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ミステリの祭典

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三毛猫ホームズの推理
三毛猫ホームズシリーズ

作家 赤川次郎
出版日1978年04月
平均点6.20点
書評数25人

No.25 7点 パメル
(2018/05/31 01:16登録)
数多くの作品を輩出している量産型作家でありながら、初期作品は良作が多いというのは、誰もが認めるところだと思う。
この作品も、猫が事件の手掛かりを主人公に導くなど、ユーモアの中に多くの謎を絡ませての伏線回収はお見事で、スケールの大きな独創的な密室トリックに驚かされる。
また、主人公の恋の行方や妹の不審な行動に疑心暗鬼になるなど、人間ドラマとしても読み応えがある。
世評では「マリオネットの罠」の方が評価が高いようだが、個人的にはこちらの方が好み。

No.24 7点 ねここねこ男爵
(2017/10/24 15:09登録)
赤川次郎氏も最初期にはこういう本格ミステリを書いてました。さすがの読みやすさでストレスなし。
密室は賛否あるでしょうが、個人的にはバカミスのギリギリ手前で踏みとどまってると思います。多分、『密室講義』に当てはまらない新しいトリックを生み出そうとした結果なんでしょう。
サービス精神旺盛で、数々の伏線が最後に怒涛の回収をみせますが、もうちょっと落ち着いても良かったかな(ページの都合?)というのと、妹さんのエピソードは正直いらんかったのでは。無くても十分話成立しますし。この人って年齢関係なく必ずこのネタ入れてきますね…
今読んでも古さを感じさせない名作。

No.23 6点 斎藤警部
(2015/05/28 12:11登録)
しまそうを彷彿とさせる豪腕(且つちょっと滑稽)な物理トリックにゃ驚かされたものです。トリックそのものもさることながら「三毛猫ホームズ」なんて名前でいかにもアットホームな雰囲気出しといて最後はそう来るかと。こりゃまさか一種の叙述トリックかと。

No.22 6点 いいちこ
(2015/04/28 17:39登録)
いまや大衆作家と言われる著者だが、キャリアの最序盤には正しく本格ミステリ作家だったことを物語る作品。
見所はシンプルかつ豪快な物理トリックで、伏線も含めて見事に着地。
ご都合主義、犯人特定の容易さ等は目につくものの、ユーモアあふれるストーリーテリングによるリーダビリティの高さも評価して6点の上位

No.21 6点 まさむね
(2014/07/20 22:54登録)
 三毛猫ホームズシリーズの第一作。
 赤川作品を読むのは四半世紀ぶり。(ちなみに,本作は未読だったと思う。)コミカルで軽いタッチに懐かしさも手伝い,想像以上に楽しめました。
 ミステリとしての要素がかなり詰め込まれており,伏線も綺麗です。ご都合主義的な側面や,キーパーソンがかなり絞りやすいのでは…といったところは,まぁ良しとしましょう。それ以上にページをめくらされました。今後もたまに赤川作品を読んでみようかな。
 ちなみに,四半世紀前の私の「赤川作品」への印象に反してこの作品は,結構「大人」な話でしたねぇ。

No.20 5点 ボナンザ
(2014/04/09 15:10登録)
赤川次郎の作品全体はむしろ嫌いな部類だが、これだけは好きだ。
ラストの展開が怒濤だが、それでも密室ものとして価値ある一作。

No.19 5点 あびびび
(2013/08/17 11:15登録)
もう何十年も前になるが、ベストセラー作家として、若い人、特に女性に人気があるのは知っていたけど、この作者の本は一冊も読んだことがなかった。この前、古本屋で見つけ、安かったので買って読んだが、なるほど軽いタッチで読みやすい。

密室トリックについては大胆と言えば大胆だが、滑るように落ちる可能性もあり、確実に死ぬかどうか疑問が残る。まあ、しかしそんな細部のことは軽いノリでクリア。なにより、三毛猫ホームズという語呂がいいなあと思った。

No.18 5点 奇妙なイビキ
(2013/03/24 16:50登録)
(ネタバレあり!!)    読みやすかったことへの評価です。幼少期に同作者の「~騎士道」を読んだのを思い出して、手に取りました。小さい頃に読んだため、ジュブナイルだったかも?という心構えで読みましたが、しっかりした作品でした。クレーンを使った奇抜なトリックはさすがに気づきませんでしたが、途中で犯人に気づいてしまう読者は多いと思います。少し目が肥えてきた大人にとっては物足りないかも?しかしあの軽いタッチの読みやすさは、小中学生がミステリーに興味も持つきっかけにこれからもなるでしょう。弟に貸そうかな?そういえば辻真先さんの解説もおもしろかった 笑 

No.17 4点 TON2
(2012/11/19 20:34登録)
光文社文庫
大人気シリーズの第1作。
ダメ刑事が三毛猫ホームズの力をかりて見事に事件を解決します。
しかし、題材が有名女子大の売春組織ということであり、自分的にはあまり好きでないテーマでした。

No.16 6点
(2012/09/28 09:33登録)
この超軽いタッチの文体と作風に、多くの人たちが魅了されたのですね。一時期かなりお世話になりました。

再読してみると、冒頭部分が内容的にも文章的にもほどほどに大人っぽかったのが、ちょっと意外な気がしました。それに、本格ミステリーと標榜できる内容となっているのにも驚きです。その後のシリーズ作品や映像化作品によって、シリーズ全体の本格ミステリー味は風化してしまったのでしょうね。
本作はいま読んでみても、トリックはけっこう奇抜で面白いと思います。ちゃんと伏線も張ってあります。事件が複雑なわりには終盤でドタバタとスピード解決するあたりはご都合主義的で安っぽさを感じましたが、全体としてきっちりと、うまくまとめたものだなと感心もしました。

