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ミステリの祭典

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人形館の殺人
館シリーズ

作家 綾辻行人
出版日1989年04月
平均点5.09点
書評数102人

No.102 6点 hsiyehmeipo
(2024/05/05 01:11登録)
いかにも叙述トリックですよという流れだったので、どういう叙述トリックなのかばかり考えながら読み進めてしまったのでなんとなく予想がついてしまうのが残念。

No.101 10点 密室とアリバイ
(2023/05/03 21:56登録)
稀に人形館が大好きという方がいますが気持ちはわかります。

No.100 8点 みりん
(2023/04/02 18:53登録)
人形館の書評100件目!嬉しい!(2回目)

ネタバレあります。

いや〜評判悪いですね「人形館」。「中盤で真犯人とオチが分かってしまい、そうでなければ良いと思いながら読んでいた」というレビュアーの方が非常に多いですね笑
館シリーズの中では異色作なので、評価に困りますが当時の感想を盲信して高評価を付けます。

No.99 3点 じきる
(2020/08/23 19:10登録)
創作意欲は買うが、このオチは受け付けることが出来なかった。

No.98 5点 雪の日
(2020/05/03 21:42登録)
かなりの異色作

No.97 3点 mediocrity
(2019/02/24 17:57登録)
このオチは苦手。そこに至るまでの小さな謎の数々も別段面白いものではない。
あと細かいことだが、「京都の百万遍にある大学」、「帝国大学の博士」みたいな記述があるのに「K***大」てぼかす必要があるのか。

No.96 8点 虫暮部
(2018/01/05 11:06登録)
 旧版解説の太田忠司に上手く言われてしまったが“どこでもない完全な空白の中に置き去りにされ”た不安定な読後感の気持悪さが心地良かった。
 殺人の手段として放火を選んだのは腑に落ちない。“規模のコントロールが難しい”、“標的が死ぬ確実性にやや乏しい”と言う点で、使い勝手が悪いと思うのだが。
 ところで“飛竜頭(ひりょうず)”って御存知ですか。ガンモドキの別称なんです。それで文中に“飛龍”という姓が出て来る度におかしくて……話と関係無いところで受けちゃってごめんなさい。

No.95 8点 すもこ
(2017/03/15 00:02登録)
確かに賛否両論ある作品だなとは思います。
館シリーズであって館シリーズでない、でも、館シリーズだからこそ楽しめる1冊でした!

館シリーズが好きな方は館シリーズの「ならでは感」が好きだと思うので、これは違う…と言いたくなるのでしょうね笑。

敢えて全部分からせた上で、後は好きに読んでみてねっていう放り出された感はあるのですが、構成も伏線も丁寧で読みやすく、さすが綾辻さんだなと。

推理やトリック、本格的な世界観をがっぷり楽しみたいんじゃ!オチを!驚愕のオチをくれぇぇえ!っていうミステリー好きには肩透かしになるかも。かく言う私も上記のタイプですが、鼻息を落ち着けていつもとは違った目線で楽しめる作品だと感じました。

ブレイクタイム作品といった趣向で楽しめました。

No.94 3点 パメル
(2017/01/14 11:56登録)
主人公の周囲で怪事件が発生し悪戯もエスカレートしていく
そして過去に自分が犯した罪を思い出せと迫る脅迫状とサスペンス調に描かれ引き込まれる
どうしてこんなに評価が低いのだろうと不思議に思いながら読み進めていった
しかしこれは犯人は誰だろうと推理しながら読んできた自分が馬鹿を見たという典型的な例であった
犯人の真相を●●●●者で片付けられてこれで良しとするならばミステリの定義って何?と言いたくなります

No.93 7点 名探偵ジャパン
(2016/10/04 17:03登録)
「館シリーズ」の異色作として有名な本作。異色作というか、最後まで読むと「外伝」といってもいいような内容で、大きく評価が分れてしまうのは致し方ないでしょう。内容も、「ミステリ」というよりは「サスペンス」に近く、最後に明かされる主人公の秘密もそれに拍車を掛けています。
問題の主人公の秘密については、「それがありなら、何でもありだろ」と言いたくもなってしまいますが、綾辻もそこは当然気にしていたでしょう。必要な場面以外は、基本、主人公の一人称視点で描くことで、読み手と主人公を同一化させ、驚きの効果を最大限引き出しています。
特に、クライマックスの「島田潔」が登場する場面と、その顛末は、頭をぐらり、と揺さぶられるような感覚を憶えるでしょう。「一人称」で書き続けてきた効果が、ここで爆発します。加えてここで、「中村青司の館、イコール、秘密の抜け穴」という「館シリーズ」だけに許されたトリックが、読者(と作中の人物)を翻弄します。このトリックを検証する場面の真相のやるせなさったらありません。綾辻はこの「禁断のトリック」の使い方を完全に熟知しています。さすがです。

私は「館シリーズ」は、どれから読んでも大丈夫な、それぞれが独立した作品だと(作品としては実際そうなのですが)思っていました。(テレビゲームの「ロックマンシリーズ」のように、どのステージから攻略するかはプレーヤーの自由。みたいな)そのため、第一作「十角館」の次に、何を血迷ったか、この「人形館」に手を出してしまい、「出て来ない画家の名前とか、いやに強調してくるなぁ」と妙に感じながらも同時に、「何だこれは。ミステリかこれ? 思ってたのと違うぞ」と非常に困惑した記憶があり、個人的に大変思い入れ深い作品です。

