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ミステリの祭典

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水車館の殺人
館シリーズ

作家 綾辻行人
出版日1988年01月
平均点6.08点
書評数103人

No.103 8点 hsiyehmeipo
(2024/04/14 22:38登録)
良くも悪くも十角館と比較しながら読んでしまう。
面白いんだけど、どうしても頭に十角館ではこうだったから~といった感想が浮かんでしまう。

No.102 7点 zuso
(2024/03/07 22:21登録)
トリックがクラシカルで美しいし、現在と過去の視点が交錯するところも良い。結末も幻想的な味があって、地味ではあるが作者の持ち味がストレートに出ている。

No.101 10点 密室とアリバイ
(2023/05/02 15:31登録)
こういうオチがたまらなく好きだ

No.100 8点 みりん
(2023/04/02 02:12登録)
水車館の書評100件目!嬉しい!
そして綾辻行人作品の採点が激甘になるの自覚しております。


ネタバレあります。

読み返してみるとやっぱり大好きです水車館。
「水車館」は「十角館」や「時計館」に比べてメイントリックの衝撃度は劣るものの、作品全体の雰囲気や大小様々なプロットの緻密さで軍配が上がります。そうした理由から再読性がウリの作品と言えるのではないでしょうか。確かこの作品が人生で初めて読んだ「被害者加害者入れ替わりトリック」であることに加えて、自分が赤緑系の色弱(灰色に見えたりはしないが)であるため、どうしても贔屓してしまうが、時計館の殺人の次に面白いと胸を張って言えます。犯人が幻影群像の絵で全てを悟るラストは神秘的で好きです。 追記:さすがにこれに9点は作家贔屓しすぎと反省→8点に

No.99 6点 じきる
(2020/08/23 19:04登録)
本格ミステリの王道。
ベタな造りだけど楽しめた。

No.98 5点 雪の日
(2020/05/03 21:43登録)
まあまあ

No.97 7点 mediocrity
(2019/02/21 21:58登録)
私のような古典推理作品を読み込んでない人には、新鮮で非常に楽しい小説でした。
ただ私でもトリックは結構読めたので、初心者向けなんでしょうね。
あと、執事はさすがに気付くんじゃ・・・

No.96 6点 ねここねこ男爵
(2017/11/01 14:24登録)
犯人と大まかな仕掛けは構成からミエミエですぐに見当がつくので、その精度と、あとは「それ以外の要素」がどの程度か?と言うことになるかと思いますが、「それ以外」がほとんどなかったので…。そもそも舞台が水車館である必要がないでしょう(このツッコミは野暮だとは思いますが)。それからあくまでトッピング要素で本筋にはほぼほぼ無関係かつ充分に存在を匂わせてはいますが、やっぱり後出し隠し部屋は個人的に萎え要素です。
気に入ってるのは清純そのものの美少女が実はどうしようもないビッチだったというところw

No.95 6点 虫暮部
(2016/08/31 20:25登録)
 メタ的な視点で見ると、現在の家政婦・野沢が殺されるストーリー上の必然性は希薄だ。突発的犯行だし、それによって謎や手掛かりが増えたわけでもない。死体を直接描写した文章が皆無で、倉本と島田の台詞(及び犯人の一人称の文)で説明されるだけという扱い。気の毒に。

No.94 10点 名探偵ジャパン
(2016/08/16 15:43登録)
新本格の騎手(当時の)綾辻が問題作「十角館の殺人」に次いで放った本作は、恐らく当時としてもいたく懐古的な超本格ミステリでした。
当時のリアルタイムの評判がどうだったかは分かりませんが、「こういうのを待っていた」という歓迎派と、「十角館の次がこれかよ」という失望派に真っ二つに分かれたのではないでしょうか。
「十角館」でアクロバティックな騙しで読者を欺いた綾辻ですが、そこで名を得たからこそ、本作のような「超本格」で勝負したい。と思ったのではないでしょうか。

久しぶりに再読したのですが、本作は薄気味悪いくらいに(?)見事に「本格」しています。
仮面に車椅子の男と、彼が住まう奇館「水車館」は、集められた数名の客人とともに、嵐により外界と分断される。いかにもな人物舞台設定はもとより、謎を解くための手掛かりも大胆に余すところなく、これでもかと読者に開示します。とんでもないフェアプレイ精神です。ペナルティエリア内で攻撃側の選手が倒れ、審判から相手選手にイエローカードが提示されPKをゲットというチャンスに、その倒れた選手が「いえ、今のは私が勝手に滑って倒れたので反則ではありません」と審判に申告するくらいのフェアプレイ精神です。

同じ「水車館」を舞台に、過去編と現在編が一章ごと交互に構成されているのですが、「過去編」は神視点による三人称。「現在編」はある人物による一人称で語られます。もうこの時点で、「分かるだろ。察してくれ」という作者の笑顔が浮かんできます。それは当然作品全体に渡る、あるトリックを覆い隠すためのものなのですが、過去編のクライマックスで綾辻は冒険をしてきます。過去編が三人称で語られている以上、どうしてもある記述が出来なくなってしまう場面が出てくるのですが、綾辻は見事にこれをクリアします。「ここまでやったらさすがにバレるかな? やめようかな? えーい、やっちゃえ!」と、これはもう、作者楽しんで書いているな、というのが伝わってきます。

