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ミステリの祭典

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好兵衛さんの登録情報
平均点:6.20点 書評数:99件

プロフィール| 書評

No.39 4点 虚無への供物
中井英夫
(2011/04/24 01:06登録)
元祖というところを評価して4点。

それ以外はつまらないミステリといった感じ。
なんといっても、
探偵の推理合戦などを生み出したことには
価値があるだろうと思う。
上下巻分かれたものを読んだが引きが面白かっただけに
下巻(謎解き部分)は面白くなかった。

謎解き部分だけだったら腹が立つ出来栄え。

全部やった、って感じでしょうか。
論理的には穴だらけだし、
解決を何故あんなに普通にしたのだろう。
あれだけ推理合戦で膨らませておいて。
こんなんだったらそこらじゅうにある。
どうせなら解決もぶっ飛んだ方がよかったのでは。

アンチミステリとしてのとび具合もいまいち。
幻想的小説の方が中井氏は好きだ。


No.38 8点 0の殺人
我孫子武丸
(2011/04/24 00:36登録)
シリーズ二作目。
明るい語り口調と読みやすさは健在。
途中の脅迫文とフェニックス木下には笑わされました。

前作に比べ驚き要素はかなり急上昇。
賛否両論あるっていうのがよくわかりますが。ギリギリ。

でも、こういう話の作り方。途中にはさむ独白など。
驚かせ方は好きです。
小難しい文章もなくて、読みやすいのに
驚き要素もこんなに多きい。

もっと評価されていい作品だと思う。


No.37 6点 8の殺人
我孫子武丸
(2011/04/24 00:33登録)
普通に本格物+我孫子氏のユーモアといった感じ。

我孫子氏の軽いノリと話のテンポは読んでいて楽しい。

そういう作品(読みやすくてエンターティメント向け)
にはトリックが甘かったり
地味だったりすることが多いですが。


さくさくよめるのに、謎もしっかりしているので
結構楽しめました。
あと、トリックがわかりやすいです。


No.36 7点 探偵映画
我孫子武丸
(2011/04/24 00:21登録)
映画の結末を推理するというちょっと変わった
面白い形の作品。

実際事件は映像の中で起きているのですが
そのなかの犯人を決めていく形がひきつけられるます。
途中の犯人立候補の図などはとても面白い。

我孫子氏の軽いかんじ&ちょっと変わった感じ
がよく出ていると思う。
結末&トリックですが
分かりそうで分からない。


意外性は十分あると思います。読後感がよいです。
楽しくさくさく読めます。


No.35 9点 殺戮にいたる病
我孫子武丸
(2011/04/24 00:08登録)
おどろいて理解するのに時間がかかった作品。

こういう形のミステリで始めて読んだ作品だったので。
本当に衝撃的であった。
探偵がいて、容疑者がいて。
な感じではないのでサスペンスのかんが強い。

謎のつくりかた驚かせかた、見せ方が上手だと思う。
こんな驚き方もあるんだなぁと思った。

謎もばらついていないところがよい。
「?」のあと作品を読み返すのが楽しい。

それにしても、稔の模写はすごい。


No.34 5点 霧越邸殺人事件
綾辻行人
(2011/04/23 23:52登録)
館シリーズのように派手さはないのですが
しっかりした作品だと思います。

殺人がおこるまでは少し読むのが苦しいところもあります。
しっかりよめば、解けるトリックが魅力的です。
難易度がちょうどよい感じですかね。

名前の啓示など面白いです。
名前を書き連ねた問題はものすごく考えてしまったのですが
そのわりにはその答えはあっさり、
謎の確信をつくこともなく
そこががっかり。めっちゃ紙に書いたのに。



:::::::::ネタバレふくみます::::::::::









犯人が探偵役というのはいいんですが、
+犯人が複数いる。(事件は独立している)
というのは気に入りません
挑戦状を二つ、つけていただきたい。


No.33 6点 黒猫館の殺人
綾辻行人
(2011/04/23 23:44登録)
結構地味ですが自分的には楽しめた作品。

記憶喪失物&書記物ということで
謎が沢山あります。
それゆえにサスペンス色は薄いですし
謎も分散されてしまっているところが否めません。

ですが、こういう密室の方向は
一風変わっているというか綾辻氏らしくて好きですね。
でつくした、密室のなかでも
こういう楽しみ方もあるんだよと
いうところを評価したいです。

