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ミステリの祭典

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白い僧院の殺人
HM卿シリーズ  別題「修道院殺人事件」

作家 カーター・ディクスン
出版日1951年01月
平均点6.76点
書評数25人

No.25 5点 虫暮部
(2023/05/02 13:17登録)
 密室トリックはバカミス系の方が好きで、その基準で言うと本作は堅実過ぎ。寧ろ密室のホワイダニットに感心した。
 登場人物の気持の交錯、事件前後の動き、みたいなものは、しっかり組み立てられているのかもしれないが、必要以上に判りづらい書き方に思える。特に、“カニフェスト卿を殺した、と思ったら生きてた” 件について詳細が書かれていないのは手落ちでは。

No.24 6点 クリスティ再読
(2020/02/27 21:30登録)
ひさびさになったけど、カーもやらないとね。で本作有名作だけど未読だった。「雪の密室」というシチュエーションは知ってたけど、当たるかな?
ごめん、密室トリックはこれしかないだろ、で早々と見当ついちゃった。けど犯人当てるのはかなり難しいと思う。こういう傾向ってカーはあると思うんだよ。不可能興味のトリックはまあ推測が付くけど、真相自体の推理は手がかり不足で困難....屋敷の構造とかわからなきゃ、ちょっと無理。
でこの作品は重苦しくて読みづらく、キャラ立ちもイマイチ。ブーン兄弟とかエキセントリックさを出そうとしても、今一つピンとこない。まあそれに、本作での「尋問の構造」に大きな偏りがあって、全体像がなかなか間接的にしかわからない、と歯がゆい構造になっている。重要人物になるはずのカニフェストはほとんど場面に登場しないし、レインジャーとエマリー、ルイーズなどまともな尋問さえされないんだよ。事件記述の客観性が薄くて、人の出入りなどちゃんと整理して理解するのが難しい....この状況で錯綜した関係者の行動を読み解こう、というのだから、読者の能力に余るものがある。
というわけで、密室トリックは王道だと思うから、加点したいくらいだけど、もう少し整理して書き直したらいいのでは...と思うんだ。でもヘンリー卿ヤンチャ小僧みたいでなんかカワイイ。フェル博士より好き。

No.23 7点 おっさん
(2019/08/27 12:57登録)
残暑が厳しかったおり、“雪の密室”で納涼気分を味わおうと、今年6月に創元推理文庫の「名作ミステリ新訳プロジェクト」第6弾として出た、高沢治訳の本書を手にとってみました(しかし、ハヤカワの『三つの棺』新訳版の刊行直後のレヴューでも書きましたが、版元はホント、もう少し作中の季節と出版時期を合わせたほうが良くはないかい?)。

『黒死荘(プレーグ・コート)の殺人』(レヴュー済。乞併読)と同じ1934年に刊行された、ヘンリ・メリヴェール卿シリーズの2作目で、前作を彩っていた、おどろおどろしいオカルト色は、演出意図のつかめぬ不可能犯罪という、ホワイダニットを打ち出すため意識的に排され(H・Mいわく「誰も幽霊の仕業だとは口にしておらんし、人を殺して回る物騒な幽霊が別館に出るとほのめかした者もおらん」)、狂言回しとなる若者のキャラも変更されているものの、援助者としての名探偵を後半に投入する、小説の基本フォーマットは『黒死荘』を踏襲しており、訳題的にも「黒」を受けての「白」というわけで、好一対となっています(次作が『赤後家の殺人』で色(カラー)三部作、というのは冗談w).
中学時代に同じ創元推理文庫で、厚木淳の手になる旧訳(とはいえ当時は「新訳」)を読んで以来の再読ですから……四十年以上経ってて、溜息。
当時を振り返ると、事前に『修道院殺人事件』という旧題から、勝手な妄想をたくましくしていたので、ちょっと期待はずれ(あれ、エロいシスターとか、出てこんのかい ^_^;)、だったように思います。さすがに最終的な解決は良く出来ていると感心しながらも、そこに到るまで、正直、退屈しながら読み進めた印象のほうが強く残っており、その後、カー/ディクスンの他の代表作は、あらかた再読、ものによっては再々読を果たしながら、メインの〈足跡のない殺人〉の顛末以外、ほぼ忘却の彼方に去った『白い僧院』をずっと放置してきたのも、そのへんのマイナス評価があとを引いていたからですね。
「新カー問答」のなかで、松田道弘が本作について、つむじまがりのカーファンの口を借りて「しかし登場人物の描きわけが十分でないので読みかえすのは正直いってかなり苦痛だったね。会話がまずいせいだろうな。クリスティーとの人気の差はここにもあると思う」と述べていたのも頭にこびりつき、心理的なブレーキになっていたかもしれません。

