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[ 本格/新本格 ]
隻眼の少女
麻耶雄嵩 出版月: 2010年09月 平均: 6.62点 書評数: 48件

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文藝春秋
2010年09月

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2013年03月

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No.48 9点 じきる 2020/08/24 01:02
キャッチー表紙に惹かれて手に取ったが、世界観といい意外な真相といい存分に楽しむことが出来た。
後期クイーン問題を知ってから再読して、テーマを上手く融合させた完成度の高さに改めて感心。
このサイトでは賛否両論ありますが、私にとっては傑作です。

No.47 7点 sophia 2020/04/14 18:58
驚愕を通り越して悪ふざけの一歩手前の作品。時を超えて推理が何度もひっくり返るのがすごいようでもあり、うんざりするようでもあり、さすがに訳が分からなくなりました。真犯人の動機も酷いですし、○○の携帯で連絡を取るとか○○術とかもう滅茶苦茶です。伝承も旧家もどこかに吹っ飛んでしまいました。ただ、本格ミステリーとしては高評価は出来ませんが、一種のバカミスと割り切れば、静馬とみかげにまつわる物語は面白かったと言えます。後は1985年バージョンだけでもいいので屋敷の見取り図が欲しかったですね。渡り廊下や生け垣がどこにどう存在するのかイメージしにくかったので。

以下ネタバレで疑問点

ライターの論理がよく分からないんですよねえ。「右側から中を覗くには左眼だけでしか見えないのです」とありますが、左眼ではなく右眼ではないんですかね。

No.46 6点 okutetsu 2019/08/20 20:28
キャラ設定はかなり好き
この探偵でシリーズ化しないかなぁとか読んでるときは思いました。

真相はちょっと酷すぎると思う。
メタミステリとしてもやりすぎだと思うし、
あの結末じゃ真相すらほんとに正しいのか信じられなくなってくる。
まぁそういうところも踏まえた作品なんだろうけど、やっぱり受け付けないところはあるのでこの点数。

No.45 2点 mediocrity 2019/08/19 04:57
<思いっきりネタバレあり>



日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞ダブル受賞作ということで期待して読み始める。
冒頭のスガル縁起・抄。安っぽい時代劇風RPGゲームみたいな設定でいきなり読む気をなくす。気を取り直して読み進んでみるが、やはりライトノベルぽい。ゲーム風だからと言って、一番信頼していた人間が最後の最後で「実は私こそが大魔王(犯人)なのだ!」なんていうよくあるパターンではないよね?と思ってたら、まさにそのまんまで閉口。
種田静馬、種馬で子供でも作ってヒロイン?の娘のパパとかまさかやらないよな、と思ってたらこちらもその通りで、もうどうしていいものやら。

この方のデビュー作の書評でも同じことを書いたのだが、どんでん返しがベタすぎて全く驚けなかった。もはや何も起こらず和生が犯人で終わった方がビックリしたかもしれないレベルである。動機まではさすがに全く予想できませんでしたが、これは驚きというよりそんなのありなの?という感じです。
500ページ中450ページあたりまではそれなりに楽しめたので最低点は付けません。

No.44 6点 レッドキング 2018/06/09 11:04
いくらミステリとは言え、こんな邪悪な犯人って、そうはいないんじゃないか。あれだけ無垢な人間を殺戮しておいて、その目的の一つがあれってのがすごい。ここまで来ると「アンチ」ミステリレベルの動機だ。ただ、この動機、「翼ある闇」で既にあの探偵が誤って提示していたダミーのやつなんだが・・ 
 一見、横溝正史風の因習支配の旧家舞台仕立てなのに、話はひたすらに手掛かりと偽手掛かりのロジック応酬で進む。で、この作品だが、そのタイトル自体がロジックの中心に居座っている。せっかくの舞台設定なんだから、タップリと話を「横溝」しててくれれば、あのオチも、もっと楽しめたろうに。

