巻き起こしていると目される若い女性の連続虐殺事件。 我が偏愛バンド、ザ・スミザリーンズのBLUES進行を使わないBLUESナンバーを思い出す名前の香水登場には萌えた。 

No.3 5点 ボナンザ 2018/05/12 22:50
残酷ものともいえるアイリッシュの一作。
とはいえ追いつめられる恐怖はともかく、最後のオチはいまいちか。

No.2 4点 蟷螂の斧 2017/08/06 13:31
邦題の「黒」シリーズは4作で、本作が未読でしたので手に取りました。しかし、あとがきによると原題でのBLACKものは6作あるとのこと。調べたら「喪服のランデヴー」と「恐怖の冥路」の原題がBLACKものでした。サスペンスものなので、真相は期待していませんでしたが、あまりにも予想通りで拍子抜け(苦笑)。本作は短編を寄せ集めたようで、味気なく物足りませんでした。何故かと考えたのですが、それは背景に恋愛が絡んでいなかったからかもしれません。

No.1 7点 Tetchy 2008/08/04 20:47
逃げた黒豹が次々と人間を襲う。
こう書くと単なるパニック小説のように思えるが、さすがはアイリッシュ、そんな風には書かない。
犠牲になった人々の背景をしっかり描き、あたかも連作短編のように物語を紡ぐ。
だから逆に意外な真相が非常に戯画的に映る。これが非常に残念だ。
しかし何故この題名なのかが解らない。原題もそのままだし。


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ウィリアム・アイリッシュ
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