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ミステリの祭典

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月光ゲーム
学生アリス&江神シリーズ

作家 有栖川有栖
出版日1989年01月
平均点5.69点
書評数106人

No.106 5点 みりん
(2023/02/12 19:15登録)
8年ぶりくらいに再読したが犯人が誰かすらも覚えていなかったので新鮮な気持ちで読めた。

No.105 5点 じきる
(2020/11/03 17:10登録)
作者の特徴であるロジカルな謎解きはデビュー作から楽しめるが、やはりまだ粗削りで小説としての完成度は微妙。

No.104 5点 雪の日
(2020/05/03 21:09登録)
舞台設定はおもしろかった。
けど、動機が希薄・トリックがイマイチだったのでこの点数

No.103 8点 虫暮部
(2019/08/30 10:04登録)
 物語に停滞がなく常に進行し続けるので、読み易く面白かった。本格ミステリに対する志の高さが感じられる。

 解決編のダイイング・メッセージ解説で江神が言及した“テントに貼りだされた表札”――そんな記述あった? “十七人か、テントに表札つけなきゃね”という台詞はあり、理代たちのテントの表札は事件の小道具として登場するから、全てのテントに表札があると推測は可能だが……私の見落とし?

No.102 6点 mediocrity
(2019/03/12 17:49登録)
綾辻さんの十角館もそうだったけど、恐ろしく違和感のある大学生集団だなというのが冒頭80ページくらいまでの感想。この時代特有の雰囲気なのか?
火山が爆発するまでは正直あまり面白くない。いや、火山が爆発してもなお、なんだかまだ遊んでるような感じで、死の危機に直面しているとは到底思えない。立ち読みして、買うのをやめた人が相当数いるだろうと勝手な推測。
あと、この作品に限ったことじゃないけど、プロローグを付けたがる推理小説が多いのはなぜなんだろう。確かに中盤、終盤まで読んで「あのプロローグはこの部分の伏線だったのか」とゾクっとさせられることもあったが、ほとんどの作品は大して効果を上げていないように思う。だって忘れてるし。
むしろ作品にすんなり入って行きにくくさせている分、損をしているような気がする。第1章冒頭の入り方がユニークなこの作品では特にプロローグは不要だと感じた。

前置きが長くなったけど、第1の殺人が起こってからは一気に話が進みます。論理的であり、投げっ放しの謎などもなく、レベルの高いデビュー作だと思います。

以下気になった点
・登場人物が多すぎる。インパクトの強い5人くらいを除くと読み終わってもあまりイメージがわかない。
・殊に犯人がそうである。
・謎を解くには相当細かいところまで読む必要があるが、今までに読んだ著者の後年の短編集と比べると文章がまだこなれてなく、隅から隅まできっちり読むのは正直きつかった。
・ダイイングメッセージがあまり面白くなかった。
・動機が殺人を犯すレベルのものだとは思えなかった。

なんか文句ばっかりですが、2作目もいずれ読みたいと思いました。それだけですごいと思います。2作目読む気にならない作家も何人かいますから。

No.101 7点 ボンボン
(2018/01/14 00:19登録)
もったいなくて、敢えてずっと読まないでいた学生アリス。ついに手をつけてしまった。やはり面白い。
懐かしくも、ちょい恥ずかしい学生時代。登場人物は多いけれど、これはこれで、結構使い分けできているように思えたが。この人数を一つのステージ上で色々な組み合わせにして出し入れすることが、推理上の大事なひとネタになっているわけで。また、まさかの火山も、御嶽山の映像を視ている今となっては、唐突感はなく怖かった。
ただ、ダイイングメッセージ、そしてこのタイプの動機は元々好みではないので残念。江神さんもアリスも、まだまだ薄い感じだったので、これから次作を読み進めるのが楽しみだ。

No.100 8点 ねここねこ男爵
(2017/10/04 21:52登録)
学生アリスシリーズの一作目にして評価がイマイチの本作です。

①登場人物が多すぎ
②動機が納得しがたい(個人的にはそうでもないが)
③犯人に意外性がない
④③も含めて全体的に地味

あたりがその理由でしょうか。つまり作者の『若さ』が出てしまっているということなのでしょう。デビュー作ですし。
ただ、本作以降の学生アリスシリーズの高評価につながるもの、心意気が本作にはあり、この作者の他作品中の言葉を借りれば「どこまでも推理小説である推理小説」であろうとした結果なのだろうと思います。

クイーンのファンを公言する作者や法月綸太郎氏は、クイーンの作品を読んだとき「モノが違う」と感じたそうですが、自分にとっては本作がソレです。「何故この人が犯人なのか?」をきちんと説明してくれるミステリは本作が初めてでした(大半のミステリがやる『こう考えれば辻褄が合う』という説明になってない説明は大嫌いなので…)。

最近評価される推理小説はとにかく衝撃重視で、『意外でありさえすればいい犯人』『インパクトがあれば非合理でもよい真相』『それらを比較的簡単に表現できる叙述トリック』になりがちなところを、あえて古典的作法に忠実に書ききったことにこの作品の価値があるのだと思います。逆に、非論理的でも良いから衝撃だけ貰えればよいとする向きには低評価となるのではないでしょうか。

というわけで、『ロジックよりトリック』『どんでん返し!意外な犯人!衝撃の真実!』な人は読んではいけません。

No.99 7点 青い車
(2016/01/23 18:33登録)
閉鎖空間を舞台にした割りには地味な造りですが、デビュー作にして随所にパズラーを書くセンスの片鱗が見て取れる良作だと思います。さり気ないながらも堂々とした伏線の張り方は実に見事です。ダイイング・メッセージも程よくひねりが利いていて僕は高く買います。それにしても綾辻さんによるインパクト大の十角館ならわかりますが、沢山あったであろう応募作のなかで比較的派手さに欠ける本作を発掘した鮎川哲也氏の眼力はさすがといえます。

