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ミステリの祭典

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クラインの壷

作家 岡嶋二人
出版日1989年10月
平均点7.58点
書評数71人

No.71 7点 みりん
(2023/03/11 16:22登録)
この作品を1987年(解説によるとドラクエⅢが発売された頃)に発表したという衝撃。

No.70 6点 モグラの対義語はモゲラ
(2022/03/15 00:24登録)
読んだのは文庫本版。
自分の好みな現実とそうでないものがまぜこぜになっていく作品であり、結構楽しめた。筆致も読みやすいし、最終的にはこういう作品らしくほぼ全てが非現実なものとして終わってしまうのだが、その作中での推理や前振りはしっかりとしていて、普通のミステリとして楽しめた。メインヒロインが遷移するような話の構成も好きだ。昨今の同種の作品でもこういう展開はあまり見ない。
とはいえ、古臭いなと思うシーンも随所にあった。ミステリとしてもあくまで謎があり、探索があり、推理があり、前振りがあり…と言っただけで特別優れている部分があるようにも思えなかった。SFとしても特に凄いものを感じない。
もう少しこれが書かれた同年代の作品を読まなければ正当に評価は出来なさそうだ。今はこれくらい。

No.69 4点 レッドキング
(2019/02/09 21:30登録)
将来、精密なバーチャル感覚装置が作られて、それでもなお、こんなこと言える自信はないけれど、「夢から覚めた夢」を見ることはあっても、「今この瞬間は夢ではなく、間違いのない現実だ」と明確に自覚する夢なぞ見たことない。

No.68 8点 haruka
(2016/07/09 22:37登録)
これは凄い小説だ。
作品世界に引き込まれ、主人公と同じ体験をしているかのような錯覚に陥る。
まさにバーチャルリアリティーである。

No.67 7点 パメル
(2016/01/29 14:20登録)
現実世界とヴァーチャルな世界との区別がつかなくなり
精神のコントロールがきかなくなるSFミステリ
ヴァーチャルリアリティの技術がほとんどなかった時代に
なぜこのようなリアルな描写が出来たのか不思議でならない
この作品の魅力は人間の認知の不確かさを想起させる点でしょう

No.66 7点 E-BANKER
(2014/12/20 21:16登録)
1989年発表の長編作品。
合作作家として著名な作者がこのペンネームで最後に発表したミステリー(という位置付けでよいのか?)

~ゲームブックの原作募集に応募したことがきっかけでヴァーチャルリアリティ・システム『クライン2』の制作に関わることになった青年・上杉。アルバイト雑誌を見てやって来た美少女・高石梨沙とともに、謎につつまれた研究所でゲーマーとなって仮想現実の世界へと入り込むことになった。ところが、二人がゲームだと信じていたそのシステムの実態は・・・。現実が歪み虚構が交錯する恐怖!~

素直に楽しめる作品だと思う。
プロットは90年代のハリウッド映画のような感じ。
前半に示される大いなる謎が、後半に入ってふとしたきっかけから徐々に露わになってくる。前半の伏線も順次回収され、終盤のサプライズに突入・・・という具合だ。
SFのような作品と評されるのもよく分かる話で、パラレルワールドをテーマにしているという見方もできる。

本作をミステリー的に読むならば「入れ子」構造、いわゆる「作中作」と似たような構造なのかなぁー
どこまでが地の文で、どこまでが作中作なのか・・・最後まで作者の企みに翻弄されてしまうあの感じ。
本作でも終盤、それまで「現実」と思わされていた「世界」が実は「虚構」だったと知らされてしまう。
その刹那! その衝撃!
それこそが本作の真骨頂なのだろう。
とにかく読者を“騙す”手口はさすがの一言だ。

現在の目線で見れば、ひと昔前という印象にはなってしまうが、それでも色褪せない面白さを内包した作品。
作者(井上夢人氏ということになるのだが)の代表作のひとつという評価で良い。
サスペンスやSF好きにもお勧めできる。
(ラストはなかなか微妙だが・・・)

No.65 7点 ボナンザ
(2014/04/07 22:42登録)
当時としては斬新だったのでは。今読んでもアイディアに古さが感じられない。凡百のラノベを上回る出来だ。