さて。
そんな『白い僧院』を、再訪した感想は――
アハハハ、やっぱ読みづらいわ。松田道弘は正しかったw
ともかく分かりやすい文章表現が重視されているとおぼしい、いまどきの「新訳」(まあ、読みやすさくらいしか取柄がない訳書も、目につきますが)の流れのなかで、このリーダビリティの低さとなると、やはり原因はテクスト自体にあるわけで。
もともとこの頃のカーは、良く言ってストーリーテリングに磨きをかけている段階、悪く言ってしまえば小説技術が発展途上の時代なのですが、今回は、なまじドラマ性が必要なストーリーの骨組みを作ってしまったばかりに、それを支えるキャラクターの肉づけの未熟さという弱点が、あらわに出る結果となりました。深刻な作品だからといって、最初から深刻ぶった連中が深刻な芝居をしても――努力のあとは窺がえますが――落差が無くて単調なんですよ。第13節「キルケーの夫」とかねえ、本当は爆発的な印象を与えるはずのところが、ああ、そうですかに終わっているのは勿体無さすぎる。
せめて、被害者となるバンプ女優(名をマーシャ・テイトと言います。そこから、のちのち、現実に惨殺事件の犠牲者となった女優「シャロン・テート」を連想して、と書くのは不謹慎の謗りを免れないでしょうが……“暗合“が妙なザワザワ感を醸します)だけでも、回想シーンを通して、もう少し生前のキャラを印象づけておければ良かったのになあ。導入部のフラッシュバックを「説明」ですませたツケは、大きいなと。
あ、原作には無い、現場周辺の地形図(原案=高沢治 作成=TSスタジオ)がこの新訳版では巻頭に載っているので、作品の情景は『黒死荘』より、視覚的に格段に理解しやすくなっています。ここを褒められても、地下の作者はあまり嬉しくないでしょうけどねww

と、ここまで、小説としてはサイテー、みたいな評価を綴ってきましたが、再読して改めて感じさせられたのは、じつはミステリとしてサイコー、ということなんです。
このプロットづくり、まさに天才的。「カーの発明したトリックの内で最も優れたものの一つ」(江戸川乱歩)が使われているから、本作は優れている?
否。カーは、当時流行の推理クイズ本から本作のトリックの着想を得たと言われていますが(森英俊氏の行き届いた巻末解説「〈密室の巨匠〉のもうひとつのクラシック」を参照のこと。出典は、ダグラス・G・グリーンの評伝『ジョン・ディクスン・カー〈奇跡を解く男〉』)、じつは筆者、問題のクイズ本よりずっとまえに発表されている、R・オースティン・フリーマンの(我国では戦前訳しかない)ソーンダイク博士ものの短編*で、似た着想の、砂上の足跡トリックに接しています。
カーが、これを読んでいないはずが無い。ただしこの短編、不可能犯罪ものではありません(なので、〈足跡のない殺人〉の歴史を概観した、前掲の森解説では触れられていない)。それを、巧妙に“雪の密室”に応用したのではないかと思うのですが、作者の天才は、そこにさらに、E・C・ベントリー『トレント最後の事件』以来の、「分離」という趣向を持ち込みました。それをカモフラージュするために、名探偵を使って、一見もっともらしいプレ「密室講義」(犯人が不可能状況を作り出した動機の大別)をさせるというあたり、舌を巻く巧さです。
ディクスン・カー名義の『帽子収集狂事件』から一歩進んで(『帽子』で希薄だった解明の論理にも、留意されています)、本作で作者は、都筑道夫のいうモダン・ディテクティヴ・ストーリイを考えるうえで、無視できない存在になったと断言できます。長編評論『黄色い部屋はいかに改装されたか?』で、この『白い僧院』をスルーしてカーを批判した都筑氏――必然性の重視という観点からクレイトン・ロースンを推称するにあたり、わざわざ『赤後家の殺人』を持ち出して斬ったりしているんだよなあ――は、もしそれが意図的なものだとすれば、アンフェアと言われても仕方ないでしょう。
そして、もうひとり、本作との絡みで挙げておきたい日本人作家がいます。他ならぬ、ヨコセイです。カーから受けた影響に言及するとき、最初に原書で読んだ『黒死荘の殺人』や『帽子収集狂事件』を引き合いにだすことが多かった横溝正史ですが、いやいや、『本陣殺人事件』といい『蝶々殺人事件』といい『獄門島』といい、影響がモロなのは、この『白い僧院』でしょう。そして前述の「分離」という趣向を受け継ぎ、発展させ、それがのちの都筑道夫にも、多大の影響を与えています。

