皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 時代・捕物帳/歴史ミステリ ] 邪馬台国はどこですか? 早乙女静香シリーズ |
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鯨統一郎 | 出版月: 1998年05月 | 平均: 6.98点 | 書評数: 42件 |
東京創元社 1998年05月 |
No.42 | 5点 | バード | 2021/11/23 19:27 |
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こんな妄想の垂れ流しは小説じゃねぇって一蹴したい一方で、宮田の説に妙な説得力があり「そうかも・・・。」と思わせられる部分もある。
話作りの部分が史実に頼り過ぎており釈然としないというのが私の率直な感想だが、歴史素人の自分には作中の話が学術的にどれだけディフェンスできる話か分からないので、この評価が適切かも分からない。きちんと歴史を勉強した人がどう感じるかが本書の正しい評価だろうね。 個人的に好きな話の順番は 「謀叛」=「維新」>「奇蹟」>「聖徳太子」>「悟り」=「邪馬台国」で、 表題作が一番退屈だった(笑)。 あと静香(才女に見えない)、三谷(置物感あり)の二人の書き方はもう少し頑張って欲しかったかな。とはいえ全体的にリーダビリティは高く、私のような歴史素人でも読めるように書けているのは見事。変則的なミステリを楽しみたい場合、選択肢に入れても良いかと。 |
No.41 | 4点 | 青い車 | 2019/06/23 21:33 |
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登場人物に魅力がない(若しくは役割をこなせていない)、半分お遊びのフィクションと割り切っても暴論が過ぎる、ワンパターンな展開、といった感心できない要素が目立ちました。個人の好みとして歴史ミステリそのものが肌に合わないのもあるのでしょうが。一番楽しめたのは本能寺の変の真実にまつわる話でしたが、この説が本当だとすると光秀があまりに損です。歴史に詳しい人ならこの本を読んでどう思うのでしょうか? |
No.40 | 5点 | mediocrity | 2019/03/01 02:51 |
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自分の知識が多い章は楽しめなかった。この本に載ってない考慮すべき事実(単純に調査不足なのか、都合が悪いのでわざと避けたのかは不明)も考慮するとその結論は無理があるな、と感じてしまうから。
逆にあまり興味のない章は楽しめたが、その章関連の話題に詳しい人には突っ込みどころ満載なんだろうなあ。 |
No.39 | 5点 | 文生 | 2017/11/03 16:16 |
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軽いタッチで気軽に読めるのはいいのですが、やはり推理に説得力がないのが難点。ユニークな仮説だとは思うものの、あくまでも仮説にすぎず、悪く言えばこじつけでしかない。しかも、歴史を研究しているはずのヒロインがそんなこじつけにあっさりと言い負かされてしまうのもどうかと。 |
No.38 | 8点 | ねここねこ男爵 | 2017/11/03 02:43 |
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テンポがよくてストレスなく読める。
特に前半はとっても楽しい。表題作は本当にそうだったらとてつもなく愉快だなぁ…と。個人的には一話目がベスト。 明治維新と推古天皇について、自分もずっと引っかかっていたことに触れてくれていたので嬉しくて評価に加点。 |
No.37 | 6点 | 斎藤警部 | 2015/08/17 18:42 |
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多重解決のお遊びを、歴史なる非日常の謎を題材に、三番館もどきのバーで展開。 色んなインスピレーションの素として読むのが正解か。 悪くないぜ。 |
No.36 | 5点 | いいちこ | 2015/04/03 11:22 |
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う~ん、微妙…
敷居の低いライトな歴史ミステリが狙いであることは重々承知しているが、それでも敢えて言わせてもらうならば、やはり圧倒的に掘り下げが足りない。 いずれの短編も着眼点としては面白いのだが、「特定の史実のみに依拠すれば、一応このような解釈も成り立たない訳ではない」という乱暴な仮説を列挙しただけのもの。 仮説に対して反論すべき2人の語り手は全く反論しておらず(あるいは反論が効果的ではなく)、機能していない。 そもそも議論をしていないから、反証を許さないことが検証される訳でもないので、「ふ~ん」で終わりのレベル。 歴史ミステリは好きなジャンルだし、難しさは理解しているものの、やはり踏み込み不足と言わざるを得ない。 |
No.35 | 6点 | ボナンザ | 2014/04/09 15:06 |
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表題作と奇跡はいかにしてが特におもしろかった。
他も悪くはないがやや理詰めの楽しさに欠ける。 |
No.34 | 7点 | メルカトル | 2013/11/23 23:20 |
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これは歴史好きには堪らない作品だね。私は特に日本史が好きとか得意とかではないので、そこまでは楽しめなかったけれど、それでもこの高得点。
本作には歴史ミステリのロマンが香っているねえ、どの短編も珍説、新説が盛りだくさんで、なるほど本当にそうなのかもしれないと思わず納得しそうになるものが多くて、興味深い。 個人的に一番気に入っているのは『謀反の動機はなんですか?』で、信長○○説がなんだかとても信憑性がありそうだし、意外性を買って一押し。でも、この説だと信長の性格まで通説とがらりと変わってくるので、やや無理があるかなとは思うが。 そして表題作は、これはまさに歴史のロマンが漂う佳作だろう。定説を覆してのまさかの邪馬台国東北説、しかし、それなりに土台がしっかりしているので、なるほどと頷ける点も多い。 まあとにかく、歴史好きには必須アイテムであるのは間違いない。 |
No.33 | 8点 | ナノ | 2013/06/01 19:05 |
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歴史好きの血が騒いでかなり楽しめましたね。
