皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 冒険/スリラー/スパイ小説 ] 孤島の鬼 |
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江戸川乱歩 | 出版月: 1969年01月 | 平均: 7.21点 | 書評数: 24件 |
講談社 1969年01月 |
講談社 1978年11月 |
東京創元社 1987年06月 |
春陽堂書店 1987年08月 |
光文社 2003年08月 |
岩波書店 2017年11月 |
No.4 | 6点 | kanamori | 2010/07/31 15:42 |
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大衆ミステリ作家としての乱歩の面白さのエキスがいっぱい詰まった極上の長編ミステリ。
前半の海水浴場での衆人環視状況での殺人という本格趣向、後半の怪奇・冒険スリラー風のスリリングな物語と、息も吐かせぬ読者サービス満点の作品でした。 この後の作品は通俗趣向に偏り過ぎて、読まなくなりましたが。 |
No.3 | 8点 | シュウ | 2008/09/24 17:12 |
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前半の本格の部分、中盤の怪奇小説的な部分は雰囲気たっぷりで面白いんですが、後半の冒険部分がちょっと迫力不足だったかな。
洞窟の中で迷ったり溺れそうになった以外にもあの佝僂の親父とかに襲われたりするのかと期待してたんで。 まあでもその辺の不満は最期の諸戸の手紙に全部持っていかれちゃいました。 それと、横溝正史の悪霊島を読んで蟹が嫌いになり、この作品を読んで美味しそうなので蟹が好きになったんですが、どっちもシャム双生児を扱った作品なんですよね。 悪霊島の蟹は当然シャム双生児を象徴するものですが、孤島の鬼のあの洞窟の蟹もそういうものだったりしたのかなと妄想してます。 |
No.2 | 8点 | おしょわ | 2008/09/21 09:35 |
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乱歩の長編は変格モノばっかりで、それはそれで良いんですが、この作品は前半の本格っぽさから中盤以降の変格へうまくつながっていて飽きずに一気に読める長編になってます。
長編では一番のできではないかと。 |
No.1 | 10点 | Tetchy | 2008/03/20 23:27 |
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乱歩の長編の中では一番好き!
謎めいた導入部、海水浴場での衆人環視の中での殺人、終盤の洞窟の中で繰り広げられる一進一退の攻防などなど、乱歩の通俗趣味がいい方向に出た作品だ。 特にあの姉妹が可哀想で、可哀想で・・・。 |