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[ 本格/新本格 ]
メルカトル悪人狩り
メルカトル鮎シリーズ
麻耶雄嵩 出版月: 2021年09月 平均: 6.00点 書評数: 7件

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講談社
2021年09月

No.7 5点 ボナンザ 2022/12/22 23:29
相変わらずやりたい放題だが、最初の頃のようなインパクトはどうしても薄くなるか。
弦チェレの方は中々単行本になりませんな・・・。

No.6 7点 メルカトル 2022/01/01 23:00
悪徳銘探偵メルカトル鮎に持ち込まれた「命を狙われているかもしれない」という有名作家からの調査依頼。“殺人へのカウントダウン”を匂わせるように毎日届く謎のトランプが意味するものとは? 助手の作家、美袋三条との推理が冴えわたる「メルカトル・ナイト」をはじめ、不可解な殺人事件を独自の論理で切り崩す「メルカトル式捜査法」など、驚愕の結末が待ち受ける傑作短篇集!
Amazon内容紹介より。

これは言わばメルカトルファンのための一冊ではないかと思います。彼にしか解決できない事件、彼ならではの推理法、偶然をも必然に変えてしまう銘探偵の宿命などを楽しめばそれで良いのではないかと。確かにメルカトル鮎が見ている世界が我々凡人には見えないのかも知れません、だからと言って本シリーズを突き放してしまうのは、如何にも勿体ない気がします。

個人的に好きなのは想像の斜め上を行く反転が味わえる『メルカトル・ナイト』、シンプルながらよく考えられている上に解り易い『愛護精神』が好きです。『水曜日と金曜日が嫌い』は『7人の名探偵』で既読であったにもかかわらず、初出一覧を見るまで気付かなかった自分の記憶力の無さにつくづく嫌気が差した作品。でも意外と面白かったですよ、残念な事に。こんなのを忘れているとは麻耶ファン失格ですね。
まあしかし、得体の知れない怪人メルカトル鮎の人間らしいところがささやか乍ら見え隠れしている、好編が揃った作品集だと思います。最後の『メルカトル式操作法』はメルの疲れ切った姿が見れてラッキーでしたし。どちらかと言えば読者を選ぶ一冊でしょうが、シリーズ入門編としては格好の短編集ではないでしょうか。しかし、美袋君も並みの人物じゃないなあ。

No.5 6点 まさむね 2021/12/19 17:47
 メルカトル鮎の魅力?を味わえる短編集(掌編も含む)。
 個人的なベストは、最も”らしい”作品である「メルカトル式捜査法」。独自すぎる論理をどう捉えるか、ということにはなるのでしょうが。それと、掌編「不要不急」も何気に好き。メルカトル鮎が言うからこその、社会派的なオチがいい。

No.4 5点 HORNET 2021/12/12 20:10
 本格ミステリとメタミステリとお遊び的趣向とを行き来しているような、作者らしいシリーズ短編集。
 事件の様相を描く段から真相推理までが一足飛びで(まぁそれがメルの天才ぶりを描いているのだが)、「水曜日と金曜日が嫌い」なんかはちょっと安っぽく感じてしまった。
 よかったのはラスト2作「天女の五衰」と「メルカトル式操作法」。前者は本格的な短編、後者は一番メルカトル鮎らしい一作。

No.3 7点 虫暮部 2021/11/03 15:25
 突出した傑作は見当たらないものの、シリーズに期待されているものをきちんと引き受けた作品集。それはつまり、奇想を“いい塩梅”でまとめずに、行くところまで行くぜ、と言うことだ。
 
 伝聞の“~らしい”が頻出するのは気に障った。しかし、カギカッコの台詞なら嘘もあり得るが、地の文の“~らしい”は事実、ってことで情報の正確さを担保している?
「水曜日と金曜日が嫌い」は、小栗虫太郎『黒死館殺人事件』で“四重奏団”があまり生かされていない、との私の不満に応えてくれたかのよう。で、アンソロジー本『7人の名探偵』での初出から“大鏡→大栗”と名前が変更されてるんだよね。元ネタがあまりにも通じなかったか。
 “イケメン”と“ハンサム”はどう違う? “ドリカム編成”なんて今も言うのだろうか(伏線かと疑ってしまった→男1人は不祥事で脱退してるじゃないですか)。題名を使った駄洒落はいらないと思う。

No.2 6点 レッドキング 2021/10/02 22:44
「残念ながら私は長編には向かない探偵なんだよ」・・・そりゃあ、あんたが非人間的なまでに事件を即解決しちゃうから、長編浪漫に絡めなかったからだよ。あと、キャラ的に・・・。
が、この拾遺+新作短編集のメルカトル、何か「丸くなった」は、言い過ぎだが、従来の「悪人(悪人狩りどころか)」から多少は人間的な顔を見せるようになり・・そこで、どうせなら、麻耶には是非に新作長編を期待したく。
個人的には、御陵みかげ(初代)過去事件帳の超ブラック物を所望。

「愛護精神」・・何故に愛犬は殺されたのかのトンデモ展開・・ブラックファルスかな。
「水曜日と金曜日が嫌い」・・長編には向かない探偵なの分るが、あの黒マント死体消失トリックメインに長編こしらえてほしかった。でも、もう一つ、中~大ネタと捻りが必要かなあ・・。
「囁くもの」・・移動した椅子とアリバイのロジックが見所。にしてもメルカトル、銘探偵どころか神探偵の可能性さえ匂わせて・・舌の火傷の仕込みネタもほしく。
「メルカトル・ナイト」・・美人作家から一夜(ナイト)の警護騎士(ナイト)依頼を受けたメルカトル。依頼者の死は防げず・・にも拘らず本来の目的は達成し・・。
「天女五衰」・・麻耶風「樽」「黒いトランク」短編版。これも長編にするには、もう一ネタ一捻り必要かな。
「メルカトル式捜査法」・・麻耶十八番のアリバイ時間ロジック。でーもメルカトル、何か心身共々弱気になり、霊の意志を受けた霊媒探偵の匂いまで仄めかし・・。

※この新作本の帯に「夏と冬の奏鳴曲」新装版の広告があった。表紙画の舞奈桐璃、おおこれだ!て久しぶりに血が沸いた。あの表紙だけのために絶対買おう。

No.1 6点 じきる 2021/09/25 14:09
良くも悪くもファンブック的な作品集。例によってかなりのトンデモ論理なので、メルカトルはこういう存在なんだと割り切って読めない場合は楽しめないかも。


麻耶雄嵩
2021年09月
メルカトル悪人狩り
平均:6.00 / 書評数:7
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