皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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[ 本格/新本格 ] 方舟 |
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| 夕木春央 | 出版月: 2022年09月 | 平均: 8.44点 | 書評数: 45件 |
![]() 講談社 2022年09月 |
![]() 講談社 2024年08月 |
| No.25 | 6点 | ひとこと | 2023/05/28 16:06 |
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| 面白い!…けど評価されすぎ? | |||
| No.24 | 8点 | 測量ボ-イ | 2023/05/21 17:10 |
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| このサイト、及び世間の高評価を見て拝読。
たしかに、これは・・・ですね。 有栖川氏を彷彿させる犯人限定のロジックに、 やはりこの作品の真骨頂は、最後のどんでん返し でしょうね。 幅広いミステリ好きにおすすめできる一編。 |
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| No.23 | 8点 | みりん | 2023/05/17 23:53 |
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| "本格ミステリが生き残るための《たったひとつの冴えたやりかた》がここにある。 ──法月倫太郎
帯コメより引用 どうでもいい余談 何を読ませても「こりゃつまらん!面白いの待ってこい」と罵る親に『方舟』を読ませると「これこれこういうのがイイ」との評価を頂いた。 |
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| No.22 | 9点 | SU | 2023/05/16 21:16 |
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| 現代でしきりと語られる多様性の在り方に通じる「人は誰かに必要とされなければ存在する価値がないのか」という命題が舞台設定と絶妙に嚙み合っている。絶体絶命の極限状態にあっての殺人動機、至って素朴で単純な殺人をドライに成立させたところに感服。
生身の人間ドラマや人間関係と切り離した先に冷徹なまでに真相を求める本格ミステリの世界に、人の心を見誤る危うさを示すラストが新しい。 |
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| No.21 | 9点 | 密室とアリバイ | 2023/05/10 18:54 |
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| 正直言うと古今東西1位になるほどの作品ではない
しかし「衝撃のラスト」「どんでん返し」を謳っておきながらフーダニットで反転する作品が圧倒的に多い中(それが悪いとは言わないが少し衝撃性に欠ける)、この"反転"は見事だ |
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| No.20 | 8点 | haruka | 2023/04/23 22:21 |
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| 舞台設定も良いし謎解きもフェアで面白かった。
最後のオチは想定の範囲だったけど、全体的に凄く上手い作家だと思った。 |
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| No.19 | 8点 | take5 | 2023/04/23 17:58 |
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| 皆さんの評価が高い理由と、
自分の読後感を合わせて考えます。 本書未読の方は目を通さない方がよいでしょう。 まずたった300ページで荒唐無稽寸前の設定を 納得させる筆力が高い。 無駄なページがない。 次に探偵の謎解きに収まらない 登場人物の心理描写と その人称の扱いがうまい。 最後は探偵は消えちゃうので。 そして、勿論反転の切れが素晴らしい。 直前に試されている事が、 後から悔いても戻れない 人の性を描き切っているので、 あれ以外の展開はないといえます。 挿入される図もシンプルでよいです。 タイトルも哲学的です。 人は自らを生かすために 選別する生き物、それは 生の本能とも言えるのではないでしょうか。 みんなで助かれ! と思われる方もいるでしょうが、 犯人から逆算するとこの展開が より必然性を帯びるでしょう。 最後に、この作品が将来 古典的名作に成りうるか、 ということを考えます。 現代の社会的背景を切り取っているか、 人間の本質を描き切っているか、 そのことを鑑みて、、、 私には第一の点だけがマイナスで この点数です。 偉そうな物の言い様ですが、 私見お許しください。 |
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| No.18 | 9点 | まさむね | 2023/04/14 23:21 |
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| 謎の地下建築物内のクローズドサークルでの連続殺人。ほほう。方舟内部からの浸水。タイムリミットがある中でのロジカルな犯人特定。いいね。先進性云々はともかく、この時点で7点がちらつくワタクシ。
でも最大のポイントは最終盤。「反転」とは、まさにこういったことを指すのであろう、と感心しました。最後の二人の会話も印象的。語弊を恐れずに言いますと、ブラック感は勿論ありながらも、一方である意味での清々しさを感じた自分も否定できないし、「方舟」というタイトルも趣深い。プラス2点で。 各種ランキングでの評価が高かった理由はよく分かります。一読の価値あり。 |
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| No.17 | 6点 | レッドキング | 2023/03/17 21:22 |
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| 第三作目、これも面白かった。麻耶雄嵩以降にも、この手の「捻くれ者」出て来て実に嬉しい、今後も愉しみ!(^^)!