No.98 6点 風桜青紫
(2016/01/14 02:13登録)
新本格などとうたいながら、綾辻折原法月はまったくもって強引な解決だし、麻耶京極森に至ってはバカミス以外の何者でもないんだが、そこを行くと有栖川の誠実さは新本格随一である。多すぎる登場人物や拍子抜けするダイイングメッセージなどまだまだ粗削りな部分は多いものの、偶然から生まれる必然性によるロジカルな犯人当てが楽しませてくれる。文章も平易で本格ミステリとして十分。江神さんもアリスもなんかいいやつでなんかかわいいです。

No.97 6点 ロマン
(2015/10/20 16:37登録)
トリックや動機に驚きはなかったものの、雰囲気に引き込まれて一気に読んでしまった。 火山の噴火により孤立したうえ、夜な夜な人が消えていくという極限状態が、リアルなのにどこかコミカルに描かれていて、エンターテイメント性十分。 難点としては、ダイイング・メッセージの解釈が少々強引なこと、やはり登場人物が多すぎて、最後までキャラ立ちしてない人も多かったことと、メインでない人達の性格とかを掘り下げられなかったため、言動が唐突に感じるところが多かったこと。

No.96 3点 斎藤警部
(2015/06/17 22:59登録)
異色作と呼ばれる「マジックミラー」にいたく感動した余韻で数年後にやっと読んでみたものですが。。
ご免なさい、私には合いませんでした。 でも作者の頑張りは伝わります。

No.95 6点 ∠渉
(2015/06/15 23:26登録)
なんというか、こういうのが「トリッキィ」な作品だよね。すごく良かった。
まず、設定が全部好き。総勢17名の主要人物、クローズドサークル山編、火山噴火、キャンプファイア、キャンパスライフ、なんともいえん青春の1ページ…。
ここらへんを好意的にとるか、冗長ととるかで評価も分かれてくるんだろうけど、個人的には、こういう冗長が大好き、というか、冗長がないと入り込めないし、あんまり読む気がおきない笑。ミステリィだけなら、クイズ本でも読みゃあいいわけで。なので、小説でありミステリィでもあるこの作品の立ち位置がすごい好き。
あと動機もサラッとしてていい。個人的には読者が納得できる動機みたいなのが納得いかない(笑)ので。なんというか、殺人に納得できる理由があっちゃ困るし、それでも殺人が起こるとして、その動機は第三者の理解の範疇にあってはいけない…とは言わないけど、ねぇ。って感じです。
みたいな感じで、けっこうツボな要素が多くて、肝心のミステリィは、皆さんおっしゃるように、「これぞ探偵小説」って感じでした。好き。
青春小説としては…しょっぺえなぁ笑。自分はけっこう黒い青春を泳いでるので、本書のような描写は何とも言えずしょっぺぇですわ笑。

No.94 5点 CHABI
(2015/06/05 22:45登録)
推理が強引すぎると感じました。
登場人物が多すぎます。

No.93 7点 まさむね
(2014/12/07 22:13登録)
 良くも悪くも「若い」です。
 人物が多すぎる…とか,動機が何とも…とか,ダイイング・メッセージはやり過ぎだろう…等々,気になる点は少なくありません。
 とは言え,読者挑戦モノとしての気概は天晴だし,やはり読んでいてワクワクしちゃいます。七色の変化球を操る投手も好きですが,やはり直球で押すルーキーの魅力には敵わない。内角に直球を投げ込めない投手は,結局変化球も活かせないものです。
 ってことで,思い入れも入りつつ,この点数。

No.92 5点 谷山
(2014/08/31 01:44登録)
登場人物が多い割に皆似たような感じで個性がないので、早々に犯人当ては諦めて物語を楽しむ方にシフトしてしまいました。
まあ物語自体は面白かったですが、ミステリ部分は微妙。動機も納得いかないし。

No.91 4点 haruka
(2014/08/12 13:20登録)
登場人物が多い割に個性がない。動機が理解できない。謎解きも意外性がない。

No.90 4点 ボナンザ
(2014/04/07 15:47登録)
構成はうまいと思うが、アイディアがほとんど感じられず、読者を引きつける魅力に乏しい。

No.89 5点 バード
(2013/08/22 12:56登録)
作家アリスシリーズに比べると比較的に評価の高い学生アリスシリーズだがこの作品は少し読みにくかったな・・・。
読まれた方の多くが漏らすことだが登場人物が多すぎる、それに一人一人の情報差がありすぎてあきらかに重要でない人物が多いという印象。プラス犯人の動機も好きになれない。

ただデビュー作ということを考えると十分な出来で特に火山の噴火によるパニックの中での殺人と緊張感のあるんだかないんだかの「閉ざされた山荘」という舞台設定は好みだった。

No.88 5点 mohicant
(2013/08/05 01:24登録)
 フェアな本格ミステリなんだろうけど、全体的にインパクトが弱く、面白味に欠けた。個人的にはフェアより反則スレスレのトリックが好き。

No.87 5点 奇妙なイビキ
(2013/03/10 11:58登録)
なんとなく○○が犯人かも??となり、犯人の意外性はありませんでした。動機もしっくりこなかったかなあ。ただ、私はクローズドサークルもフー・ダニットも好きなので、上記を含めても個人的には良い作品だな、とは思います。EMCのメンバーも気に入りました。他の作品もぜひ読んでみたいです。

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