一番のトリックはちょっと難易度が高い気もします。


No.32 6点 迷路館の殺人
綾辻行人
(2011/04/23 23:30登録)
時計館、十角館とくらべあまり好きではない作品。

いろいろな謎、シュチュレーションを盛り込んで
意欲はとても感じます。
おどろかせようという意欲がありますね。

ですが、ギリギリアンフェアの領域です。
そして、犯人の可能性が唯一無二じゃないですよね。
そこが気に入りません。
あの人にもできたという可能性があるっていうのが・・・。

ボリュームアップの
真相後づけのかんがあります。
じつは・・・とか言われてもなあ。
そうかい、でもさっきのでいいじゃないか
という疑問が出てきてしまいます。

ほら、わからなかったでしょといわれているようで
後味がわるかったです。




:::::ここからネタバレ気味です。::::::::







犯人の特定が血液一点張りってのも信憑性にかけるかな。


No.31 9点 時計館の殺人
綾辻行人
(2011/04/23 23:20登録)
十角館と同じ点数ですが、
個人的にはこちらの方が好きです。

作者もギリギリのところまで勝負していますね。
トリックがすばらしいです。

さぁどうやったか当ててみろ!!という気迫がみなぎってます
そして、分かりそうで分からない。
アンフェアに見えてしっかりとフェア。
このさじ加減がとても上手いです。
よく見るとヒントがそこら中に。

そして、丁寧な表と地図記載は本当に親切ですね。
本格としてもしっかりとしているのに、
トリックも凄い 
両面性のある作品です。(綾辻氏に多いですね)
少し長いですが、そのつらさは最後にぶっ飛びます。


No.30 4点 人形館の殺人
綾辻行人
(2011/04/23 23:14登録)
やめてくれよ、やめてくれよと思って読んで
やっぱり・・・な作品です。

綾辻氏だからそれはないでしょう、
きっとなにか他のトリックが
と思い最後まで読みました。

綾辻氏らしかったのは島田潔の使い方でしょうか。
あそこは面白かった。
ただ、あそこしか面白くなかった。


No.29 7点 水車館の殺人
綾辻行人
(2011/04/23 23:09登録)
秀作、渋い作品という感じです。
前回が凄いからか、比べてしまってはいけませんが。

本格とおどろおどろした雰囲気は素敵です。
ですが、ちょいと分かりやすい。
たぶん沢山ミステリを読んでいる方だったら
すぐにピンと来てしまうのではないのでしょうか。

ただし、
綾辻氏も、本格にチャレンジした。
犯人はめぼしがつくと思うが
探偵と同じように当てられるだろうか
的なことを言っているように。

犯人のめぼしはつくのですが。
この犯人が、犯人たる証拠を探偵と一緒に。
突き詰めるロジカルが、渋いと感じました。

「あぁーこれが、犯人だと思ってたわ」
じゃ、駄目なのです。ロジックやパズルは。
思ってた・・・じゃ駄目なのです。

私も、最初の得点は低めだったのですが。
それに、気づいたので。点数を変えさせていただきました。


No.28 9点 十角館の殺人
綾辻行人
(2011/04/23 23:03登録)
幅広い人に読んでもらえる上質な本格だと思います。

クローズドサークル物が出尽くした中での
そうとうな意欲作。
驚かせてやろうという気持ちが伝わってきます。

少し前までは論理面でアンチだったのですが、
読み返してみると自分の読み落としだったことが分かり。
論理面でも穴がないのに、トリックも奇抜で
秀逸な作品だと思います。
トリックだけでなく、その両方の面で評価したい作品です。

他のミステリを読めば読むほどこの作品の凄さがわかります。
ですが、個人的には時計館の方が好みです。


No.27 7点 フリークス
綾辻行人
(2011/04/23 22:50登録)
綾辻氏の短編集は面白い気がします。
はずした館シリーズよりも全然おもしろい。

精神病院物ということで、ホラー&幻想系
ちょっと中井英夫氏風味かな
本当なのかな?精神なのかな?なにが本当なのかな?
てきな謎が楽しめると思います。

ですが、流石綾辻氏しっかりと
筋の通ったものが多いです。ちゃんと謎が解けます。
でも、最初の話しは、ちょっとその点では「?」です。

個人的には最後の本格よりの話が好きです。


No.26 7点 どんどん橋、落ちた
綾辻行人
(2011/04/23 22:37登録)
短編集としては異常に面白いと思う作品。

推理小説の短編集となるとどうしても長編の迫力や
内容の濃さには勝てず。
ちいさいトリックを小出しにしている作品が多いが
この短編集はとても面白かった。

推理小説のさまざまな形をやさしく要点をまとめて
解説してくれていると思う。
コレが謎です、さあ答えろ という形が分かりやすい。
特に伊薗家の綾辻氏自身と先生との会話は面白い

