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ミステリの祭典

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魔術はささやく

作家 宮部みゆき
出版日1989年12月
平均点7.00点
書評数60人

No.60 6点 みりん
(2024/07/02 21:56登録)
みゆき繋がりで宮部さんのほうを。
30年前ってドライブレコーダーは導入されておらず、サブリミナル効果がニセ科学なこともあまり広まっていなかったんですね。ここ30年で色々変わったんだなあと、しみじみ…
○○○が不評のようですが、主題はそこではないと思うので許容です。宮部みゆきさん、読みやすいのに安っぽさを感じない素敵な文章を綴る方ですね(ただ、うまく言ってやったぜ!みたいな喩え話がたまに引っかかります笑) サスペンスとしてスリリングな展開を少々犠牲にして、人物の描写に力を入れていますね。主人公だけでなく、従姉妹やバイトの同僚、同級生など血の通った魅力的なキャラクターばかりでした。

No.59 6点 zuso
(2023/12/17 22:05登録)
相次ぐ女性の自死に図らずも巻き込まれた日下守は、一連の事件に不審を抱く。本書は彼がその真相に迫る謎解きサスペンス。
展開の妙もさることながら、何より孤独な境遇に置かれた守少年が、事件を通して成長していく姿が感動的。最後の一行の決め台詞がいい。

No.58 6点 いいちこ
(2016/03/31 17:14登録)
サスペンス大賞受賞作であるから、サスペンスにカテゴライズされるのであろうが、盛り沢山の構成の副作用として、作品の主題は拡散気味でどっちつかずの印象。
まずサスペンスとしては緊迫感に乏しく物足りなさが残る。
サブリミナル広告・ピッキング・後催眠といった飛び道具の存在にもかかわらず、ミステリとしては真相が意外性に欠ける。
主人公を攻撃・擁護する友人との人間関係に相当の紙幅を割きながら、青春小説として十分に活かし切れていない。
加えて、犯人が最も殺害すべき必然性の高い人間の殺害を中止し、社会正義のための犯行としながら犯行の露見を恐れて無関係な人物を殺害し、それでいて主人公を全面的に信用して犯行を明かすなど、その行動に合理性・一貫性が感じられない。
筆力・リーダビリティは評価しても、これ以上の評価は難しい

No.57 5点 パメル
(2016/02/08 17:31登録)
一見何の関連もなさそうな事柄が
一つに収束していく様と人物描写は見事だが
肝心の真相が今一つ
意外性も無くミステリとして物足りなさを感じる

No.56 7点 斎藤警部
(2015/08/04 06:27登録)
詳細はおぼろげだが、素晴らしく愉しい物語だった事と、だいたいの雰囲気は憶えている。 そんな幸せな作品だ。 たびたび「龍は眠る」と記憶がごっちゃになってしまう。

No.55 6点 ボンボン
(2014/10/02 22:25登録)
十数年ぶりの再読。
こんなにきれいにまとまった名作だったかと改めて驚きました。
どうも「鍵」の知識の印象ばかりが強く、そればかり頭に残っていたのですが、やはり読み直しても、私は、皆さんがおっしゃる”魔術”よりも、こっちのほうが都合良過ぎるように思います。
それでも、展開の分からないサスペンスぶりと、人間ドラマの読ませ方は流石です。数本のドラマが無理なく合流していて、最後の最後に、主人公の心を大きくゆすぶる話をまだ残しているのだから、宮部さん、並大抵の筆力ではありません。

No.54 7点 バード
(2013/06/28 07:44登録)
初めての宮部さんの作品だったがとても文章がうまいと感じた、流れるように読むことができた。
人をあそこまで思うように操作するのは実際には難しいと思うが気になった点はそこだけで、ラストも自分で一つの予想をたてて読んでいったがそんな予想をはるかに上回るいい終わり方だった。

No.53 5点 ナノ
(2013/06/01 19:01登録)
本当に、可もなく不可もなくといった作品。
大きな仕掛け、意外性はなかったもののミステリ要素と人間模様とのバランスもよく、終始同じペースで読めました。

No.52 5点 TON2
(2012/11/04 20:49登録)
1989年の日本推理サスペンス大賞受賞作。
導入部は伝奇的でしたが、トリックが催眠術ではちょっともの足りません。現代を舞台にしているのに非現実的で、主人公の少年の設定もできすぎていると思います。

No.51 6点 白い風
(2012/06/26 23:56登録)
宮部さんの初期の作品ですね。
トリックにはちょっと”?”も付いちゃうけど、やっぱり文章は読みやすいです。
主人公の少年など、キャラクターにもイメージしやすく、ドンドン作品に没頭できますね。
ただ、最後にも”鍵開け”を使ったストーリーならもっと最高だったかもね。

