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[ 本格/新本格 ]
法月綸太郎の冒険
法月綸太郎シリーズ
法月綸太郎 出版月: 1992年11月 平均: 6.92点 書評数: 38件

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講談社
1992年11月

講談社
1995年11月

No.38 8点 バード 2022/09/25 19:07
初めて法月さんの短編集に挑戦したが、これまで読んだ長編よりも好み。収録作は高水準で、後の短編集もぜひ読みたいと思わせてくれた。

<個別書評(ネタバレあり)>
・死刑囚パズル(7点)
少々くどい論理が良くも悪くもクイーンっぽい。犯罪の性質が個性的で、真相が気になるよう書けている。

・黒衣の家(6点)
こういう犯行を計画できる程度に頭が良いのに、短絡的に犯罪に走るのは計画性が無い気がする。捕まれば真の目的を果たせないのだから。
所詮は子供と考えるしかないのかな?少しその辺りがすっきりしない。

・カニバリズム小論(6点)
読んでる最中は講釈垂れがすぎてイマイチと感じていたが、最後に仕掛けがあり安心した。ラストで4→6点。

・切り裂き魔(7点)
犯人の動機は流石に途中で分かったが、さっと楽しめる良作。
本話で登場した穂波さんは以降の話でも魅力的で気に入りました。

・緑の扉は危険(8点)
シンプルなトリックで好きなタイプの話。自分が死んだら緑の扉が開くという菅田の遺言もセンスがある。

・土曜日の本(9点)
収録作で一番面白かった。作家たちのもじり名もツボだった。
ミステリとして際立ったポイントのある話ではない上、当時の北村薫さんの覆面作家事情ありきでもあるが、非常に上手くまとまっている。

・過ぎにし薔薇は(6点)
最後にのどにつながるのが上手いが、全体的にはこじつけ感がある。悪くはないがアベレージの高い本短編集の中では下の方だった。

No.37 7点 蟷螂の斧 2022/05/22 07:37
①死刑囚パズル 9点 死刑執行直前、首に輪がかかった時、死刑囚が毒殺された・・・動機から犯人を導き出すのは難しい。消去法を用いて
②黒衣の家 8点 祖母が毒殺された。容疑者は小学生の孫、果たして・・・動機の先例あるも著者19歳の時のアイデアだそうなので+1
③カニバリズム小論 8点 同棲の女性を・・・「贈る物語Mystery」(綾辻行人編)に掲載
④切り裂き魔 7点 図書館の本の一ページ目だけが切り取られている。それも探偵小説だけが・・・うーん、わかるわかる(笑)
⑤緑の扉は危険 7点 開かずの緑の扉は主人が死んだ後に開くという・・・密室
⑥土曜日の本 5点 50円玉20枚を1000円に両替していく男の謎という題での競作・・・回答が男の正体で、ホワイではなくなってしまった点が残念
⑦過ぎしに薔薇は… 6点 ④~⑦は図書館シリーズ。本の天小口(上の部分)だけ見て本を借りていく女性。返本の際には薔薇の栞が挟まっている・・・ホワイ。こんな発想には至りません(笑)

No.36 7点 虫暮部 2019/12/05 12:39
 悩みながらも一つ一つ的を定め、的中に至らずとも丁寧に矢を放つような、パズラーに対する誠意が、長編よりも判り易く感じられて好感が持てる。但し悪ふざけめいた「土曜日の本」は余計だな~。ああいうのはエッセイ集とかのオマケにそっと忍ばせるものでしょう。