というわけで、これは本格ミステリ・ファンなら必読の一冊なのでした。まあ、読み物としての出来を考え、点数は泣く泣く低めにしましたが……限りなく9点に近い7点ですwww

* フリーマンの当該短編は、幸い、2020年9月刊の『ソーンダイク博士短篇全集1 歌う骨』(国書刊行会)に、渕上痩平氏の新訳で収録されました。(2012.12.15 追記)

No.22 5点 ミステリ初心者
(2019/07/30 21:24登録)
 ネタバレをしています。

 かなり昔、創元推理文庫のやつを購入していました。しかし、そのときは訳の文章の合わなさと、文字の小ささや印刷の汚さのため、一度読むのを挫折しております。このあいだ読んだ新訳版の"緑カプセルの謎"や"ユダの窓"などは非常に読みやすかったので、新訳版の"白い僧院の殺人"を再購入(笑)。しかし、よく理由はわかりませんが、これもちょっと読みづらさを感じてしまいました。館の見取り図ぐらいはほしかったなぁと思いました。

 今作は、ミステリ初心者の私でも3~4作品はみたことのある"雪の密室"。犯人はどうやって足跡を残さずに現場を去ったのか…という問題は、ちょっと考えただけでもわくわくします。しかし、実は雪の密室に良い思い出がありません(笑)。雪の密室ものには犯人に有利な偶然や協力者が多すぎる印象があります(そもそも雪が降ること自体が偶然だし)。今作もそんな感じです。この作者の作品は、素晴らしいアイディアとそれを成立させるための強引な要素が混じっている印象ですが、今回は強引さが勝っていると思います。

No.21 5点
(2019/02/06 12:37登録)
読みにくさが、まず気になりました。
前の方もご指摘されているように、場面転換がわかりにくく平板に見えること、見取り図がないこと、翻訳の問題など、ちょっと不手際に感じます。
3ページ進むごとに前に戻ったり、人物表を見返したり、とけっこう苦労しました。人物表を見ても、職業は書いてあるも性格はわからず(当たり前か)、少し書き込みしした程度ではほとんど役に立たず、といったところでしょうか。
ストーリーテラーと呼ぶには程遠い気がしました。
今まで読んだカーとは違うなぁ、せめて怪奇色があればなぁ、という印象です。
作者は人間関係を色濃く描くことで、推理ゲームではない、高尚なミステリー小説を書くぞ、と意気込んでいたのかもしれません。ところが意に反して、それほどうまくいかず、トリックだけが目立ってしまった。そんな感じでしょうか。