No.43 7点 ミステリ初心者 2018/04/17 23:58
ネタバレをしています。


 とても読みやすく楽しめました。雰囲気がいいですね。
たぶんほかの方も書かれていると思いますが、横溝作品のような趣があり、大きいミスリードになっているような気がします。伝説や被害者の名前、主人公の名前などからそれを感じます。

 ややこしいので、初めて主人公と出会ったみかげが2代、その母が初代、18年後の主人公の娘のみかげが3代と書きます。
 最初からミスリード全開でしたね。主人公と2代の出会いや、キャラクターから2代みかげを探偵役と錯覚します。ただこの作者はひねくれている(?)と私は思っているので、"どうせひどいやつなんだろう"と予想しましたが、予想をはるかに超えて屑でしたねw
 18年前の事件でのライターの問題はかなり面白かったです。この小説内でもっとも説得力のあるヒントでした。

 中盤ぐらいまでの私のふわっとした予想は、山科あるいは初代によるみかげ試験かなにかと思いました。もし初代が生きているのであれば、スガルか光恵さんのようなあまり登場のしない女性か? 結果的大外れでした。よく考えてみたら、2代が名探偵であれば初代と父が大量殺人者と指摘してしまい、警察の協力が得られないだろうし。
しかし18年後の3代の扱う事件においては、何だかそれ近くなったのがなんともいえない。
 2代が結果屑だったのは予想しましたが、それによって後味がよくなった(?)かもしれませんね。3代は容姿は"みかげ"で性格もよさそうな究極完全生命体なので、種馬マンにとって救いがw 続編は書いてほしくないw 

 以下気に入らない点。
・的外れな意見かもしれませんが、2代や3代の偽推理でも説得力がある点。
・クラウスを使ったトリックや腹話術(いっこく堂顔負け!) 成功するのか疑問。 クラウスちゃんが死んでショックでした。 ややバカミス感がある気がしますがどうでしょう?

No.42 3点 ねここねこ男爵 2018/04/08 16:25
いわゆる「後期クイーン問題」を前面に出すとこうなる、という作品。
なので、「動機」「トリック」「物証の真偽」「推理ロジック」「犯人の意外性」などの既存のミステリの評価基準を本作に当てはめることはほとんど的外れです。『そういったものにどれだけ価値があるのか?全ては虚構かも知れないのに』が本作の意図するところなので。

本作は「ミステリというものは構造的に矛盾している、そこまで言わないにしても底が抜けている、それゆえ本作のような作品の存在を否定できない。少なくとも現在は」という主張あるいは問題提起なのでしょう。例えば、本作最後近くであっさりと「あの人は死んだ」と言われるあの脇役さんを、エピローグで「推理は全て間違い、証拠は全て犯人の罠、実はあの人は生きていて、すべての黒幕だったのだ!」とする事も出来るのがミステリ。さらに背景には「後期クイーン問題」など考えたこともないご都合主義の作品が量産され持て囃されている事への危機感もあるのかも知れません。最後近くの「○○術」も、「こんな現実には無理のありすぎるトリックでも名推理になってしまう」という作者の皮肉でしょうね。

恐らく相当に玄人ウケというか関係者ウケするでしょう。ここを突いていけばミステリが次の段階に進化するかもしれませんから。大きな賞を受賞されたそうですが、多分ここらへんが受賞理由なんじゃないかなぁ。「受賞作なんだから奇想天外なトリックや大どんでん返しがあるに違いない!ワクワク」とすると肩透かしを喰らうかも。

…と、くどくど内容のないことを書きましたが、「どうでもいい。構造的な矛盾に気づいていて、あえてどれだけ抗うか、理想を追うかがミステリの魅力」と考えてる玄人でも関係者でもない自分は既存の評価基準で。すみません、あんまり面白くありませんでした。唯一、タイトルの回収は秀逸です。