No.35 5点 nukkam 2019/03/09 22:57
(ネタバレなしです) 1992年発表の法月綸太郎シリーズ第1短編集でシリーズ中短編を7作収めています。本格派推理小説が揃っていますが内容はかなり多種多様で、読者によっては好き嫌いが分かれそうです。講談社文庫版で100ページを超す中編「死刑囚パズル」は実に18人もの容疑者を揃え、法月が論理的推理で犯人でない人物を次々に容疑から外していく展開は作者がエラリー・クイーンの忠実な後継者であることを納得させます。個人的に最も好きな作品で、これだけなら7点評価です。一方で犯人が被害者の死肉を食べた理由は何かという気持ちの悪い謎解きの「カニバリズム小論」は全く合いませんでした。私がホラーとかサスペンスとかを敬遠しているのは気味悪い、怖い、おぞましいのが苦手だからなのですが、たとえプロットがガチ本格派であってもこの種のものは好みではないです。後半の図書館シリーズ4作では密室の謎の「緑の扉は危険」が面白かったですがトリックのアイデアは優れていると思いますけどトリックを実現させるための手段がちょっと残念レベルです。

No.34 7点 好兵衛 2018/10/31 12:01
『ネタバレ含みます』
だらだらと長くて、これ短編に出来るんじゃないか?という本が
結構ある中、
法月氏の本作は、小気味よくて、贅沢感あふれる作品でした。
前半と、後半のテイストが全然違うので。
前半系と、後半系の二冊に分けた方がよかったのでは?

死刑囚…一番好きです。法月氏の推理がものすごく細かく、
    初期エラリーを読んでるような感覚でした
    私には、解けなかったのですが。一番の動機が面白い。

黒衣… コレと同じ話(犯罪者の行動心理テスト?)を
    前に聞いていたので。一番の謎が分かってしまっていました。

カニバリズム…雰囲気が、綾辻氏のフリークスみたいで好きです。
     ワイダニットも、ちょっとした叙述も楽しめる
     雰囲気のある短編。

図書館シリーズ…雰囲気がガラっと変わり。楽しくライトな作風。
     個人的には、法月氏のキャラ変わりすぎてて。
     人格崩壊したのかと(笑)こちらも読みやすくて好きです。
     本が破り取られていた事件と。密室ものが個人的には好み。

     20円のアンソロジーが欲しいです。

図書館シリーズで一冊。シリアスで一冊欲しかった。
ワイダニット個人的にはあまり、読まないのですが。
短編だったらすごく面白いなと、気付かせてくれた作品です。

No.33 7点 ミステリ初心者 2018/09/15 17:27
ネタバレをしています。

 かなり面白かったです。死刑囚パズルが一番好きで、そのまま順番に好きです。カニバリズムと緑の扉は過去に読んだことがあります。

 前の3作は、動機の部分も納得が行くというか、変わっていて良かったです。
 死刑囚パズルにもっと肉付けし、デビュー作にすればよかったのでは・・・?と思うほど。
 黒衣の家は、少年犯罪者のテスト?の話を思い出しました。

 後の4作から沢田さんがでて雰囲気が軽くなり、とても読みやすかったです。
 ただ、50円20枚の謎については、解かれてなかったのが残念でした。他の作家の方の同テーマの小説を集めたアンソロジーがあるようなので、そっちも気になります。
 過ぎにし薔薇は・・・は個人的にいまいちでした。

No.32 7点 ボンボン 2018/05/13 23:25
前半3編は素晴らしい。後半の図書館シリーズは楽しい。しかし、前半後半で、法月綸太郎のキャラさえ変わってしまうほどのギャップがあり、短編集全体の統一感が無さ過ぎだ。短編「集」としては、かなり残念なつくり。
『死刑囚パズル』:こんなにエラリー・クイーンに寄せ過ぎて大丈夫なのかと思うほどカブレ気味だが、最後の動機部分には脱帽。
『黒衣の家』:やはり翻訳物から借りてきたような匂いが漂うが、短編としての巧さ、面白味満点。
『カニバリズム小論』:カニバリズムはともかくとして、こういう雰囲気、構成は大好き。法月綸太郎の態度やリアクションを読み返して、スルメのように味わった。
図書館シリーズは、「図書館の自由」の件で随分もめたり悩んじゃったりしたようで、長いあとがきや追記ですっかりケチがついて、がっかり。「図書館の自由」は確かにとても大切なことだが、法月警視からだだ漏れる捜査上の秘密は別にいいんだろうか。