私は人間模写や動機などに重点を置かずに
トリックや論理などに重点を置くので

この手の短編集はとてもたのしい。
挑戦状もついており、
綾辻氏自身の説明(感想?)もついてとても面白い。

ミステリの核、謎解きに重点を置いた作品。
こういう形もアリよ、という意味で
読んでおくことをお勧めします。


No.25 8点 女王国の城
有栖川有栖
(2011/04/23 22:19登録)
江神シリーズの最新作。
文庫が出ていない??ので新書で読みました。

相変わらずのロジックぶり、健在ですね。
かなり本腰入れて、時間をかけて読みましたが
まんまと間違えました。

双頭よりも一点低いのは。
本格ロジック小説にしては、少し長すぎる。
というところです。
いかんせん、ロジックはじっくり読むので時間がかかる。
もうちょっと省けなかったかな。
そして、少しアンフェアぎりぎりな表現が気になります。
有栖川氏らしくないかな。

それでも貴重なロジック作品であることには
まちがいないです。
江神シリーズの方描いてー


No.24 9点 双頭の悪魔
有栖川有栖
(2011/04/23 22:12登録)
有栖川氏は本当に親切ですね!
ロジックに対する愛を感じます。

探偵と同等に読者にも挑戦するフェアさは
なかなか他の小説にはみられません。
この作者、本格で勝負してるなと思いますね。

フェアの中では満点。純粋な推理小説という感じです。
地味に見えますが、そこがロジックのよさでもあります。
トリックもおもしろく 双頭の悪魔は評価が高いです。

ゆっくり論理の穴を探しながら
読める本格は実は少ないです。
特に感謝!は挑戦状の数ですね。
こういう形の小説でどれだけペテンがあるか。
見習って欲しいです。

しかし、タイトルが双頭デーモンじゃなくて本当によかったです


No.23 8点 孤島パズル
有栖川有栖
(2011/04/23 22:01登録)
一つ一つじっくりアリバイを検証しつつ
残されたヒントからじりじり犯人を割り出していく。

そんな読み方ができる貴重なロジック小説だと思います。
数式に近い感じですかね。
有栖川氏は流石にロジックで勝負していると思います。

ヒントは記号に近く、人間模写も謎解きのためにあります。
そこが苦手、そんなこと本当にあるだろうか?
というリアル思考の人には向いてないかもしれません。

でも穴を探したり犯人当てが大好きな人には向いています。

ですが、流石に読むのに時間がかかります。
紙とペンを横においてメモしつつ、
じっくり読みつぶすことのできる小説です。


No.22 6点 月光ゲーム
有栖川有栖
(2011/04/23 21:54登録)
江神シリーズ第一弾ですね懐かしい。

自分は本格で動機や人物模写に評価をおかないので。
結構楽しめました。
犯人あてができる本格は少ないですね。

有栖川氏は挑戦状を必ず入れてくれるのでありがたいです。
文章や登場人物の多さや、
際立ったトリックなどはありませんが。

しっかりしたロジックを楽しめます。でもまだ荒削り。
次の江神シリーズにつなぐ作品でしょう。


No.21 5点 ネジ式ザゼツキー
島田荘司
(2011/04/23 21:46登録)
ファンタジー色強めな作品。
絵本から謎を解くという引きが面白かったです。

肝心の謎というところより、ファンタジーの話しが面白く
そちらの方に見入ってしまいました。
本当に絵本にしたら綺麗だろうなぁ。
なので、ミステリとしては不思議色つよめだなぁと思います
なので、謎解きの部分で無理がでてくるというか
あまりその部分は面白くなかったです。

あの話から真相をみちびく御手洗は凄いな
の一言でしょうか。

設定と引きに5点。ファンタジーとして読んだ方かよいです。
それにしても、御手洗は変わってしまわれた。


No.20 10点 占星術殺人事件
島田荘司
(2011/04/23 21:34登録)
自分の中の日本の推理小説で1番です。

ただし、残念ながらトリックはアレのアレで…例のアレです
ネタバレ済みでした。本当に悔しいです。残念です。

豪快、斬新といったところでしょうか。
死体の数もぶっ飛んでますね。
こんな推理小説みたことないという感じです。
最初の書記は、ちょっと読みづらい(ぺダントリー)
だろうところが残念。

ですが、それを吹っ飛ばすトリックの破壊力だと思います。

ネタバレされていなかったら、自分にはわかっただろうか。
ネタバレなしの状態で出会いたかった。
ミステリのアゾートですね

これは、評価には入れませんが御手洗の話がとても面白い。
御手洗は初期の方が好きだ!

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