最後のHM卿の謎解きには熱くなりました。そこだけが高ポイントです。

No.20 5点 レッドキング
(2019/02/05 20:41登録)
雪と足跡の「密室」って感心したことないんだよな、麻耶雄嵩の「夏と冬の奏鳴曲」除いて。でもこれは納得できる。

No.19 5点 青い車
(2018/11/27 20:51登録)
 人物の行動が理に適っていて良くできてはいるのですが、個人的には強引にでも驚かせるような作品を書くカーの方が好きです。また、注釈が付いている伏線があまりにも細かすぎて読者にはまず気付けません。厳しめの5点。

No.18 7点 弾十六
(2018/10/30 01:58登録)
JDC/CDファン評価★★★★★
H.M.卿第2作 1934年出版 創元文庫(1977年)で読みました。
状況設定はプレーグコート黒死荘とネガポジの関係?姉妹編といった印象です。いかにもJDC/CD的な工夫たっぷりで小ネタを上手く散りばめて大ネタでドカンといった感じの良くできた探偵小説なのですが、いつものように被害者を上手く描けていません。美人女優で誰もが夢中になるような女ですよ… こんな美味しい小説的ネタをスルーするのがJDC/CDです。警察の捜査能力が低すぎなのと、階段事件の顛末がアレなのがちょっと不満。それに良い設定が多いのにイメージが絵としてはっきりと浮かばないのは描写がゴタゴタしてるからだと思います。(例えばJDC/CDの人物描写で外見がパッと想像出来たことがあります?)

No.17 5点 makomako
(2017/12/03 08:59登録)
 この小説はかなり読みにくくちょっとずつ読んでいくとなんだか意味不明となりちょっと前から読み返す、といった読み方で何とか読破しました。翻訳のせいかもしれませんが、ほかの評価にも出ていましたが、見取り図のようなものがあればもっとわかりやすかったと思います。
 江戸川乱歩が密室トリックとして評価していたとのことです。確かに雪に囲まれた密室で、足跡は発見者のものしかないとなると不可能犯罪この上ないのですが、種明かしされると拍子抜けするほど簡単な方法。でも確かにこれで無理なく密室は出来上がるのでしょう。

No.16 5点 nukkam
(2016/08/18 19:01登録)
(ネタバレなしです) 1934年発表のH・M卿シリーズ第2作の本書は「足跡のない殺人」の古典作品として大変有名な本格派推理小説です。2度に渡って登場人物(容疑者でもあります)が足跡トリックに挑戦していますが単なる思いつきでなくちゃんと手掛かりに基づく推理を披露しています。H・M卿の謎解き説明でも「おお、そんなところに伏線が!」と結構「やられた感」を味わえました。というわけで相当力の入った作品だとは思いますが残念なのはかなり読みにくいです。人物関係の整理があまりできていない(個性もない)、場面転換が唐突で混乱しやすい、現場見取り図も付いていないなどでせっかくのどんでん返しも効果半減になってしまったように感じます。

No.15 6点 斎藤警部
(2015/10/28 12:18登録)
推理クイズ的多重解答は全て否定され、よりドラスティックな真相が最後に明かされる。
多くのフォロワーにインスピレーションを与え続ける、企み足跡の歴史的一冊ですね。
寝食を忘れるほどの面白さはありませんが、カー/ディクスンにしてはどこかしら静謐な空気が漂う雰囲気も相俟って、ちょいと心に残る作品です。

No.14 9点 ロマン
(2015/10/20 15:53登録)
雪の降りやんだ別館で、女優の遺体がみつかる。そこは発見者の足跡のみがついた、まさに雪密室。〔足跡なき犯行〕型の、カー氏お得意の密室事件。H・M卿の推理を紐解く一言で、あっという間に心を持って行かれる。分かってみると、普通に起こり得る犯罪に、トリックも込み入っているわけではないが、犯行に向かう人間心理の論理のわかりやすさや、犯人にしか有り得ない言動、考え方をさらりと折り込んでいるのは流石としか言えない。読者と正面から、向き合っているミステリーだと思う。