No.31 8点 ねここねこ男爵 2017/12/05 00:03
意図してかどうかは分からないが、ホワイダニット短編集とも呼べるもの。
出版順ではないが、『功績』『新冒険』からの本作の方が面白さを堪能できるかと。
やはり法月氏は短編の人。

No.30 8点 名探偵ジャパン 2016/08/22 11:01
「死刑囚パズル」
久しぶりに本書を再読して、まずこの一編。「こんなに辛気くさい話だったのか」と、過去に読んだときとは印象が全然違っていました。「死刑直前の死刑囚をわざわざ殺さなければならない理由とは何か?」にだけ焦点を絞った、もっと明朗快活なパズラー(もちろんこの評は全く当てはまりますが)だった記憶がありました。本書後半の「図書館シリーズ」での探偵綸太郎のイメージで上書きされてしまったのでしょうか。
作品の雰囲気はともかく、丁寧で論理的なミステリであることに変わりはなく、非常に完成度の高い作品です。こういうのを「本格ミステリ」というのだなぁと、読後にため息が漏れました。
個人的には、捜査の途中で綸太郎がボタンを押すところが好きです。この行為の結果を見るに、まるで神の采配かのように、犯人の想いは無駄にならなかったのかなと。切ないながらも、ある種のハッピーエンドといえる物語なのではないでしょうか。

「黒衣の家」
ブラック落ちの一編です。
「誰がやったのか?」「どうやったのか?」を推理させながらも、最後に明かされるのは、恐ろしくも切ない「ワイダニット」でした。

「カニバリズム小論」
前代未聞の食人の理由もですが、そこに至る蘊蓄も面白いです。最後にちょっとした落ちも用意されており、サービス精神満点の一編です。

「切り裂き魔」
ここから問題の(?)図書館シリーズに突入。ミステリファンならば、この犯行動機には情状酌量の余地ありとしてくれるでしょうが、普通は司書に申し出ますよね。

「緑の扉は危険」
本書収録の図書館シリーズで唯一殺人が起きます。被害者の奥さんが蔵書の寄贈を断った理由。被害者の言い残し。それにより導き出される密室トリックの真相。全てが見事に決まった快作です。タイトルもかっこいいです。

「土曜日の本」
私は本作のもとになった競作集を読んでいないため、他の作家さんとの比較は出来ないですが、題材をメタに取り込んで仕上げた、さすが法月といった一編でした。肝心の大元の謎が解かれないのは、本作がメタ作品だから許されます。
題材の真実は、本当にゲームセンターあらし(炎のコマとかを使う人じゃない)だった可能性が高いでしょう。

「過ぎにし薔薇は……」
「そこまでするか?」と言いたくなってしまいますが、切ない犯行動機の一編で最後を飾っています。

初読時のベストは何と言ってもやはり「死刑囚パズル」だったのですが、今回再読してみて、ベストは「緑の扉は危険」に変更しました。好みの変化なのでしょうか。「緑の扉が開かない謎」が解明されると同時に、全ての言動の謎が氷塊する一発逆転に爽快感を覚えました。

私はいわゆる「日常の謎」系のミステリを読むのは得意としないのですが、法月の図書館シリーズは別でした。普段、殺人犯相手にガチな探偵を行っている綸太郎が、たまに息抜き的に日常の謎に携わる。恐らくこのギャップに惹かれたのです。

しかし、自分と同名の探偵に作中で異性に恋慕させるとは(地の文で綸太郎が穂波に惚れているということを明確にしてしまって)、これを書いていて法月先生は随分と面はゆかったのではないでしょうか。(同じ、探偵と作者が同名のクイーンは、ご存じの通り二名の合作ペンネームですので、そういった面はゆさはなかったのでしょう)
我が身を削って(?)読者を楽しませてくれる法月先生はプロ中のプロです。私、大好きです。