最近テレビで放映された、嵐のメンバーが主演のドラマ作品は幼稚きわまりない感がありましたが、毎回トリックがそれなりに盛り込まれているのには驚きました。本作のトリックもいちおう再現されていました。

No.15 6点 mohicant
(2012/09/16 22:13登録)
 赤川次郎の作品=ジュブナイルといった印象があるが、この作品は例外。シンプルかつ大胆な物理トリックを用いた本格ミステリ。

No.14 6点 大泉耕作
(2012/07/01 20:11登録)
ジャニ系のどこだかのお兄ちゃんが主役という、最近のドラマの典型的末路のようなドラマ版。背筋に嫌悪感を覚えるほどのクソドラマだと言っても何の不思議もない出来でございました。
 対して、小説はなかなか面白かったと思う。
 猫を名探偵に据えたことがマイナス点になっているようですが、実のところ個人的に「よくやってくれた!」と賞賛したところ。猫を身近に置いている人なんか感じたりするでしょうが、猫って時たま感情が表情に現れるような様子を見せて、ふと視線があったりすると何か言葉をかけるのを待っているような反応を示したり、閉まったドアの向こうへ行きたい時に(開けてくれー)とこちらを見る目で語ったり、エゴイズムたらたらの観点から見た思いこみと言ったらそれまでですが、どこか人間臭さを漂わせて、人間以上に何を考えているのか判らないところがあったりします。そう言ったミステリアスな雰囲気が人間がやる以上に名探偵役に適していると、個人的には感じておる次第です。
 筆が傾きました。
 ドラマに後押しされてまた読んでいる方もいらっしゃるようですが(かく言う自分もその一人)、読んでいる人によってこれだけ感想が異なるミステリというのも珍しいと思います。軽快な文章、可笑しなプロットに「ああ楽しかった」という人もいる、かたや決してハッピーエンドではない終り方に、スピードに任せていたテンポをダウンしてじっと感慨深く思う人も絶対いると思います。これだけ万人受けした小説なのだから一人一人の個性の違った観点で見ると、こんな浅い展開でも楽しいだけではなくどこか共感を呼ぶ場面や感動があるのだと思います。
ミステリファンの目には、果たしてどう映ることやら・・・。



(ネタバレ注意!!)


  密室トリックはバカミスの一線を越すか越さないか、正直際どいところであると思います。あのトリックを使用した場合、壁には大量のまでとは言わないまでも頭から噴き出す血痕数滴こびりついていない方が不自然だと感じます。密室事件が全く同じ日付に折重なるなど、やたら御都合主義が目につきました。

No.13 5点 ミステリ初心者
(2012/05/28 15:14登録)
 ネタバレがあります。


 密室系のトリックですが、これもひとつの密室講義?の穴をついてる気がしますが…。
 できるできないとかあまり言いたくないですが、これを気づかれずにできたか疑問。
 あと、被害者が滑り台のように下に降りれなかったのかな?

No.12 7点 文生
(2012/04/04 12:17登録)
赤川次郎といえば読みやすさだけが取り柄の薄味の作風というイメージですが、最初期のこの作品ではその読みやすさに加え、ミステリー的なアイディアがふんだんに盛り込まれ、良質の娯楽作品に仕上がっています。特に、リアリティには欠けるものの、意表を突いた密室トリックには驚かされました。

No.11 7点 HORNET
(2011/01/16 13:54登録)
 軽い作風・タッチにより,万人に受け入れられ,一時はかなりの売れっ子作家だったためか,非常に多くのミステリを書いているにもかかわらすミステリ読者にはあまり受け入れられていない感のある作者ですが(まぁ少年少女向けの文体ですから,大人には物足りないということもありますが),この作品の密室トリックについては,私としては「舌を巻く」思いでした。
 私も例に漏れず,読んだ当時は確か中学生ぐらいでしたので,今ならすぐにピンと来る,プレハブから机椅子が出されていたという状況も,当時は何も分からず,種明かしの段になってやたら感心した覚えがあります。
 今でも,アイデアとしては秀逸なものを感じます。

No.10 6点 E-BANKER
(2010/08/31 22:32登録)
当時、一世を風靡した「三毛猫ホームズ」シリーズの記念すべき第1弾。
堅牢な「密室殺人」や複数の犯罪が絡む多重構造の事件など、ミステリーの要素をバラエティ豊かに詰め込んだなかなかの野心作だと思います。
ただし、文体は軽いタッチで読みやすく、頁をめくる手が止まらなくなるなど、さすが一時代を築いた作家だけはあります。
密室トリックはたいしたことはありませんが、ラストは畳み込むようなサプライズの連続・・・ということで普通ならもっと高得点なのでしょうが、ちょっとやりすぎのような気がして、若干引いてしまいました。
でも、ホームズのキャラはいいですねぇ・・・こんなに愛すべきキャラはなかなかいません。

No.9 6点 isurrender
(2009/07/22 02:05登録)
このトリックは予想してなかった
読みやすいし、満足できます

No.8 6点 江守森江
(2009/05/24 06:17登録)
発表当時は「我が輩は猫である」のミステリー版が出たと評判になった。
作者の持ち味のユーモアでも本格色が薄まってないあたりが充実期を物語る。
設定が変えられたドラマも石立鉄男からミステリに目覚めた私には嬉しかった。

No.7 7点 結奈
(2009/05/19 16:23登録)
読みやすく、私はミステリーの入門書として勧められました。
ミステリーにハマるきっかけとなった直接的な作品ではありませんが、
ミステリーという雰囲気を十分に味わう事がてきましたし、楽しめました。

No.6 6点 測量ボ-イ
(2009/05/15 21:19登録)
この作品の密室トリック、かなりユニ-クですね。これだけ
でも読む価値はあったと思います。

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