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クリスマス12のミステリー
アシモフ他編
アンソロジー(海外編集者) 出版月: 1984年12月 平均: 6.00点 書評数: 1件

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光文社
1984年12月

No.1 6点 mini 2014/12/25 09:59
* 季節だからね (^_^;)

新潮文庫からアシモフとそのグループ編纂によるアンソロジーが何冊か出ているが全く話題にも上がらないは惜しい
まぁおそらく全員ではないが収録作家に日本では比較的に馴染みの薄い作家も多く収録されているのも原因しているかも
しかし内容は流石はアシモフ先生といった感じで、編集者のセンスが発揮されているところなどもっと評価されてもいいと思う
このアンソロジーシリーズでは前回はバレンタインをテーマにしたのを読んだが今回はクリスマスがテーマ
バレンタイン編では日本では相当マイナーな作家が目立ったが、このクリスマス編ではスタウト、セイヤーズ、クイーン、ホック、エりン、ダーレス、カーなど知名度の高い作家が多くてとっつき易いかも
この内私はクイーン、ホック、カーの収録作は、各作家の代表的な短編集で既読だった
クイーンのは『犯罪カレンダー』の収録作なので未読の方も居るかもだが、ホックとカーのは多くの読者が既読であろう
ただアシモフ編のアンソロジーはむしろこれらメジャー作家だけでなくマイナー作家の短編の質が高いのが特徴である
この巻でもアリス・S・リーチ、S.S.ラファティ、ニック・オドノホウと初めて接した作家ばかりだが三者三様でそれなりに面白かった
オドノホウはちょっと通俗がかったハードボイルド
ラファティはあのSF作家のラファティと混同し易いが、SF作家の方は”R・A・Lafferty”で、ミステリー作家の方は”S.S.Rafferty”とそもそも名字のイニシャルが違っており全くの別人である
アリス・S・リーチのクラムリッシュ神父シリーズはどこかの出版社で個人短編集に纏めてくれないかなぁ

しかしこのアンソロジー中のベスト作は個々の収録短編ではない、断然の収録作ベストは編者アシモフの”まえがき”である
この”まえがき”はアンソロジストとしてのクイーンに匹敵いや凌駕する名文で、私の知る限りアンソロジーの序文の中でも最高ランクに位置付けられると言ってもいい
アメリカの荒俣宏(いや例えが逆か?‥苦笑)とも言うべきアシモフ先生の博識とセンスが光る
私が仮にアンソロジーを編纂するとしたらこんな序文を書いてみたいものだと憧れてしまった


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