先に私は「現在編が一人称なのはトリックのため」と書きましたが、綾辻はその枷さえも逆手に取り、語り手の人物ならではの心理描写を盛り込んでいます。
「足音が聞こえる? まさか、そんなはずは(足音が聞こえるはずは)ない!」といった意味の一人称の語りがあるのですが、これなど、全ての謎を解明したあとで読み返すと(もしくはその時点で謎を解いていれば)何とも絶妙で、語り手の感じる恐怖が一層強く伝わってくるファインプレイでしょう。神視点の三人称でも同様の記述は可能でしょうが、当事者の生の声である一人称での迫力を超えることは不可能でしょう。

「水車館の殺人」は、トリッキーな空中殺法が売りの「みちのくプロレス」所属のレスラーが、ガチガチのストロングスタイルの「新日本プロレス」のリングに上がっても、空中殺法だけでなくオーソドックスな関節技や投げ技にも対応して新日のレスラーを唸らせ、見事観客も沸かせた。そんな爽快感のある傑作なのではないでしょうか。(変な例えばっかりですみません)

No.93 7点 パメル
(2016/08/01 14:53登録)
ゴムの仮面に白い布手袋・車椅子といういかにも怪しげな館の主人に
歳のかなり離れた幼妻そして不気味な執事
幻想的な雰囲気を漂わせながら物語は進んでいく
主人の特徴からあれがああなってこれがこうなってと考えていけば
真相を推理するのはさほど難しくはないと思う
最後に一成の遺作が発見されその片隅に描かれていたものは・・・
こういう終わり方好きです

No.92 7点 青い車
(2016/01/27 22:40登録)
トリックはかなり易しめな親切設計。犯人もおおよそ見当がつく人が多そうです。とはいえ物語の構築はしっかりしていて、十角館ほどではないにしても手堅く面白い作品に仕上がっています。何よりラストシーンが印象的です。改訂版についている有栖川有栖さんのふたつの解説も興味深く、同年代作家どうしの思い入れを感じます。難を挙げるとしたら、舞台が「水車」館である必然性が弱かったところでしょうか。

No.91 6点 風桜青紫
(2015/12/21 02:42登録)
ベタな材料を使っていても作者の色合いを強く出せば面白くなる好例。確かに驚くようなオチはないし、真相も肩透かしといっちゃ肩透かしなんだが、いかにもって感じの道具仕立てが好きなのよ。ところでこの作品の三田村医師に限らず、アーヤの書くイケメンにはバリトン声が多いんだが、作者の好みなんだろうか。

No.90 8点 斎藤警部
(2015/05/22 12:23登録)
二作目も面白かったですよ。館の雰囲気もよく描かれていてゾワッと来るし、色んな謎が積み重なってそうな雰囲気もたまりません。主人公を筆頭にいかにも曰くありげな登場人物の造形も豊か。文章が練れて来たためか奇妙なリアリティがありますよね、こんなお話なのに。 最後に明かされる真相には「十角館」ほどの革命力があるわけじゃないけれど充分に凄味があります。とにかく、読んでいて愉しかった。

No.89 6点 まっち
(2015/02/26 04:21登録)
現在と過去(とはいっても1年前)の話が平行して進んでいくので内容を理解するのが大変でした(笑)。初読時、大まかなトリックは推理できましたが細部の推理については分からず、少しぶっ飛んでいると思っていましたが、もう一度読んでみると細かな伏線に気づき、感動しました。全体的に不気味で幻想的な雰囲気で、水車館という非現実的な建物にも冷めることなく楽しめました。

No.88 6点 CHABI
(2015/02/15 00:01登録)
これぞ、「本格」ではないでしょうか
かなり簡単に推理できたし、読んでいて非常にしっくりくる作品でした
多くの人にお薦めしたいですね

No.87 5点 ボナンザ
(2014/04/07 01:27登録)
十角館に比べて実に堅実なイメージを抱きました。
やはり二作目ということで構えた作りです。
不満はありませんが、若干地味な印象はあります。

No.86 6点 ミステリ初心者
(2014/02/05 15:37登録)
 ネタバレを含みます


 この本を採点するのを忘れていました。たぶん。
 プロローグの使い方がうまいなぁと思いました。ただ、シリーズの中では地味な印象。
大トリックより、消えた死体の話が面白かったです。大トリックがわかっていることが前提のロジックかも?

 ユリエの見た目は、いかにも推理小説にいそうな清純少女っぽくて、それがミスリードだったかも。

 犯人に協力者がいたことがマイナスポイントです

No.85 6点 mohicant
(2013/08/05 03:00登録)
 トリックも分かりやすくて、意外性はなかったけど、それなりに楽しめた。

No.84 7点 バード
(2013/05/19 12:56登録)
十角館に引き続きミステリ初心者時代に読んだ館シリーズ。(今も初心者レベルですが)
ほとんどミステリを読みなれてなったので仮面という怪しさ満点のキャラがいるにもかかわらずその正体をまったく疑わずに読んでしまった。だから仮面の男の正体があかされたときには素直に驚かされた。
そういった初心者補正も入ってこの点数。少しミステリを読むのになれた人なら仮面男の正体は多分ばればれなので今読んだら-1点かも。

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