皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 本格/新本格 ] 首無の如き祟るもの 刀城言耶シリーズ |
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三津田信三 | 出版月: 2007年04月 | 平均: 8.41点 | 書評数: 86件 |
原書房 2007年04月 |
講談社 2010年05月 |
No.46 | 7点 | スパイラルライフ | 2012/02/18 21:33 |
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最初に手にした三津田作品。
横溝作品に通じる世界観で色濃いホラーとミステリーの融合が楽しめる一冊。 使い古しの首なし死体のネタを、ある重ね技でオリジナルなトリックに昇華させたのは流石。 楽しめました。 後半のどんでん返しの繰り返しもシリーズの見所のようですが、面白く感じます。 、が最初の一冊だったせいか読みづらく(シリーズでは読みやすいようですが)、伏線を詰め込みすぎて、ホラーで片付けても良いと思うものの、それでも未回収、雑に感じる箇所があったため、一点減点。 |
No.45 | 9点 | いいちこ | 2012/02/11 09:41 |
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ある主要キャラクターに隠されたトリックがわかれば、連続殺人の様々な謎が芋づる式に解ける点で極めて端正で完成度の高いパズラー。
そのトリックが仕掛けられた背景もホラー部分と有機的に連動しており説得力抜群。 加えてメイントリックはご都合主義の恩恵は若干受けているものの、恐るべき企みと言え、切れ味が極めて素晴らしい。 プロットとトリックだけなら10点の評価にも値する。 それだけに前半の冗長なストーリーテリングでスピード感とリーダビリティに欠けた点が惜しまれる。 最終盤のメタミス的展開も明らかに余計で、メイントリックの衝撃を希薄化させた。 荒削りさは感じさせるものの世評どおりの傑作に間違いない。 |
No.44 | 8点 | concon | 2012/01/04 00:07 |
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そんなに簡単に首無死体ができるものなのかという疑問は残るが、設定が素晴らしい。
最後のほうで、そういうことかなるほどなあ、しかしなあ、と思っていたら、えっ、えっ、の急展開で幕を閉じる。 インパクトは強かった。 |
No.43 | 9点 | ナナ | 2011/11/18 11:58 |
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このサイトでの評価を見て読んでみました。結果大満足。ストーリーもラストのたたみかけもすごい。読んでよかったと思える作品です。皆様に感謝いたします。 |
No.42 | 5点 | 蟷螂の斧 | 2011/09/17 22:12 |
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高評価で期待しただけに、?マークがつきました。メイントリックは途中で判ってしまいました。謎解きの最後の方は、チョッと複雑にしすぎで、すっきり感がありませんでした。もっと単純化したほうがインパクトがあったと思います。力作ではあると思いますが・・・。 |
No.41 | 8点 | ある | 2011/08/25 00:43 |
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最初の内は,私にとっては漢字の多さが少し辛かったですが,終盤の推理が展開される辺りから一気に加速。
三段落ちのように真犯人が告げられるところなんてもう! ホラーなだけでなく,おしゃれな雰囲気すら漂う終わり方も秀逸。 |
No.40 | 9点 | yoneppi | 2011/07/15 16:07 |
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なんとなく敬遠してたけど、ものすごい破壊力だった。 |
No.39 | 8点 | haruka | 2011/07/14 21:30 |
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細かい突っ込みどころはあるものの、これだけ大掛かりなトリックをきちんと論理的に着地させているところが凄い。ホラー的要素は作品として必要性を感じるが、怖いかと問われればそうでもなかった。 |
No.38 | 9点 | ムラ | 2011/06/30 15:46 |
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首無し殺人物という超高難易度の題材でここまでの推理小説を書けるんだと素直に驚いた。
ミスリードとホラー的要素も上手く合わさっている。なにより、祟りや村の風習などが非常に綺麗に使われているのも好印象。 後半で卑怯なっと思ってしまったがそれも騙しだったのでスッキリ。 そしてドンデン返しというよりオチが素晴らしかった。 一つの謎さえ解ければ後は数珠繋ぎのように解けて行くトリックも綺麗だ。 |
No.37 | 10点 | mozart | 2011/06/28 21:18 |
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自分が刀城言耶シリーズにハマるきっかけとなった作品。「~の如き」で最初に読んだ作品だけに印象が強いのかもしれませんが、他の「~の如き」に比べて頭一つ以上抜き出た傑作だと思います。残りページがあと僅かになった段階での急展開は、まさに「正統的」本格モノならでは、の醍醐味でしょうね。 |
No.36 | 9点 | isurrender | 2011/06/26 02:18 |
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傑作でした
終盤の畳み掛けに最後の最後まで興奮しっ放しでした 首切り殺人を過剰なまでに取り込んでいて、しかも江川氏による首切り講座まで開かれるし ネタバレ 最も大きな衝撃が最大のトリックの答えが最も序盤に書かれていたことですね |
No.35 | 8点 | 好兵衛 | 2011/06/14 00:53 |
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本格好きにも楽しめる。