素晴らしき舞台設定に、3点。 探偵役の犯人限定ロジックに、1点。(残念だがロジックに「穴」がある) 驚愕のトンデモどんでん返しオチに、2点。・・計 6点。 ※連続性のロジックに成ってない・・とか、それ以前に、人殺しになるより、「皆で協力して一人二人水中脱出させて、救援呼んで来させる」て風に意思働かないか?普通・・てな野暮は言わんとこ、面白かったし。 |
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| No.16 | 4点 | ALFA | 2023/01/28 13:57 |
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| ロジックの美しいミステリ。
本格ミステリと見せかけたサスペンスが本質か。 いかにもなクローズドサークル、しかもタイムリミット付き。いかにもな殺しの手口。いかにもな探偵。そして明かされるいかにもな動機・・・ こうして作者は我々の思考を本格ミステリのフレームにはめておいて、衝撃のエンディングをかます。 明かされた真の動機はシンプルかつ根源的なもの。犯人は途中はっきりと口にしている。 犯人の最後の告白も、状況を考えるとエグイ。衝撃度は強いがその分後味も悪い。 最大の減点要素は登場人物が記号的であること。その割に最後の大技には強烈な「情」が絡んでいること。全体が豊潤な物語性に支えられていれば申し分なかったが、すべてはラストの大ネタのための長い前振りとなってしまった。 それでもなかなか読み応えのある作品です。 |
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| No.15 | 10点 | ミステリーオタク | 2023/01/12 17:15 |
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| 基本、ミステリは文庫で読むことにしているが、本作のここでの評価があまりにも高いので我慢できなくなり、ひっさびさに単行本を入手して読んでしまった。(記憶がないが2冊買ってしまった)
以下は未読の人は読まない方が宜しいかと。 文字通り、タイムリミット付きのクローズドサークル・ミステリ&デスゲーム。(サバイバルゲームといった方が正しいかも) しかしエピローグ前までは実質「よくできた推理小説」という印象を越えるものではなかった。「最後の葛藤」では心が火照ったが。 そしてエピローグ・・・これはさすがに予測不能。帯を読んでいなかったので、流れから感傷的なエンディングを想像していたら・・・タマげた。これほどの高評価にようやく納得。 ただ、アノ人の「期待と準備」には何とも言えない皮肉な甘酸っぱさを感じてしまった。最後は究極の「告白」でもあったよね。自分ならどうしただろう・・・今までの人生で一番・・・だった人をイマジンして・・・いや、今の・・でも・・ 追記:もし後日、警察の徹底的な捜査により全てが明らかになったらどうなるだろう。スゴ腕の弁護士がついたら「カルネアデスの舟板」に持ち込める可能性はないだろうか。 |
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| No.14 | 8点 | 虫暮部 | 2022/12/08 13:08 |
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| 確かに絶妙な設定だし、ロジックは上手く出来ているし、スリリングでリーダビリティも高い。でも近年の若手本格勢に良くある空気感だし、学習能力の高さでそつ無く組み立てた既製品て感じだし、何故そこまで高評価なのかは判らんな~、と思っていた。読了寸前までは。こんな反転があるか。これは見事。
前2作に比べ文体が随分スリムに変化していて、これが内容に合わせてコントロールしたものなら立派。文体で世界観を盛って行くようなああいう書き方は一般受けしないから方向転換しよう、と言うことなら、フツーに近付いちゃってちょっと淋しい。 |
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| No.13 | 8点 | 名探偵ジャパン | 2022/12/01 20:03 |
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| 今までまったくノーマークの作家だったのですが、いきなりやられましたね。これは2022年の各ミステリ賞を総ナメするんじゃないですかね。面白かったです。
この舞台設定、状況設定に無理があるという感想を持つ人もいるかと思いますし、実際私もそう感じはしますが、今どきであれば「特殊設定」でいかようにも逃げることも出来たのに、あくまで現実世界で出来ることだけでやりきったのは素晴らしいと思います。設定の強引さなどの欠点を払拭するだけの完成度は十分保たれていると思います。 ※※※ 以下、ネタバレに繋がる感想です。 ※※※ 最後の大オチもいいのですが、殺人の動機に大オチに繋がる動機が隠されていた、というのも渋い高評価ポイントだと私は思います。上手いですね。 |
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| No.12 | 9点 | zuso | 2022/11/14 22:47 |
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| 猛烈な勢いで浸水が始まっており、脱出のタイムリミットはおよそ一週間。それまでに生贄を決めようとしていた矢先、一人が殺される。一体こんな時になぜ?
