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[ 短編集(分類不能) ] ドイル傑作集1 ミステリー編 |
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アーサー・コナン・ドイル | 出版月: 1957年01月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 4件 |
新潮社 1957年01月 |
新潮社 1957年08月 |
No.4 | 5点 | ことは | 2022/02/13 11:13 |
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本サイトに、本作の投稿がいくつかつづいたので、昔読んだ本を掘り出して読んでみた。
どの話も「つかみはOK」。なかなかそそられる状況設定の作品ばかり。 けど、評価が低いのもよくわかる。解決に至る段取りがほとんどないし、解決も尻すぼみなんだよね。なので得点はこんなもの。 ただ、想像を書くと、ホームズと同様、きっとこれ雑誌掲載が初出だよね。そうするとページの制約もあって(新潮文庫旧版で25ページ未満がほとんど)解決に至る段取りがほとんどなかったのかもしれないし、それでも、どの話も雑誌で見出しに困らない作品で(編集者はやりやすかっただろうな)、ドイルはプロだなと思わせる。 短いので、寝る前にちょこっと読むには、ちょうどいいんじゃないかな。ただし、解決は期待しないで、だけど。 |
No.3 | 5点 | Tetchy | 2022/01/13 23:58 |
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ホームズの出てこないドイルのミステリーという事でかなり期待していた。というのも『緋色の研究』、『恐怖の谷』で私が大いに愉しんだのはメインの謎解き部分よりも犯行の背景となった1部丸々割いて語られるエピソードに他ならない。
という意味でも今回は期待していたのだが、なんとまあ、よくもこれだけの駄作を集めて出版しようとしたものだと、商魂逞しいというか、阿漕な商売するなぁとまでもいうか、下らない作品の多い事。 「甲虫採集家」などはまだしも「漆器の箱」、「悪夢の部屋」などは三流コントのネタに過ぎず、特に前者は物語のプロットにさえなっていない。 惜しいのは「ユダヤの胸牌」。最後にもう一つ捻りがあれば現代にも通ずる物になっていた筈だ。 率直に云えば、ここまで本書に対する評価はかなり低かったのだが、最後の「五十年後」で点数を増やした。ネタはよくあるものだが私自身がこういう“悠久の時”ネタに非常に弱いのだ。展開や結末が解ってても胸にグッと来る。 だから本音を云えば、本書はこれ1つだけあれば十分なのだ。 |
No.2 | 5点 | レッドキング | 2022/01/06 23:15 |
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ホームズ抜きのドイル短編ミステリ集で、ほぼ全部が「ちょっといい話」オチエンディング。
「消えた臨時急行」 駅間走行中に消失した列車。そのトリックは・・ 「甲虫採集家」 ”甲虫マニアにして医師”が採用条件の募集に応募した青年。「赤毛連盟」の直球(捻りなし)版。 「複数の時計を付けた男」 走行中の列車から消失した三人の男女と、出現した射殺死体・・ 「漆(ジャパンed!)の箱」 旧家に君臨する峻厳なやもめ主人。禁断の部屋から漏れて来る謎の女の声・・ 「ハダ(ハラでなく)黒い医師」 不利な状況証拠で医師殺害の被告となった兄を助けるべく妹の弁護は・・ 「ユダヤの胸当」 宝石はなぜ盗まれない?のミステリ。 「悪夢の部屋」 男女三人の緊迫サスペンスからの・・(まあ、コントやね) 「五十年後」 運命に翻弄された若き善男善女の五十年後の奇跡。 |
No.1 | 5点 | 臣 | 2021/08/06 09:50 |
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「消えた臨急」「甲虫採集家」「時計だらけの男」「漆器の箱」「膚黒医師」「ユダヤの胸牌」「悪夢の部屋」「五十年後」の全8作。
ホームズが登場しない短編ミステリー集。 ホームズ物でなくても、謎の提起にはホームズ物らしい、わくわく感を覚える。 『消えた臨急』は、ミステリー編のトップバッターとして申し分なし。 タイトルどおりの列車モノで、意外に凝っている。 ホームズがいなくても十分にミステリーを構成しているだろう、とドイルが威張っているようにも想像できる。 最終編の『五十年後』は、他とはずいぶんと趣向の違いが感じられる。 解説を読むと、訳者が気に入って勝手に加えたとある。 冒頭の1文に「惑星」という語句が出てくるから、てっきりSFかと思っていたが・・・。 80年ぐらい前の有名なロマンス小説・映画作品を思い起こさせる。 この映画ほど恋愛風味はないのだが。 この作品も悪くなかった。 |