No.29 6点 パメル 2016/02/29 01:09
収録されている七編は本格謎解き・安楽椅子探偵・図書館を
舞台にした軽パズラーなど多岐にわたっている
全体的に地味ではあるがトリッキーな論理展開が楽しめる
ただ図書館シリーズは自分には軽すぎました
巻頭に正統派パズラーそして後半に同一シリーズの
軽い短編を配置する構成となっている

No.28 8点 青い車 2016/02/05 23:17
以下、各話の感想です。
①『死刑囚パズル』 殺害方法や注射器の処分方法などから緻密な推理で犯人を絞り込む手際が実に素晴らしいです。意外な犯人と動機も心に残ります。綸太郎が初期のエラリーのように回りくどいしゃべり方をするのも面白いですね。
②『黒衣の家』 サイコパス診断で似たようなクイズがあると後で知りました。ショッキングな結末は①以上です。
③『カニバリズム小論』 グロテスクな題材を論理的に解き明かすことに挑戦した作品。様々な推理小説的発想を否定し尽して辿り着いた答は思いもよらないものでした。
④『切り裂き魔』 完璧に合理的な行動とは言い難いかもしれませんが、日常を舞台にしたホワイダニットととしてはよくできていると思います。
⑤『緑の扉は危険』 物語の膨らみが小さいのが残念です。しかし密室トリックの解法は非常にユニークです。新機軸といえるのではないでしょうか。
⑥『土曜日の本』 これだけは頂けないです。魅力的な謎をどう解くかと思ったら楽屋オチとは、ちょっとがっかりです。ただ、作中の他のミステリー作家の名前と作品タイトルの言葉遊びは楽しめました。
⑦『過ぎにし薔薇は……』 ちょっとした日常の謎が、人間の心の闇が原因で引き起こされたとわかる展開が予想外でした。良作だと思います。

やはりベストは①だと思いますが、その他も高水準のものが多いです。ただし他の方も述べておられますが、前半の暗く重い作品に対し後半のライトさはアンバランスにも思えます。

No.27 6点 斎藤警部 2015/06/10 13:16
(遠回しに書いてますが、一部否応無しにネタバレです)

死刑囚のお話 .. 犯人は瞬殺で分かったんですよ! だけどね、動機がね、もっと単純に「殺させたくない」だけなのかと思ったら、まさかそんな .. このお話の場合は「そっちの方」を防ぐための殺人ですが、同じアレでも「あっちの方」を防ぐため仕方なく殺した、、っていうあまりに悲しい「意外な動機」のお話も確かありますよね。。 あと、犯人が化けてるとは思いませんでした~ 何かトリックを使って遠隔的な何事かをやってのけたのかと思ってた。。 まさかあの犯人が、事を遂行するためにそんな暴力行為に出ていたとは。(そこだけちょっと笑っちゃう)

喪に服すお話 .. 世に知られた「意外な動機」とちょっと禁じ手な「意外な犯人」、割と手垢の付いた二つのギミックを上手に組み合わせたらあら不思議、こりゃ最後まで騙されました! ちょっと衝撃が残る、残酷な真相でしたね。。

人肉のお話 .. 最後のオチはともかく、インかと思ったらアウト! という気色の悪い逆転発想がグッと来ましたよ。 作者の意図は、題名で告白(あるいは照れ隠し?)している通り「小論」を世に問う事にあったのかしら。

残りの図書館のお話たちは、ぐっとテンション緩くなります。バカ密室あり、あまりにヒネリのないのあり、鮎川さんの企画に乗った楽屋落ちっぽいのあり、心の病が絡んだややシリアスなのあり(でもやっぱり緩い)。「高岡早紀巨乳説」なんて言葉を出してくる悪ふざけには笑った。

さて .. ホームズばりに『冒険』と銘打った割には、ちょっとアンバランスな構成でないかい?