No.92 6点 青い車
(2016/02/07 21:53登録)
滅多に犯人を当てられない僕でも薄々感づいてしまったので、かなりの人が犯人が誰かについては見当がついたのではないでしょうか。ただ、異色作かつ問題作であることは認めつつ、僕は擁護したい派です。そもそも、この作品の肝はフーダニットなどではなく、飛龍想一という男の哀しきドラマにあるのです。苦悩に苛まれる彼の姿、そして結末の痛ましさにのめり込んだ僕にとっては、他の館シリーズに肩を並べてもけして遜色ない重要作です。ミステリーとしては反則気味なので4点クラスですが、プロットのクオリティを加味したら6点はつけていいと思います。

No.91 6点 風桜青紫
(2015/12/21 03:06登録)
盛り上がりに関してはシリーズの前三作よりトーンダウン。まったり(?)した京都のニートの日常なんて退屈です。ただトリックのインパクトに関しては十角館や時計館に次ぐんじゃないかな。シリーズ通して探偵役の島田さんって影が薄いんだけど、やっぱあのプータローは殺伐とした世界観の館シリーズにとって一種の清涼剤になってると思うのよ。それを逆手にとって一物語をカオステイックにしようってアイデアにはなかなか感心したんだが……多くの読者が館シリーズに求めていたものとはずれていたらしい。残念。しかしこの作品に限らずアーヤの作品の語り手はプータローが多いねえ。作者たるアーヤが半分プータローみたいなもんだと言ってしまえばそれまでなんだが(笑)。

No.90 5点 505
(2015/11/06 00:49登録)
『館シリーズ』の異色作かつ問題作。
人形館で起こる事件に並行した連続通り魔殺人があり、単純なクローズドサークルではなく、外部への拡がりを感じさせる作品となっている。
語り手の特徴も相まってサスペンス調が際立っているので、〝迫りくる危機〟感が色濃い構成。多重人格による被害者=犯人まではベタな域を出ないが、そこに探偵の要素を惜し気もなく取り入れることで〝1人3役〟を実現。ミスリードが随所に効いており、プロローグからよく練られている。シリーズ物ならではの仕掛けであり、『館シリーズ』のお約束でもあった〝中村青司によるからくり趣味〟や〝島田潔の登場〟ですらもネタに使用する、トリックへの飽くなき欲求に脱帽。

本書のみでは、強烈なカタルシスを生み出すことは難しいかもしれないが、『館シリーズ』を読み進める上で避けては通れないものであり、〝通るべき問題作〟であることに違いないだろう。また、読後に作中で〝『館シリーズ』であることを強調する〟記述があることにニヤリとせざるを得ない構成になっているところも非常に上手い演出となっている。異色でありながらもサービス精神豊かな作品である。

No.89 8点 斎藤警部
(2015/07/30 21:52登録)
こういうアヤ子も嫌いじゃないよ。「館」でこれをやったってちっとも構わないよ。あまりに見え見えのモノローグですぐ気付いちゃったけど、最後までドキドキハラハラだったよ。 キヨシの登場シーンは見ていて痛々しかったよ。

No.88 3点 まっち
(2015/04/05 14:38登録)
犯人も、その動機(?)も想像がついてしまったので残念…
もうひとひねり欲しかったなぁという感じです

No.87 6点 CHABI
(2015/02/18 21:15登録)
序盤で「犯人の正体」が解ってしまいました。
そのせいかも知れませんが、読み終わった時はちょっと満足感がありました。
まあ、分かりやすくしているのでアンフェアだとは思いません。
ただ、館シリーズにしなくてもよかったとは思います。
最後の数ページがよかったので、+1点しました。

No.86 6点 初老人
(2014/06/22 01:59登録)
館シリーズの中でも、あるひとりの人物の狂気というか、○○○○を扱っていながら今となってはそれほどのインパクトがこの作品からは感じられない。むしろネタが割れてしまえばシリーズの中でも比較的地味な部類、凡作に属するのではないか、と思ってしまう。ただ発刊直後の反響等を考慮して点数は甘めに付けさせていただいた。

No.85 7点 sophia
(2014/05/19 18:00登録)
評価が難しいですね。
真相はおそらく多くの人が読んでいる途中で薄々感付いたのではないでしょうか。
犯人の心理描写等がいかにも思わせぶりな書き方でしたからね。
自分の場合は多分そうだろうなと思って読み進めていたので、さほど腹が立つこともありませんでした。
むしろ楽しんで読めた方です。
しかし終盤の島田潔が颯爽と現れるシーンを想像すると滑稽ですね。

No.84 5点 ボナンザ
(2014/04/07 01:31登録)
かなりの変化球ですね。賛否両論だとは思いますが、創作意欲を肯定的に評価したいと思います。

No.83 6点
(2013/12/18 10:38登録)
この種の多くの小説、映画のミステリー要素を組み合わせれば、本作は創作可能でしょう。と云っても、本作が書かれたのが1980年代後半ですから、当時としてはかなり画期的な作品だったのではと思います。

読者に親切すぎるのは難点です。それは、多種のミステリーに触れたのちに読んだためなのかもしれませんが、それにしても、変則的な章立て構成や、わけのわからない独白文、傍点の多さなど、読者を真相へと誘導する要素が多すぎます。じつはオチは読みはじめから想定内でした。
ただ、そんなわかりやすい点も、善意にとれば、スリルを盛り上げるため、読解力のない私のような読者を含む万人にサスペンスを感じさせるため、ということとも理解できます。
ようするに、本格要素も、サスペンス要素もバランスよく含まれているということなのでしょう。

思いのほか平均点が低いのは、嗜好のばらつきが大きいからでしょうか。
個人的には、好みの点においては申し分なしですし、イチオシ作品でもありますが、勧められて読んで、がっかりする人も多いかもしれません。

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