No.41 7点 龍樹 2016/01/04 11:11
基本点:4点
「手掛かり」をめぐり多投されるロジックに:+1点
被害者の設定に:+1点
異形の探偵に:+1点
合計:7点

※因習の信仰が支配する閉ざされた山村の一族に起こる連続猟奇殺人。不可能犯罪も厳密なアリバイ時間表もなく、解決のロジックのための「手掛かり」と誤誘導のための「偽手掛かり」の解釈の応酬で話が続く。明かされる連続殺人の目的は、起こった惨劇の結果とは、とても釣り合うとは思えず、かろうじて真犯人の設定でバランスをとったのが、この作品の趣旨。それにしても、目的=動機のひとつは個別にもっと内密にすまされるはず。もう一つの方は「翼ある闇」のダミー解釈の一つで提示されていた。

No.40 6点 風桜青紫 2015/12/29 09:56
なんで麻耶ワールドの女の子はすぐに妊娠してしまうんだろう(笑)。しかしまあ、この作品の気味が悪いところは、萌えキャラのセックスでも、語り手のあっさりした自殺志願でもなく、いつまでたっても真相に辿り着けないところ。ミステリの面白味ってのは基本的に謎解きのカタルシスを求めるものだろうに、この作品の場合、次から次へと間違った推理が飛び出してはそれが打ち消されていき、ときには悲惨な結果にも繋がるので、読んでいて安心できることがほとんどない。新しい推理が出るたびに、「本当にそれであってるの?」と新たな不安が生まれてくるという奇妙な構図が生まれてくる。『神様ゲーム』に描かれたのが絶対的なものが存在する恐怖だとすれば、『隻眼の少女』に描かれたのは絶対的なものが存在しない不安だろう。そういうわけなので、ラストシーンも果たしてハッピーエンドかどうかは大いに疑問で、最後までどこか不安が残るバッドテイストとなった。まあ、こんな作品を成立させてしまう技術は「さすが麻耶雄嵩」というところだけど、インパクトという点ではそこまででもなかったかな。みかげの種馬への罵倒は笑えたけど。

No.39 7点 斎藤警部 2015/11/12 16:40
オールドソウルファンの間には「歌える名前」という迷信がありまして、カタログ見て無名ソウルシンガーの名前を眺めながら、「ブレンダン・G・ジョーンズ」おおこいつは声が太くて歌えそうな名前だとか(笑)、「エリアナ・フォックス」こいつはフェミニンな歌声だが芯が強そうだとか、「ディーター・ジョン・ビアーソン」とか「ジョーンディス・マクローリン」だとか「スペンサー・ダーリントン」だとか、皆架空の名前ですけど、とにかくそういう名前は歌えそうだ、と(一体どういう名前なんだ)当たりを付けて中古シングル盤注文しちゃったりする。
逆に歌えなさそうな名前となると、そうですね失礼な話ですが「ポール・オクス」とか「ジーン・リューベン」とか「ピーター ・サンチェス」とか「マーヴィン・ゲイ」とか「マリリン・マンソン」とか「ロバート・キヨサキ」とかですかね。
さてその流儀で行くと「麻耶雄嵩」という名前は私にとって如何にも「書ける名前」に見えて仕方が無かったわけです。初めて読みました。

ところがね、まずこの語り手くんのどこが自殺志願やねん、と。このあまりの書けてなさは既視感込みでがっくりしょんぼり涙雨ですよ、と。
サクサク行けない物語をなんとか掻き進みしばらく行ったあたりから、このあからさまなダサ文章感こそ叙述トリックの一部ではないかと(この語り手青年こそまさかの犯人ではないかと)疑いもしましたが、さて。。