No.26 7点 測量ボ-イ 2015/03/21 09:36
合計7編による短編集ですが、どれも粒ぞろいで、外れなしの
お勧め品。
他の方の意見にもありますが、氏の作品はどちらかというと長編
より短編の方が好感持てる作品が多い気がします。
あといらぬツッコミですが、冒頭の「死刑囚パズル」は短編とい
うより、中篇に近いボリュ-ムでは?

No.25 6点 いいちこ 2015/03/09 15:41
「死刑囚パズル」「黒衣の家」「カニバリズム小論」はいずれもホワイダニットとして秀逸。
「土曜日の本」は謎に回答が与えられておらずミステリとしては未完成。
収録されている各作品のクオリティ、志向性の異なる作品を1冊の短編集としたことに起因するまとまりのなさ等、他の短編集よりもデキは確実に落ちる。
それでも長編作品を超えるクオリティを維持しているのは間違いない。

No.24 7点 まさむね 2014/06/08 17:02
 法月綸太郎シリーズの第1短編集。
 「死刑囚パズル」と「カニバリズム小論」が抜きんでていますかね。どちらもホワイが印象的です。でも,決してソコだけが読みどころではない辺りもミソ。
 前半の短編とは雰囲気が一変する,後半の4編「図書館シリーズに」ついても,個人的には嫌いではないですね。
 ちなみに,「土曜日の本」は楽屋オチ以外の何物でもなく(捌き方としては巧いと思いますが),「50円玉20枚の謎」自体が気になってしょうがないので,近々に本家のアンソロジーを読む羽目になりそうです。

No.23 7点 ボナンザ 2014/04/08 01:37
クイーンの短編集に挑戦した好企画。どれもよくできている。
死刑囚パズルなんかはクイーンというよりカーに近い気もするが。

No.22 6点 TON2 2012/12/04 20:25
講談社NOVELS
 「死刑囚パズル」「黒衣の家」「カニバリズム小論」「切り裂き魔」「緑の扉は危険」「土曜日の本」「過ぎにし薔薇は・・・」の7編。

No.21 6点 isurrender 2011/07/30 02:43
前半は非常にダークな内容だったのが、気がつけばライトな展開になって終わってた
全体的にロジカルな展開で面白いが、新冒険や功績と比べると落ちるかな、という印象
「土曜日の本」は思わず笑ってしまいましたね

No.20 6点 seiryuu 2010/07/24 16:12
この方の短編集は読みやすくて面白いので好きです。
でもこの本より「法月綸太郎の功績」のほうが面白かった。
図書館シリーズよかったです。
ほかの短編も秀作。
五十円玉二十枚の謎が気になるじゃないか~。

No.19 7点 simo10 2010/07/08 23:30
探偵法月綸太郎の短編モノ。以下の七作品にて構成されます。

①「死刑囚パズル」:何故死刑執行直前の囚人が殺されたのか?論理的に犯人を導くフーダニット形式を取りながらもワイダニットとのバランスも良い。
②「黒衣の家」:予想外のショッキングな結末。綸太郎は良く動機が分かったものだ。
③「カニバリズム小論」:ワイダニットに絞りつつ、ラストに捻りが効いている。
④「切り裂き魔」:こうするしかなかったんですとは言うが、そんなことはないでしょうと思ってしまう。
⑤「緑の扉は危険」:密室殺人もの。強引だけど大胆さが好きです。
⑥「土曜日の本」:結局主題に対する解答はなく、ミステリではない。作家が全員判明できずにちょっと悔しい。
⑦「過ぎにし薔薇は…」:お題的に「切り裂き魔」と変わらず、動機が後付けな印象がする。

⑤を除いて、全体的にワイダニットに重点を置いた形式のようです。
①②③がダークな話で個人的に好きだったのですが、④⑤⑥⑦の図書館シリーズが軽すぎて一冊の本としてバランスが悪くなっている印象です。
どうせなら作風に合わせて別々の本にして欲しかった。


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