ホラー要素も楽しめる。貴重な三津田氏シリーズ第三弾。 今回は首なし死体ということで 作者のやりたかったトリックがこれでもか!と 盛り込まれていて、ミステリファンは何度も驚かされる。 貴重なミステリです。 もう恒例となった、「はじめに」から 時系列、第一人称、サービス精神旺盛でよいです。 ***ここからネタバレ*** ただ、時系列が違うとはいえ犯人が二人居るのが残念。 一貫して一人の犯人というものに美徳を感じてしまうもので。 探偵を出さないというオチは、違う小説にも見られますが 面白かったです。 |
No.34 | 10点 | 清涼水 | 2011/06/03 22:53 |
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すごい、すごい。
俺的には占星術殺人以上。 |
No.33 | 10点 | ryota2007 | 2011/05/29 22:27 |
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傑作。 使い古されたトリックでありながら、その使い方が非常にうまく、ミスリードも見事である。たったひとつのある事実に気付きさえすれば数々の不可解な事件が一挙に解決され、終盤でのどんでん返しの連続は圧巻だった。
ホラーとしての閉鎖的な村の設定も見事で、前作には及ばないものの水準点に達している。 本格ミステリー大賞はこの作品にとってほしかった。 |
No.32 | 9点 | りゅう | 2011/03/03 19:53 |
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このサイトでの高評価に納得です。本格ミステリの王道を行く傑作と言っても過言ではないでしょう。真相説明において、ある人物が「たった一つのある事実」の気付きから推理を展開しますが、これはちょっとアンフェアではと思いました。その事実は、〇〇が当然気付くはずだと思ったからです。しかし、その事実から導き出された、第2・第3の事件のトリックには驚かされました。生涯忘れないだろうと思うくらいのインパクトがありました(犯人はとっさの思い付きでやっているのですが)。細かい伏線が次々と回収されていく設定上の工夫も見事です。最後の二転三転するどんでん返しは、なくても良かったかなと。最初の説明で謎が合理的に解明されているので、それをわざわざひっくり返すこともなかったのではと思いました(このどんでん返し自体も非常に面白いのですが)。
(追記 完全にネタバレをしています。注意!) 第3の事件の動機に関しては、疑問に感じます。第2の事件は事故死(あるいは過失致死)にすぎないのに、それを隠蔽するためにさらにもう一人殺害し、首まで切るというのは常識的には考えられないことです。 |
No.31 | 8点 | kanamori | 2011/01/25 17:22 |
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怪異譚蒐集家・刀城言耶シリーズ(と断言していいか微妙ですが)の3作目。
今回文庫版で再読しましたが、指摘されていた時間軸の矛盾などの不備な点を改稿するとともに、媛首村の略地図や事件現場のお堂の見取図が挿入されていて作品世界をイメージし易いのが良。 首無しのメイン・トリックを成立させるために、秘守家の伝承・儀式・祟りなどのエピソードが必要な訳で、正に”ホラーと本格ミステリの融合”の惹句どおりの傑作でしょう。 以下はネタバレになりますが、 首無し死体=被害者の入れ替りは定番ですが、さらに、語り手、真犯人、探偵役までもが入れ替るという趣向が、作者が一番やりたかった事かな、と再読して感じました。 |
No.30 | 7点 | HORNET | 2011/01/08 20:50 |
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横溝正史的な世界にどっぷりと浸りたくて読みました。三津田作品を読むのはこれが初めてです。上記の欲求は満たされましたが,ちょっと土俗的な雰囲気に疲れる感じもしました。しかし,こういう作品を書ける作家は現在において,特にミステリファンにおいては貴重だと思います。刀城言那のキャラクターもよかったです。 |
No.29 | 8点 | Q-1 | 2011/01/07 19:50 |
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とても楽しめました。
真犯人が二転三転し、結局犯人は一体誰なんだという締めもホラー的要素があって良かったです。 しかしこれが今後パターン化されないことを祈っています。 |
No.28 | 8点 | makomako | 2010/10/03 09:33 |
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三津田氏の小説は初めてだが評判にたがわず面白かった。久しぶりのおどろおどろしげな本格推理小説。
このところ雰囲気だけの小説やトリックだけ(しかもかなり無理なトリック)の小説が多いなあと嘆いていた矢先であったのでそういった面では十分に満足がいく内容でした。 犯人も犯罪の過程や結果も私にはまったく推定できず(私はたいていの推理小説の犯人当てが外れるおめでたい読み手ではあるのですが)、作者の巧みなストーリー展開に巻き込まれ最後には唖然とした結果を十分楽しませてもらった。 残念なのは探偵が事件をあつかった読み物を読んでの推理といった形態をなしているため、物語の中の言葉使いなどを証拠として指摘するのはちょっと無理があるように思えたところかな。せっかく小説のはじめのほうにちょこっと探偵が出てきているのだからそのまま事件に絡ませるとよかったのに。 |
No.27 | 7点 | gink | 2010/09/26 13:07 |
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評判に違わず、トリックは良い。トリックの真相が明かされた後も2転3転とどんでん返しが待っているのも面白い!そのために構成・伏線が非常によく練られているのは言わずもがな。ただトリックを知るために義務的に文章を読まされている感がしてしまったので、個人的にはもうちょっと文章で読ませてほしかったと思う。
本書は<事件に直接関与しなかった第三者による作中作>という体裁をとっており、それが最後に重要な意味を持つことになる。だからこそ無暗に登場人物の心理描写が緻密だったり、登場人物がやたらとキャラ立ちしたりしてしまうとおかしいというのは分かるが…やはり勿体ない。 追記。古里毬子、コリマリコ…って冗談みたいな名前だから、てっきり何かあるものと(笑) |