女系相続と実権掌握の機微について少女探偵が解析し始めるあたりから俄然興味津々の領域へ。 と思えばいきなり犯人糾弾演説の始まり。こりゃたまらん、半分峠から急速に物語テンション加速ァ? 犯人より不倫相手が最後の謎ってかァ? 相変わらず自殺志願とはとても思えない主人公だか語り手だかワトソンだかは何なんだ一体。そうか第二部があることを忘れてた! しかし第一部の終わるページはまだまだ先だ❗️ 確かに読者目線で怪しい人物群はたわわの実り。殺された少女達の母親(スガル様)も外せない。

いつまでたっても死にそうにない主人公ないし語り手がやっと自殺を決意したかと思ったら十八年の歳月を隔てて記憶喪失状態で復活! ところが少女探偵が成長して名探偵になってたり、なのにあっさり殺されちゃったり、第二部始まりのスピード感にはいきなり目を瞠る往復ビンタ。 そろそろ題名の機微にも目を光らせたくなる所。

さて残りページも少ない終盤に至ってなお膨らみ続ける新しい謎の一群に一体どうやって収拾をつけるのかと。途轍もない破壊的終結への期待を膨らませても良いのですかと。と思うと本当に最終コースでまた殺人!何なんですかこの、いつまでたっても話が収まらないズルズル感覚!!

しかし題名の深みを最後まで伏せる秘密保持力はなかなかのものだ。

【ここよりしばらく大いにネタバレ】




探偵イコール犯人をフェアな大枠で完遂する試みは見事に成功(細部は色々ありますが)。
それも「探偵最後の事件」イコール「探偵最初の事件」でありながら何故か「探偵唯一の事件」に閉じ籠もらない、まだまだシリーズ続編の余地大いに有りというあまりにトリッキィな不可能状況をまんまと現出させてしまった作者の創造力は大したものです!!

真犯人が娘の父親に種田を選んだ理由はちょっとした盲点でミステリ的感動有り(洒落はちょっと。。 ところで「種田、とうさんか?」みたいな別の洒落も考慮の内なのかな?)。
最後の最後の最後のまさかの第一の(本命)殺人動機告白には愕然!
最後の最後の最後の最後のまさかの幸せな結末に、ちょっとした嬉しさ。




【ネタバレここまで、として良いでしょう】

とある韓国の人気古典映画を髣髴とさせるエピソードがあったり、オイディプス及びエレクトラ悲劇のモチーフをきれいにサーッと横滑りさせたような機軸があったり、色々と語りたくなる側面が何気にいっぱいありましたね。

でもやっぱり文章が歯がゆい、あまりに。もし本作が小説としてもイカしていたらとてつもなく重厚な剛腕ミステリ奇書の名を轟かせまくってたんじゃないのか?? (既に轟かせてますか。。)

もしかしたら、少なくとも第一部がしっかりタフな文芸小説体で書かれていたら、余程巧くミスディレクションを施さない限り第二部での大反転の核心に早い時点で勘付かれてしまうのかも(??)しかしながら、最後の最後に訪れる大反転は、それまでの(特に第一部の)物語の語り口のダメさ故にか大感銘まで辿り着かず!! 本当に「残念な」という形容がぴったりはまってしまう作品ではないですか、腹立たしい!!

真犯人は、第一部後半の前半あたりでピンと来ちまいました。
まさかの犯人設定企画にはブランデーで乾杯と行きたい所ですが、いや待て、ひょっとしておいらが気付いたあたりで作者もやっと真犯人をその人に決め打ちしてたりしないか!?
第一部書いてる途中で全体像(第二部継ぎ足しを含む)に思い当たったってことはないか?

まとにかく、小説家としてはともかく、ミステリ創作者として相当大きな存在になりそうな(既になっていましょうが)ポテンシャルを感じずにはいられない作者であり、その人が産み落とした看過出来ない作品でございました。 本当に残念。 悔しいです!!

