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[ 短編集（分類不能） ] 蔭桔梗
泡坂妻夫	出版月: 1990年02月	平均: 6.67点	書評数: 6件

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新潮社 1990年02月

新潮社 1993年03月

東京創元社 2023年08月

新着順 高評価 低評価

No.6	6点	虫暮部	2024/08/01 13:33
泡坂妻夫の職人もの／恋愛小説はどれも、構造と言うかストーリーのリズム感のようなものがワン・パターンだと感じる。ミステリならそもそもパターンに則った文芸形式であるから気にならない部分なのに、ミステリ度が薄まるにつれて鼻に付くようになってしまうのかも。そのへんに関して、こちらから一歩、意識的に作品世界に歩み寄らねば読めなかった。 　とはいえ、直木賞受賞作にしては意外に楽しめた。

No.5	6点	まさむね	2024/04/07 16:20
大人の恋愛を描いた短編集。ミステリの側面を期待して読むと肩透かしかもしれませんが、こういった短編集も悪くない。11篇で構成。印象に残った作品の短評を。 「遺影」：おっ、そう来たかという作品。全篇読み切ったうえで振り返ると、この短編集の中で特異的とも言える。 「簪」：それぞれの人情が沁みる。 「蔭桔梗」：職人と職人を取り巻く方々の心意気が響く。 「十一月五日」：歯医者のシーンから始まる構成の妙。 「竜田川」：最もミステリに近いか。 「くれまどう」：夫婦とは何かを問う短編。

No.4	7点	itokin	2014/10/15 13:43
短編集で表題作が直木賞受賞と聞くが、どれも同等で未熟な僕には作品の本当の良さが解らない。しかし、いずれも、ラストの切れ味が素晴らしく男女の秘めた情愛が心に残るのは確かこれらがいい作品と評価されるのかな・・。

No.3	5点	isurrender	2011/07/16 18:13
恋愛小説だが、ミステリ作家らしく一捻り加えたラストをどれも迎えるところはさすが。 でも、ミステリではないかな。 下町の職人に脚光を当てているが、これが書かれたのがバブル期ということを考えると、不思議な気持ちがする。

No.2	6点	kanamori	2010/08/19 17:30
短編集「折鶴」と同系統の、時代おくれの職人の世界や、大人の男女の情愛をテーマにした短編集。 ただし、「折鶴」と異なるのは、収録11編にミステリといえる作品がないことで、「恋文」の連城と同じく、ミステリ以外の作品で直木賞というのは複雑な思いがしたことを憶えています。

No.1	10点	Tetchy	2007/10/20 08:27
直木賞受賞作の表題作を含んだ短編集。1篇1篇がいぶし銀の光沢を放つ叙情あふれる短編集です。