井沢氏の本を対話形式で読んでいるような感じでした。 筋も大体は通っており、中高時代の読書感想文にこの本を使えばよかったなと少し公開しました。 軽くネタバレになり得ることですが、「魔術はささやく」の後に呼んだので勝海舟の話とのシンクロにクスリときました。 |
No.32 | 8点 | TON2 | 2012/11/19 19:23 |
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創元推理文庫
従来の通説を超えた新説・珍説による歴史検証バトル。バーのカウンターで行われる形式です。短編のため検証の底は浅いものですが、思わず本当かも?と思わせるところが作者の力量です。こういう作品は作者にとって極めてリスクの大きいものだと思いますが、これぐらいの説得力があれば、もっともっと読みたいと感じました。 |
No.31 | 5点 | こう | 2012/10/21 19:16 |
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奇抜な発想には感心します。ただ高木彬光の某作も都合のいい情報をまとめた作品なのでしょうが読んでいて説得力があったのに比べ この作品にはさほど説得力を感じませんでした。
文体上やむを得ないのかもしれませんが登場人物も好きにはなれず個人的にはまあまあな読後感でした。 |
No.30 | 6点 | ボンボン | 2012/07/26 16:39 |
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単純に面白かった。反論する知識も資料も無いので、なるほど!と感心してしまった。特にブッダは、本当にそうなんだろうな、と思える。信長や勝海舟は、考え方はいいけど、具体的ネタは奇をてらい過ぎか。
でも、出てくるキャラクターはちょっと辛い。あまりにも物を知らない“若き天才歴史家”と大学教授。女性のほうは言葉がきつくて嫌な気持ちになるし、教授は何のためにいるのか分からない。マスターは好き。 |
No.29 | 6点 | まさむね | 2012/07/17 23:12 |
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歴史好きとは言い難い私でございますが,なかなか楽しめましたね。「おいおい,ちょっと待て」と突っ込みながらも,最終的には宮田節(鯨節?)に浸ってたりして…。
個人的には,表題作も良かったですが,妙に説得力のある仏陀やキリストに関する説も興味深かった。本能寺の変や明治維新の謎も楽しめましたね。(結局ほとんどが面白かったってことですね。) |
No.28 | 6点 | Q-1 | 2012/05/28 00:08 |
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随分前に読んだので細かい内容は失念していますが、
表題である邪馬台国の話は妙に説得力があって面白かったです。 |
No.27 | 6点 | haruka | 2012/01/08 00:15 |
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歴史素人にも分かりやすく書かれており、どの話も最後は、なるほど、と思わせる。キャラも立っていて、読んでいて飽きない。 |
No.26 | 10点 | 卑弥呼 | 2011/11/08 01:22 |
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高校時代夢中になって読んでいました。
こじつけの一言で片付けるには作者がんばりすぎ。 短編集だけど、たまたまフィールドワーク先でキャラクター同士がばったり出会って、天候が崩れて、何らかののろいにかこつけて毎回2,3人殺せば長編数冊出せるんじゃないかと思ったけど、それではQ.E.Dになってしまうしなあ。 |
No.25 | 7点 | itokin | 2011/04/23 15:39 |
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イヤー、よく調べて書かれてるなあーと思える作品。私も、歴史物は良く読むが変に納得させられる。特に、邪馬台国の東北説が話題に上がらないのがなぜかと考えさせられる。この作品に匹敵するのは、成吉思汗の秘密(高木彬光)だと思うが再読したくなった。 |
No.24 | 7点 | E-BANKER | 2011/03/19 14:53 |
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作者のデビュー連作短編集。
日本史・世界史で馴染みの深い題材について、「アッ」と驚く解法を見せてくれます。 ①「悟りを開いたのはいつですか?」=ブッダ(釈迦)は本当に悟りを開いたのかという謎。ブッダは想像よりも実に人間くさい人物だったんでしょうか? ②「邪馬台国はどこですか?」=本作の白眉。邪馬台国は「北九州」か「畿内」にあったというのが定説ですが、作者(宮田)が主張するのは、「邪馬台国東北説!」。でも「そうかもしれない」と思わされてしまう。邪馬台国は大いなるミステリーですねぇ・・・ ③「聖徳太子はだれですか?」=これも大胆な仮説。「聖徳太子=推古天皇=蘇我馬子説!」。まぁ、聖徳太子が架空の人物というのは割りによく目にする説ですが、ここまで大胆な説だと面白い。藤原不比等ってホント歴史上のフィクサーですねぇ・・・ ④「謀反の動機はなんですか?」=これは「本能寺の変」がなぜ起こったのかという謎。作者(宮田)の回答は「信長の○○」・・・ドラマ等の影響で、信長といえば「豪快な英傑」というイメージですが、これを読むとイメージが一変しちゃいます。 ⑤「維新が起きたのはなぜですか?」=明治維新の謎。確かにいろいろおかしなことが多いんですよねぇ・・・これもある一人の人物の暗躍があったからという説。でも「○○術」には驚いた。 ⑥「奇跡はどのようになされたのですか?」=イエス・キリスト復活の謎。この辺の宗教絡みはアレルギーのある分野ですが、分かりやすく解説されていて頭にスッと入ってきました。 以上6編。 歴史好きにとってはたいへん面白いテーマが並んでます。(本当のマニアの方にはレベルが低いのかもしれませんが) どれも、現在の通説が虚構にすぎず、ちょっと角度を変えて見れば、こんな見方ができるんだということですよね。なかなか面白い! やっぱり、歴史って「大いなるミステリー」ということを改めて感じさせられました。 (やっぱり、②がベストでしょう。③や④、①も興味深い) |
No.23 | 6点 | seiryuu | 2011/01/12 23:05 |
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読みやすくて発想が面白かった。
前4つが好みでした。 |