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[ 本格/新本格 ] 寿ぐ嫁首 怪民研に於ける記録と推理 天弓馬人シリーズ(刀城言耶シリーズ・スピンオフ) |
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三津田信三 | 出版月: 2025年06月 | 平均: 7.00点 | 書評数: 1件 |
![]() KADOKAWA 2025年06月 |
No.1 | 7点 | HORNET | 2025/08/30 23:42 |
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大学生の瞳星愛は、友人の皿来唄子の婚礼に参加するため、彼女の実家・孟陀村に行く。「山神様のお告げ」で決まったというこの結婚は、皿来家の屋敷神「嫁首様」の祟りを避けるための数々の儀礼があった。だが婚礼の夜、嫁首様を祀る「迷宮社」の中で、新郎の父の奇怪な死体が発見された――。愛は、皿来家分家の四郎と共に事件の謎解きに挑む―
本家と分家、村に伝わる祟り神、特異な儀礼文化…横溝正史さながらの舞台設定と難解な地名、複雑な家系と難解な読みの登場人物はもうお馴染み。こうでなくては!のテンプレートである。 婚礼の晩に起きた殺人からは、虫や動物殺しが続くが、終盤にまた殺人が続く展開。もったいをつけた展開にじれるところもあったが、終盤に近付くにつれどんどん興趣が高まっていった。 最初の事件の真相には…ちょっと思うところもあったが、天弓馬人による推理の開陳はまんま刀城言耶パターンで、二転三転する推理はなかなか楽しめた。 が、やっぱり言耶のほうが役者が上。本家にはかなわないかな。 |