タイムリミット付きの密室。それだけでミステリ好きの心をくすぐるのに、事件の謎を解いた先に衝撃が待ち受ける、最凶のエピローグ。 フーダニット、ホワイダニットともに楽しめる。本格ミステリとしてとても優秀。方舟というタイトルには何重にも意味があるのではと考えてしまう。 |
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| No.11 | 10点 | 蟷螂の斧 | 2022/11/10 20:14 |
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| クローズド・サークルの割にはサスペンスフルでない点が気になりましたが、それを上回る「動機」のどんでん返し。「動機」では既読の中で、ピカ一です。よって10点満点献上します。
(2026.3.21追加) 他の方もコメントしていただきましたので記録として記載しておきます(2026.2.21記載分) ペッパー警部さんへ 一人称小説(僕が語り部)は、本人が死亡しても成立します。死亡するまでの心情を「作家」が「小説として記載」しただけです。 本人(僕)が記録する必要性はありません。もし詳しく知りたいならAIで調べることをお勧めします。 一人称の小説で、本人が死亡してしまう小説はかなり存在します。もし、ペッパー警部さんの言うとおりになると、すべて1点となり、平均点を下げる結果となり、当サイトの主旨に合致しません。 質問等は、本来「掲示板」で記載されるべきものなので、「掲示板」での意見交換をお勧めします。 この文章は採点ではないので1ヶ月くらいで削除します。 |
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| No.10 | 8点 | HORNET | 2022/11/06 21:01 |
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| 大学時代の友達と山奥の地下建築を訪れた柊一たちは、面白半分に廃墟となった怪しい地下建築に。予定外に時間がかかり、偶然出会った三人家族とともに地下建築で夜を越すことになった。ところが、突然の地震により脱出不可能になったうえ、下からは浸水が。そんな矢先に殺人が起こった。地下建築の仕組みから、だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。その一人には、殺人犯人がなるべきだ――
令和の時代に、現実離れした設定のド直球クローズドサークル。いいじゃないですか! 迫りくるタイムリミット、いかにもな「探偵役」、ほの暗い雰囲気の中で進む陰惨な連続殺人、そしてロジカルな推理。ここまでの評者の高評価もうなずける、本格ミステリ好きごのみの秀作。 なんといっても最後の仕掛けが…秀逸。背筋がぞっとしました。 <ネタバレあり> ただ、地震によるアクシデントの後、本当に「一人が犠牲になるしかない」か?とは思った。だって、真犯人が隠していた真実からすると、ボンベを使って出られるわけだし、水没までの猶予が1週間ほどあるんだし。それに、この真犯人はこのあと、どう説明して世間に戻っていくんだ?とも。 まぁ、そういうこというのは野暮ってもんですかね。 |
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| No.9 | 10点 | ぷちレコード | 2022/10/30 22:29 |
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| 柊一は、大学時代の友達と従兄を加えた七人で、長野県にある謎めいた地下建築を訪れる。そこは天然の空洞を活用した、多くの個室を備えた地下三階まである施設だった。ほどなく一行に、道に迷ったという親子連れが加わり、その夜彼らはそこで一泊することに。だが、深夜に地震に襲われ、地上への扉は岩で塞がれてしまう。それは、巻き上げ機を使ってどかすことが出来るが、操作した者は犠牲にならざるを得ない。また地下三階の水が増えており、いずれ水没することが判明。さらに仲間の一人が殺された。
この序盤の畳みかけ、それに水没までのタイムリミットに動機不明の犯人を捜し出し、その人物を犠牲にすればよいといいう非情のアイデアをプラスしたサスペンスの演出。犯人を暴くロジカルな推理、そしてどんでん返し技を超越した戦慄のラストには身震いした。この結末のつけ方は大変好み。 2023年版、このミス・本ミスなどランキング上位は間違いないと思えた傑作。 |
