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江戸川乱歩全短篇<2>本格推理(2) 湖畔亭事件・鬼・屋根裏の散歩者・何者・月と手袋・堀越捜査一課長殿・陰獣 |
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江戸川乱歩 | 出版月: 1998年05月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
筑摩書房 1998年05月 |
No.1 | 6点 | ミステリー三昧 | 2009/11/30 16:16 |
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※以前読んだ『屋根裏の散歩者』は評価対象外です。
<ちくま文庫>本格推理物に該当する短篇・中篇だけを集めた作品集です。 中篇も読める作品集ですが、中身は短篇と大差がない。正直『江戸川乱歩全短篇』の中で一番つまらなかったです。乱歩氏の作品を「本格推理」小説として読むと書評が書きにくい。正直ネガティブな印象しかありません。『陰獣』でさえも・・・ 私的ベスト『何者』・・・第一の(捨て駒)真相では足跡に関する細かな気付きが、第二の真相では「一人〇役」という発想が面白い。総合して、この作品が最も「本格推理小説」らしい。ただ、その分独特の味わいが薄く、乱歩らしさがない。 次点『湖畔亭事件』・・・レンズ狂(変態趣味)と本格推理の融合を試みた作品です。真相が小粒かつ曖昧です。長いくせに締まりがない。 『鬼』『堀越捜査一課長殿』『陰獣』『月と手袋』・・・「変装」トリックが好きではない。「一人〇役」によって「架空の人間を犯人役に仕立て上げる」という発想は好きですが、変装が絡むと評価が下がる。個人に関する証明手段が発達した現代を生きる自分にとっては違和感を感じます。 |