No.64 7点 メルカトル
(2012/12/18 21:33登録)
再読です。
初読の際は、もっとなんと言うかいかがわしい印象を持ったものだが、あれから20年、私も様々なミステリを読むにつれ、少々のことでは驚かなくなってしまっていたようだ。
あの頃ならおそらく8点は付けていたと思うが、やはり再読ということで若干割り引いて採点させていただいた。
面白いのは間違いないのだが、もう少し味付けが欲しかった気もする。
ミステリではないから、もっとサスペンスを利かせるとか、心理描写を掘り下げるとか、色々出来たと思う、その辺りがやや残念な要素ではないだろうか。
描き様によっては大傑作に化けた可能性もあると思うが、まあこのままでも傑作なのかもしれないね。

No.63 7点 TON2
(2012/11/04 20:37登録)
とても面白く一晩で読み終えました。
ヴァーチャルリアリティゲーム「クライン2」で虚構と現実が交錯し、どっとがどっちだか分からなくなります。
現時点ならばこのような疑似体験ゲームは現実にありそうですが、発表当時はSFとして作者の夢を込めたのでしょう。

No.62 5点 ミステリ初心者
(2012/05/28 16:50登録)
 ちょっと自分はハマりませんでした。

 出落ちの作品と思います。 ラストは予想が容易でびっくり要素があまり無かったと思います。とにかく設定の面白さがすべてです。

 っというか、『クラインの壷』をしっていたため、読まなくてもある程度わかってしまいました。

No.61 6点 frontsan
(2012/04/03 14:37登録)
中盤は面白かったが、終わり方が今ひとつだった。

No.60 7点 NAP
(2012/02/13 22:37登録)
一気に読みました。こんなゲームあったらこわいなー。

No.59 8点 いいちこ
(2011/12/27 19:29登録)
ゲームの開発からヴァーチャルリアリティに誘い込むプロットは発行された時代を考え合わせればその先見性に脱帽。
読者も登場人物も煙に巻くような叙述ミステリ的な仕掛け、混沌としたラストも強烈な印象を残す。
リーダビリティの高さも相変わらず。
ミステリ的要素は弱いもののサスペンスの傑作

No.58 5点 蟷螂の斧
(2011/11/22 10:19登録)
ミステリーというよりSFっぽい感じなのでこの評価。「荘子」(紀元前300年頃)の”胡蝶の夢”を思い出す。「荘周は夢の中で胡蝶となった。胡蝶になりきり楽しくひらひらと舞っていた。荘周であることは全く念頭にない。目が覚めると荘周ではないか。荘周である私が夢の中で胡蝶となったのか、実は自分が胡蝶であって、夢を見て荘周となっているのか?いずれが本当かよくわからない。荘周と胡蝶とには形の上では区別があるはずだが、主体としての自分には変わりは無く、これが物の変化というものである。」

No.57 4点 好兵衛
(2011/04/24 02:45登録)
これはミステリなのかな?

SFを見ている感じだったな。
世にも奇妙な物語とかでよくありそうなネタ。
この感じのネタはよ~くみるし、
オチも大体想像がついてしまいます。
タイトルも問題では?

このラストは投げやり。解決がないので。
推理小説って感じはしませんでした。
どこで驚いたらいいんだろう。

No.56 5点 3880403
(2011/04/06 20:07登録)
後半が怖かったし衝撃。
SFっぽい感じは個人的にあまり好きなほうではないので入り込めなかったがまぁ満足。

No.55 9点 seiryuu
(2010/07/16 16:59登録)
ストーリーはありがちだけど 読んでいる自分まで不思議な感覚になるおもしろいミステリだと思う。

No.54 7点 りゅう
(2010/04/27 18:57登録)
 途中で大まかなカラクリには気付いたが、最後にさらにどんでん返しがあり、ラストにひねりもあって、読み物としては抜群に面白い。しかしながら、この作品は現在の科学では実現されていない技術を前提にした話なので、ミステリーというよりもSFだと思う。

No.53 9点 モグ風
(2010/03/27 22:26登録)
ほぼオチが予測できたのが残念。
それでも夢中にさせられるものがあり、一気に読み終えました。

No.52 8点 isurrender
(2009/07/21 13:27登録)
非常に楽しめたけど、ちょっとタイトルがヒントになって
わりと早く、この小説の結末というか内容がわかっちゃったので・・・
あれだけの構想力をもった作品はすごいと思う

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