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| No.8 | 9点 | パメル | 2022/10/29 07:46 |
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| 越野柊一は、従兄の篠田翔太郎と大学時代に所属していた登山サークルの仲間と一緒に、スマホの電波も届かない山奥にある地下建築へ探検しに行く。地下三階まである貨物船を想起させる建築物は、館内図によると「方舟」と称するらしい。「一番嫌いな死に方って何?」などという会話をしているところ、きのこ狩りに来て道に迷った三人連れの親子がやってくる。そして総勢10名で夜明けを待つことに。すると地震が発生し、鉄扉は大岩で塞がれてしまい、閉じ込められてしまった。さらに徐々に水が流れ込み、水没の危機が迫るなか、仲間の一人が他殺体で発見される。
トロッコ問題(多数の命を救うために、一人の命を犠牲にすることは正しいか)を含めたデスゲーム的趣向もあるクローズド・サークルもの。これは前例がないのではないか?殺人犯を捕まえたい一方で、居残る人を決めなければならないというジレンマに陥るタイムリミットサスペンスをはらんだスリラーで緊張感に満ちている。 フーダニットとしての推理展開は精巧で、ある物証を使った推理の積み重ねで、アクロバティックな論理を堪能できる。このような極限状況下で、なぜ殺人を犯さなければならなかったのかという不可解なホワイダニットは、犯人の頭の良さと狂気に戦慄させられる。そしてラストのどんでん返しに凍りつくとともに唖然とさせられる。本格ミステリとしてもサスペンスとしても一級品の作品である。 |
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| No.7 | 9点 | 文生 | 2022/10/24 09:44 |
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| 個人的には、リーダビリティの高さと衝撃の結末という点から数あるクローズドサークルミステリのなかでも名作『そして誰もいなくなった』に最も近づいた作品だと思います。
まず、クローズドサークルを構築する舞台装置が秀逸でサスペンス感を否応なく盛り上げてくれます。それに、犯人探しのためのロジックも分かりやすくて魅力的。そしてなんといっても、ぞっとする衝撃のラストがたまりません。これに関しては完全に意表を突かれました。ただ、探偵役が超然としていて他とは一味違う感を出していたのに、終盤は十把一からげの扱いになっていた点だけが残念です。そこはもう少し詳しい描写がほしかったところ。 |
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| No.6 | 8点 | 人並由真 | 2022/10/16 15:35 |
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| (ネタバレなし)
予想をはるかに超えたリーダビリティで、あっという間に読了。 シチュエーションの求心力もあって、作者のこれまでの長編のなかでは最も早く読み終えた。 なんも言わない方がいい作品だと思うが、あえてそれでもネタバレにならないように書かせてもらうなら、この閉鎖空間・危機的状況のなかでこの大設定を成立させる細かい文芸そのものも、よく考えてあつらえたものだと、まっこと感服した。 あと、某登場人物の(中略)には、唖然として呆然。 みなさんおっしゃる帯のネタバレ? に関しては回避。読了してから、ああ……と思う。 (これも120%ネタバレにはならないと思うが、インパクトの方向性では、某・海外ミステリの長編を想起した。) ちなみにかの当該人物の心情吐露には、とても共感。(中略)を考えず、首肯したい。 存分に練られた優秀作で、先にちょっと書いた部分で、こんな(中略)と思わないでもないが、そこはまあとんがったエンターテインメント&フィクションということで了解。 あちこちの今年の新作ベストで上位に入るのは確実であろうが、最上位ベスト3くらいの範疇になるか、4~10位あたりのどこら辺に落ち着くか、その辺の世間の評価が、今からなかなか気になる。 |
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