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まだらの紐 ドイル傑作集1
東京創元社ドイル・コレクション
アーサー・コナン・ドイル 出版月: 2004年07月 平均: 5.00点 書評数: 6件

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東京創元社
2004年07月

No.6 6点 クリスティ再読 2020/12/17 18:11
この項は創元推理文庫のホームズのいわゆる「外典」を収録した本の感想を書く場であって、決して「冒険」収録の短編「まだらの紐」の感想を書く場ではないと思うんだがね....この本に収録されているのは、

「王冠のダイヤモンド」事件簿の「マザリンの宝石」の原型の一幕物の戯曲。事件簿「マザリンの宝石」は本当にこの戯曲を手直しただけのもので、かなり手抜き作業だったのがうかがわれる。戯曲の方は悪役はモラン大佐で、こっちのがまっとうな作品だと思う。この戯曲を「空き家の冒険」に流用したから、変則的なことになったようだ。
「まだらの紐」同題短編を膨らませて戯曲化したもの。三幕あって長めの作品だから、短編にはない場面も追加されている。姉娘の死を巡る検死審問やら、ホームズの部屋に妹娘以外の三人の面会人がいて、そのうち一人は恐喝王ミルヴァートン! だから追加部分もなかなか楽しいし、クライマックスも盛り上がる。ナイスな舞台劇だと思う。
いやだからさ、ドイルは本作を「密室トリック」物だとは、絶対思ってないと思うんだよ。暗闇で待機して、思いもかけないところから侵入してくる殺人者...というあたりのサスペンスをドイルは「面白い!」と思って書いているのが、この戯曲化でも窺われるんだけどなあ....

「競技場バザー」「ワトソンの推理法修行」この2作はホームズの特徴的な推理法だけを抽出して書いたショートショート。「競技場バザー」はメタな仕掛けになっていて洒落ている。
「消えた臨時急行」「時計だらけの男」の2作は鉄道ミステリだが、ホームズは出ずに、犯人の告白で真相判明。ちょっとした不可能興味みたいなものがある。「消えた臨急」の方は犯行がなかなか大掛かりで、マンガチックな陽気さがあって、場面を想像すると面白い。映像にすると映えると思う。
「田園の恐怖」は田舎村の連続殺人事件の話。意外性が少しある犯人だが、露見は偶然。ホラー味を狙ったか。
「ジェレミー伯父の家」はワトソン博士みたいな経歴の勉強中の医者が友人の招待を受けて伯父一家の元で暮らすが、インド人の家庭教師と、伯父の秘書の奇妙な関係に気づく....インドを巡るロマン味が読みどころ。
「シャーロック・ホームズのプロット」は遺稿から発見された未作品化作品の梗概。出来は良くない。
「シャーロック・ホームズの真相」は、ホームズ復活前に受けたインタビューの内容。ドイルはホームズは気に入ってなくて..というその通りの内容。

というわけで、コレクターズ・アイテムだけど、「まだらの紐」と「競技場バザー」が面白い。一応「消えた臨急」は非ホームズのドイルのミステリでは有名作なので読んでおかないと...もあるし。新潮文庫の「ドイル傑作選」とダブるのは「消えた臨急」「時計だらけの男」だけだから、読む価値はある。

No.5 5点 江守森江 2009/09/16 05:15
ホームズ物で最初に読んだ作品。
中学生の頃に少年向けを読んだが、その頃は鮎川の時刻表物を読破中だったのでホームズを好きにはならなかった。
数年前に纏めてホームズ物ドラマ(吹き替え)を観て原作もオサライした。
クリスティーと違いドイルは原作での技巧は少ない印象でドラマで手軽に楽しむ方が良いと思った。
それ位ドラマのデキも良い。

No.4 5点 okutetsu 2009/08/21 07:18
古典的密室トリックの名作ですね
ただ今読むとさすがに無理があるかなと

No.3 5点 堀木正雄 2009/01/18 15:35
名作ですね。代表的な密室殺人です。

No.2 5点 dei 2008/10/16 17:19
子供のころ読んで感動したのを覚えている

No.1 4点 Tetchy 2008/07/10 20:30
東京創元社が独自に編纂しているドイルの未発表短編、もしくはホームズ物以外の短編を集めたドイル・コレクション第1集。
「王冠とダイヤモンド」、「まだらの紐」の2つの戯曲が入っているところが、ミステリ収集家の興味をそそるだろうが、そうでない人にしてみれば、あまり価値のない短編集かも。

とはいえ、「ジェレミー伯父の家」、「田園の恐怖」の2編は今読むと古臭く感じるが、当時としてはその真相が奇抜で、かなりセンセーショナルな内容だったと思われる。

シャーロッキアンもしくはドイルファンならば、読んでおくに損はない1冊。


アーサー・コナン・ドイル
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