No.13 8点 ボナンザ
(2014/08/20 23:23登録)
古典的な足跡の問題に対し、ありえぬ解釈を含む何パターンかの回答とカーならではのご都合主義な解法を示した本格好き必読の書。
逆にいえばこれが面白くない人にはカー作品は絶対に向かない。

No.12 6点 蟷螂の斧
(2014/06/01 19:29登録)
雪密室の古典ということで拝読。先駆的ということでの評価です。雪密室のトリック(トリックとは言えないのかも?)のため、犯人設定などプロットにかなり無理があるように思いました。犯人が仕掛けたトリックを探偵が解き明かすに醍醐味を感じる派なので、そういう点では物足りなかったですね。あと、文章が読みにくい(スチエーションが頭に入ってきませんでした<苦笑>)。

No.11 8点 HORNET
(2014/05/06 13:02登録)
<ネタバレの要素もあり?>
「雪の密室」で歴史的に有名な作品。本作品の様に偶然が多分に絡んだトリックは、精緻で巧妙に計画された密室トリックが好きな人には賛否両論かも。ちなみに私は賛の方。
 偶然要素がご都合主義のように感じる人はいるかもしれないが、私は逆に現実的な感じというか、要は「別に犯人も密室などつくるつもりはなかったが、結果的に密室状況になった」のを、推理する側が勝手に「巧妙に、知恵を巡らして密室をつくった」と考えて右往左往するのは図式としてはありそうな感じがするからだ。
 もちろんカーはこの密室「トリック」を知恵を絞って考案したのだろうが、作品中で「一部の隙も無く組み立てられたトリック」になっているわけではなく、あくまで作者のカーの精緻さで描かれているところがむしろ好ましい。
 さすが不可能犯罪の巨匠、である。

No.10 5点 okutetsu
(2012/08/21 21:26登録)
密室ものは基本的にどんな解答でもあんまり凄いと思わないんですが、これもそんな感じでした。
偶然性とご都合主義の塊のようなトリックは好きじゃないのでこの点数。

No.9 7点 文生
(2012/04/05 12:27登録)
足跡のない殺人と言えばこれというくらい有名な雪密室の決定版。
まさにシンプルイズベストという言葉がふさわしい見事なトリックです。
ただ、物語自体は他のカーの作品と比べると平坦で面白味に欠け、個人的にはいまひとつのめり込むことができなかった。

No.8 8点 あびびび
(2011/10/29 13:40登録)
「なぜ、逆から見ようとしないのだ」。そこからあらゆる謎が解かれ、すっきりした読後感。最初はややこしいストーリーに見えたが、犯人の動機はごく単純なものだった。

久々に本格ミステリーを堪能したと言う感じで、お薦めの一冊と言える。

No.7 7点 E-BANKER
(2010/10/11 00:31登録)
H・M卿が活躍するカーター・ディクスン名義の有名作。
今さら言うまでもありませんが、「足跡なき殺人」のバイブル的作品です。
本作は「足跡なき殺人」(雪密室)の真相(トリックとは言いづらい)についての、H・M卿の推理に尽きるといっていいでしょう。
確かに見事なロジックで、特に「犬」の存在に係る心理トリックが効いてます。これこそ、本格ミステリーの醍醐味だと痛感させられますね。
ただ、カーの特徴なのか、訳のマズさなのか分かりませんが(多分両方でしょうが)、読みながら『一体、今どういう場面なのかピンとこない』ことの連続・・・
登場人物もモーリスとベネットを除いては、キャラクターがはっきりせず、ストーリーが頭になかなか入らない・・・
というわけで、この程度の評価。

No.6 7点 kanamori
(2010/06/25 20:46登録)
雪の密室殺人(足跡のない殺人)を扱ったH・M卿が探偵役を務める第2作です。
怪奇趣向がまったくというほどないのが少々不満ですが、この種のトリックは本書で初めて読んだので、盲点を突かれた感じでけっこう衝撃を受けました。
密室を構成する理由も非常に納得いくものです。

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