皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 冒険/スリラー/スパイ小説 ] 続813 怪盗ルパン |
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モーリス・ルブラン | 出版月: 1959年09月 | 平均: 5.62点 | 書評数: 8件 |
新潮社 1959年09月 |
東京創元社 1960年01月 |
偕成社 1981年10月 |
偕成社 2005年09月 |
No.8 | 5点 | クリスティ再読 | 2023/01/23 13:39 |
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(「813」の書評の続き)
で評者、謎が解明される後半の方が評価が下がっているのは、後半がルパンの野望とその挫折の話にシフトしちゃっているからなんだね。まあルパンの野望というと、この作品の後はモーリタニア征服とか愛国的大ぼらみたいな話になるけども、本作もちょっとそういうカラーがあって、「いっくらルパンでも野望大き過ぎ?」ってなるところもある。そりゃ仮想敵国のドイツ皇帝とわたりあうのは当時の読者は「スカっと」するのかもしれないけども、今読むと苦しいぜ。 その「野望」もいくら超人ルパンでも「欲張り、すぎてない?」と感じる部分が大きくて、「こんなに調子よくいかないよ....」と思わせちゃあ、その挫折だって共感よりもシラける部分が大きいさ。でしかも殺人鬼L.M.の正体もなんかな~という印象。L.M. が有能過ぎて正体との釣り合いが取れてないようにも思うよ。アルテンハイム男爵との役割分担にリアリティがあるといいんだけどもね。 というわけで大衆小説としてはスケール感たっぷり、なんだけども、その分手を広げすぎて大味になっている印象。タイトな「水晶の栓」には及ばないよ。ルブランも欲張り過ぎたかな。 |
No.7 | 4点 | ボナンザ | 2020/08/06 01:20 |
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ルパンの長編では良作の部類。肝心の813の謎があんまり大したことがないのは残念。 |
No.6 | 6点 | バード | 2020/04/22 19:39 |
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『813』の書評を投稿したのが2019/06/08なので、10ヵ月以上空いてしまった。
『813』と同様、訳が古く少し読みにくかった。私が読んだ新潮の第一版は1959年。翻訳家の感性が今と違うのだろう。 本書のストーリーはご都合主義全開のルパン劇場で、ルパンのキャラがはまらない人には退屈な展開が続く。特に七人の盗賊を丸め込むシーンなどは、流石に敵がまぬけすぎる(笑)。 しかし最後にはなんとも渋い展開が待っており、全体としてはメリハリがきいている。 ルパンが特別嫌いじゃなければ、『813』と本書は楽しめるんじゃないかな。 最後に点数に関してだが、『813』よりも一点低い理由はルパン=ルノルマンというネタに比べ本書のサプライズが弱かったから。事件の真犯人は途中で読めたので。 |
No.5 | 7点 | 斎藤警部 | 2016/02/24 00:13 |
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真犯人の正体暴露にゃァ予想を上回ってハラハラさせられたなァ。。
'813'の秘密ァ、大いなる肩透かしだった。 正・続合わせると、うん、6点上々だね。 |
No.4 | 6点 | TON2 | 2012/12/17 16:15 |
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新潮文庫「ルパン傑作集(Ⅱ)」
「813」の続編、解決篇です。 |
No.3 | 7点 | E-BANKER | 2011/11/28 22:25 |
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前作「813」の続編。
A.ルパン最大級の冒険譚がいよいよ終結(!)。なかなかの大作。今回も堀口大学訳の新潮文庫版で読了。 ~謎の人物、L・Mの手によって刑務所に放り込まれたルパンは、持ち前の沈着冷静さで警察陣を翻弄して脱獄に成功。一路ベルデンツの廃城へ向かう。全ヨーロッパの運命を握る秘密を解くカギが、必ずあるに違いない・・・が、またしてもL・Mの恐るべき刃は先回りしていた。L・Mとはいったい何者なのか? ルパンの鋭い追及の前についに姿を現した人物は意外にも・・・~ これは「さすが」のスケールと面白さを備えた作品でした。 「813」と「続813」の合計ではなかなかのボリュームですが、それだけの価値は十分ありでしょう。 (「813」の粗筋を忘れる前に読んで良かった!・・・) さて、問題の人物「L・M」ですが、まぁ数多のミステリーが出版された現代においては、十分予想できた結果でしたが、それでもこれはこれで何とも言えないような驚きと悲しみに満ちた真相だという感想。 まさに「毒婦」という称号がピッタリ(ってこれは完全にネタバレかな?) 全ヨーロッパの運命を握る秘密ってほどの秘密ではないような気もするし、「813」の暗号に関する仕掛けは大したことはありません。 そんなことより、警察や政府をあれほど手玉に取るルパンが、美女や愛する女性を前に苦悩していることのギャップが、なんともフランス人(作家)らしいんでしょうねぇ・・・ いずれにしても、歴史に残る作品として、1度は手に取ることをお勧めします。 「813」と「続813」トータルとしての評価。 (「ヘルロック・ショルメス」って、冗談きつくないですか! フランス人ってイギリスのこと本当に嫌いなんだろうな・・・) |
No.2 | 7点 | okutetsu | 2009/08/21 07:15 |
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当時は衝撃を受けたくらい人が死ぬ作品でしたが
犯人は薄々気付きながらもラストのハラハラ展開は さすがルパンって感じですね 冒険小説と探偵小説の程よいブレンドという感じです |
No.1 | 3点 | Tetchy | 2009/07/13 22:07 |
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前作『813』で棚上げされていた数々の謎が、この続編では次々と明らかにされていってるんだけど、間を置いてしまったので既にその謎自体忘れてた(爆)
本当は評価すべき立場ではないんだけど、もう多分読まないと思うから、オイラのこの作品の評価はもうこれでいいや。 |