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[ 冒険/スリラー/スパイ小説 ] 吸血鬼飼育法 片岡直次郎/別題「一匹狼」 |
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都筑道夫 | 出版月: 1968年01月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 2件 |
桃源社 1968年01月 |
KADOKAWA 1978年06月 |
筑摩書房 2020年09月 |
No.2 | 5点 | 虫暮部 | 2019/12/05 12:47 |
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期待した程ではなかった。トラブルをアッと驚く奇策で解決、するかと思ったら結構な泥縄式対応。キャラクターが違えばもっと楽しめそうな気もするし、基本設定と持ち込まれるネタがマッチしていないのでは。特に、多数の共犯者で事件を演出する話は、それなりに捻ってあっても首肯しがたいな~。 |
No.1 | 5点 | kanamori | 2016/07/28 20:37 |
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渋谷に”faa”(ファースト・エイド・エージェンシー)という事務所を構える”なんでも屋”のトラブルシューター、片岡直次郎を主人公にした4編収録の連作中編集(初出時のタイトルは『一匹狼』)。
片岡直次郎が、のちに物部太郎の相棒として登場する「七十五羽の烏」以下の長編パズラー3部作とはだいぶテイストが違っていて、腕っぷしで難題を解決するハードボイルドというか、アクション・スリラー風の内容のものが多い。 警察に包囲された強盗殺人犯の脱出を引き受ける第1話や、強姦願望の男からの依頼を受ける第4話は、悪事にもためらいなく手を出しながら、当初の依頼内容から外れて、ストーリーがどんどん予想外な方向に展開してゆくプロットが面白いです。アクション・シーンで飛び出す”007”ばりのアイデアも凝っていて、「なめくじに聞いてみろ」ほどではないですが、それに近い味わいがあります。 ライフル男に女性とともにエレベーターに閉じ込められる第3話のみ”巻き込まれ”タイプのアクション・スリラーになっていますが、これは平凡な出来で読みどころが見当たらない。 吸血鬼の系譜だと信じる女性からの依頼で、夫の代役として新婚旅行に同伴することになる第2話が、編中ではもっとも謎解きミステリらしい構成になっていますが、真相に意外性はあるものの、ロジックや推理の要素は希薄でした。 |