No.38 4点 了然和尚 2015/08/16 23:32
「御陵みかげ最後の事件」とサブタイトルつけてもらうと、すっきりします。(実際は最初の事件ですが) 好みとして探偵が間違った推理をして読者を振り回すのは嫌いなので−1点、犯人でもあるのでさらに−1点です。1985年の事件は前段として良かったと思うのですが、2003年の事件はできがイマイチですね。前半は5人も死んでいるわけですから、後半も種馬を含めて5人シンメトリーに死んでくれれば(そのための再度の三つ子?)、それで犯人母(自害)で、実は真犯人は娘の方とかなら、ループして世紀の奇書になったのに。(あと300ページくらい必要ですが) それから、後半で母みかげの出現が突然過ぎたのですが、実はどっかで娘の代わりにこっそり入れ替わってたりして(叙述的に仕掛けられていなかったか)、私が読み逃しているシーンとかあったんでしょうか?

No.37 9点 カタン 2015/03/19 16:30
麻耶さんの作品はこれしか読んだことありません。
結論から言うと、余韻を含めてとても楽しめました。
読み終わった直後は、結末に対して「なんだかなあ」という気がしたのですが、
よくよく考えていくと、犯人によって語られている真実は、本当の真実ではないのではないか、とどんどん気になってしまいます。
物語上の舞台、登場人物、情景が対になっている部分が多く、また、ストーリーを額面通りにとるとセリフに矛盾が生じていたり...。
機会があれば、別の作品も読んでみたいと思いました。

No.36 6点 ボナンザ 2015/01/08 22:41
まあ、色々言いたいことは有るけれど、作者の狙いはこんな萌えキャラが犯人!?ってとこではないでしょうか。
今時探偵が犯人なだけじゃ誰も驚かないからね。

No.35 6点 E-BANKER 2014/11/30 20:12
第十一回日本推理作家協会賞&本格ミステリー大賞のダブル受賞作。
ということは、作者の代表作といってもいい位置付けの作品になるのかどうか?
2010年発表の長編大作。

~山深き村で大学生の種田静馬は、少女の首切り事件に巻き込まれる。犯人と疑われた静馬を見事な推理で助けたのは、“隻眼の少女”探偵・御陵みかげ。やがて静馬はみかげとともに連続殺人事件を解決するが、十八年後に再び惨劇が・・・。日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞をダブル受賞した、超絶ミステリーの決定版~

これはまた・・・凄まじい変化球投げたなぁ・・・って感じ。
一見、胸元にズバリとくるストレートなのだが、実はグニャグニャ曲がりながら最後にはストンと落ちる、まるでナックルボールのような作品・・・(意味不明)。
こんなプロット、作者にしか思い付けないだろう。

まずは、「成る程、だからこのタイトルかぁ・・・」って思わされた。
最初から何でこのタイトルなんだろうと疑問に思いながら読み進めてたけど、このラストならこのタイトルは十分に頷ける。
この手のミステリーには付き物の現場地図や屋敷の見取り図の挿入も一切なく、個人的にはメタミステリー的展開を予想していたのだが、真相はある意味想像を超えるものだった。
これはアイデアの勝利としか言いようがない。二度とできない大技だけに、作者にとっても乾坤一擲という感じだったのかも。

とここまで誉めてきたけど、あまりにもメイントリックが大技のため、他はどうしようもないほど不満点が目に付く。
一番はやっぱり動機だろうなぁ・・・。こんな動機ある? しかも首切りで? 見立てもあったもんではない。
十八年前の事件でもねぇ、欺瞞の山場となる最後の事件で使われるのが腹○○ではなぁ・・・
あとは、この真相を読むために付き合わされた序盤から終盤までの込み入ったストーリー・・・決して無駄とはいわないけど、「なんじゃそりゃ」と感じた読者も少なくないことと思う。

でもまぁこんなブッ飛んだ作品を発表できるのも作者ならでは。
「騙された!」という感覚を心ゆくまで味わうのもいいだろう。
(結局水干姿の意味は何だったのか? 作者の趣味か?)