No.50 5点 モグ風
(2011/12/12 20:29登録)
この作者の作品は描写に富んでいて、ストリーテラー的には良作
どうやって最後まとめるんだろって感じではあったが
自分はこのオチに納得いかず。
謎めいた展開だけに最後に期待を膨らませすぎた自分残念。





(ネタばれ)



一言でまとめると人をそこまでコントロールできないだろ。

No.49 6点 E-BANKER
(2011/11/23 20:51登録)
第2回日本推理サスペンス大賞受賞作。
作者のストーリーテリングの鮮やかさが窺える作品。

~それぞれは社会面のありふれた記事だった。1人目はマンションの屋上から飛び降りた。2人目は地下鉄に飛び込んだ。そして、3人目はタクシーの前に。何びとたりとも相互の関連など想像し得べくもなく仕組まれた3つの死。さらに魔の手は4人目に伸びていた。だが、逮捕されたタクシー運転手の甥・守は知らず知らずのうち事件の真相に迫っていたのだったが・・・~

さすがに読ませるなぁーという感想。
序盤から中盤は、いわゆる「ミッシング・リンク」テーマで、被害者たちのつながりが何なのかという謎を追うのが主題。
被害者をつなぐ「リンク」が判明した後半以降は、守と「魔術師」との対決が主軸に・・・というのが大まかな展開。
守の周りに魅力的な人物を配して、徐々に読者の心を煽っていくやり方がにくい。
ただ、「謎解きもの」としての魅力はやはり弱いかなという感じ。
(もちろん、これが作者の作風なのですが・・・)
「サブリミナル効果」やら、守の「技術」に関する部分も、ネタの1つとしてはいいが、どれも中途半端。
ラストもちょっとインパクトは弱いかなぁ。
例の老人も、結局「いい人」なのか「邪悪な人」なのかの書き分けがうまくいってない気がする。

実は、宮部女史の作品は今回初読(!)だったわけなのですが、やっぱり個人的には合わない作風のようです。
(うまいのは間違いないけどね)

No.48 8点 HORNET
(2011/01/16 13:39登録)
 純粋なミステリが好きな私ですが,この作品はこれでサスペンスとして非常に楽しませてもらいました。催眠という,不確定要素が強いものをトリックに持ち出してくる時点でまぁミステリとは言い難いですね。しかし,催眠をかけられた人間が,その時刻ぴったりに(こういうところが非現実的な感じなわけですが)自分の部屋に入ってきて,焦点の定まらない目で言葉を発するシーンには戦慄が走りました。
 宮部作品の中では「模倣犯」に次いで好きです。

No.47 6点 seiryuu
(2010/07/30 22:42登録)
中盤までは展開もよく緊迫感もあり面白かったのに
オチはそれはないだろと思った。
少年の成長ストーリーだと思うと楽しめる。

No.46 5点 touko
(2010/02/15 20:58登録)
やっぱりラストで拍子抜けしました。
それまで面白かったので、残念。

お話を収束させる常套手段とはいえ、たとえミステリじゃなくたって、この結末は陳腐すぎるかと。

No.45 6点 E
(2010/01/09 22:17登録)
ストーリーは面白く、人物にも好感を持てましたがラストの展開がちょっと・・・・・で、少し点数を下げてしまった作品です。

No.44 5点
(2009/05/18 21:22登録)
 ストーリーには面白みを感じましたが、純ミステリーが読みたい僕としては、トリックは納得がいきませんでした。
 少しネタばれですが、超能力を使ってしまうのは、ミステリーの根底を覆してしまうので、僕はどうかと思っています。

No.43 5点 だい様
(2009/03/05 09:47登録)
サブリミナル広告・後催眠等興味深い内容が沢山あり面白かったのだがラストが違うんだよな。

No.42 5点 りんちゃみ先輩
(2008/11/29 08:15登録)
ラストの真相解明を除けばとても楽しく読めるストーリーだった。まあタイトルが「魔術はささやく」だからしょうがないのかな・・。

No.41 7点 vivi
(2008/10/22 23:47登録)
題名やプロローグの醸し出すムードにまずやられ、
そういう怪しい空気を才気と真っ直ぐな心と軽やかなフットワークで切り裂いていく主人公の守少年にやられ、
ラストの「裁き」での葛藤シーンにやられ・・・
やられっぱなしの作品でした☆

ブレイブ・ストーリーの萌芽が、この作品にあるような気もします。

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