No.34 4点 STAR 2014/10/01 16:07
「日本推理作家協会賞&本格ミステリ大賞ダブル受賞!」の帯にひかれて買ったが、そもそも犯人も動機もどうなの?という感じでした。
途中まではおもしろく読んでいたのに、意外な犯人というのにこだわり過ぎてしまった感じがします。
この人犯人?→違いました。他に犯人が…というのが何回も繰り返すけれど、さすがに多すぎて。最後の方に1回くらいのほうが「あっ」という意外性があっていいのでは。。

(ネタバレあり!)
そもそもこの犯人、やたら手間かけすぎということになってしまいます。事故死に見せかけるとかそういうほうがよほど簡単でしょうから。そうするとこの話自体根底が成り立っていない?という感じがしてしまいました。
腹話術まで出てきちゃうし、それはないでしょという感じです。

No.33 6点 abc1 2014/05/09 00:37
小説として読んで楽しかったとは正直言えませんが、作者がミステリとして重要な問題を提起しようとしているのはわかりました。

No.32 8点 いいちこ 2014/04/28 14:34
この著者、ミステリのあり方や限界に対して非常に自覚的で、その問題意識を作品の主題とすることが多い。
ただ決して声高に主義主張するのではなく、作品を提示し読者の評価に委ねてくる。
本作ではいわゆる「後期クイーン問題」がテーマ。
散りばめられた「偽の手がかり」と「本物の手がかり」を峻別するため、再三にわたってロジカルなアプローチが試みられる。
それでいて、犯人による誤導の後に示される、この問題に対する回答としての真相は、問題自体を無効にするような、皮肉極まりないもので実に秀逸。
確かに物語のクライマックスでは、荒唐無稽なトリックや無理筋と言わざるを得ない真相が明らかになるが、敢えて無難な落とし処を選ばなかった点を、作者ならではの稚気と解したい。
以上、他の作品とは異なる評価軸から採点してこの結果

No.31 6点 ナノ 2014/03/20 00:42
翼ある闇を読んだ時、この人はもうやめとこうかなぁと思っていましたが、古本屋で安く見つけたため購入してしまいました。
以下ネタバレ含みます。


そんなマイナス寄りのイメージからスタートしたので、案外楽しめたのが正直な感想です。
トリックについては、死の偽装だったり腹話術に都合のいい動物と正直いってお粗末です。自ら推理しながら読む方には我慢ならないでしょう。
ですがそれを補うだけの予想外な展開と、常日頃思っていた手掛かりへの懐疑性、つまりは手掛かりを無条件で信用してしまっている作品に対して一石を投じた内容であったことが良かったかなと感じました。

No.30 7点 脂子 2014/02/26 00:28
 この作品、やたらと子どもが殺される部分は、今風の新本格の過剰なノリなんだけど、プロットは古典の赤毛のレドメイン家に触発されてないかな?
 恋愛や異性からの嬲りを隠れ蓑にする趣向の元祖はフィルポッツだと思う。
 全体にはリアリティはないけど、恋愛感情に騙されやすいのは、普遍的な真理じゃないかな。
 

No.29 2点 tata 2014/02/16 23:12
ネタばれあります。

麻耶さんの本は初めて読みました。
好き嫌いがはっきり分かれる作家さんだと思いました。
他の作品も読んでみないとちゃんと言えませんが、コレに関しては私はダメでした。登場人物の誰にも感情移入出来ないし、文章が読みにくかったです。特に会話文が臨場感がないというか... 真犯人は読んでる途中でもしかして...という感じでした。そのトリックが腹話術って... オコジョって...
影武者おるとか。もう後半は、はぁ?!の連発でした。
でも好きな人はすごく好きみたいですね、この作家さん。
他の作品も読んでみようかな...

岩倉さん、どうしたんですかね。なんかめっちゃほったらかしでちょっとお気の毒なんですけど。


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