| 文生さんの登録情報 | |
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| 平均点:5.87点 | 書評数:510件 |
| No.370 | 7点 | ハンティング・タイム ジェフリー・ディーヴァー |
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(2023/10/23 19:30登録) 妻・アリソンのDV告発で逮捕された元刑事のジョンが刑期よりも早く出所。そのことを知ったアリソンは娘とともに姿を消すが、ジョンは刑事のスキルを駆使して確実に2人のもとへと近づいていく。一方、アリソンの友人から依頼を受けたショウもまた、彼女たちを保護すべく2人の行方を追い…。 コルター・ショウシリーズの第4弾であり、個人的にはシリーズで1番好きな作品です。まず、それぞれの視点から描かれる逃走劇&追跡劇が面白い。刻一刻と変化する状況をスピーディーに描き、飽きさせません。しかし、それ以上に素晴らしいのが終盤におけるどんでん返しです。見えている風景がガラリと変わる瞬間の鮮やかさはディーヴァーならではといえます。ただ、これは作者の責任ではないのですが、「どんでん返し20回以上」というキャッチコピーのせいでいろんなパターンのどんでん返しを考えてしまい、結果、当てずっぽでオチを当ててしまいました。それさえ、なければもっと驚けたのですが…。そもそも、どんでん返し20回以上というのがハッキリ言って誇大広告ですし、こういう売り方はちょっと考え直してほしいところです。 |
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| No.369 | 4点 | 鏡の国 岡崎琢磨 |
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(2023/10/14 21:30登録) 大御所ミステリー作家の死後に見つかった幻のデビュー作。 それは彼女が若い時に巻き込まれた事件について描いたノンフィクション小説だった。 そこに隠された驚くべき秘密とは? この手のどんでん返し系ミステリーを成功させる鍵は、読者に誤認させたい箇所をいかに違和感なく描き切るかにかかっています。しかし、本作の場合は最初から違和感だらけですぐにピンときてしまいました。一方、作中作の中で起きた事件の真相に関しては意外性抜群なのはよいのですが、いくらなんでもリアリティがなさ過ぎて納得しがたいものがあります。さらに、原稿の一部が欠落していた謎に関しては大したサプライズもなくて、はっきりいって蛇足です。作品の狙い自体は嫌いではないものの、粗が多すぎるように感じたので点数は低めです。、 |
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| No.368 | 8点 | 好きです、死んでください 中村あき |
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(2023/10/14 10:02登録) 2023年は『十戒』や『ちぎれた鎖と光の切れ端』などクローズドサークルの力作が数多く発売されましたが、その中で個人的に一番気に入っているのがこれ。 密室の謎をはじめとして恋愛リアリティーショーに絡めた仕掛けが見事ですし、首なし死体を巡るロジックもよくできています。話も波乱万丈でテンポよく、最後まで緊迫感に満ちていました。 以下ネタバレ ただ、(これはトリックや謎解きとは直接関係のない部分ですが)恋愛リアリティショーにおいて相手を突き飛ばした方が視聴者のバッシングを受けたのには納得できないものが。あの場合、さんざん嫌がらせをした結果突き飛ばされたのは視聴者にもわかるはずなので、普通バッシングを受けるのは突き飛ばされた方ではないでしょうか? |
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| No.367 | 7点 | エレファントヘッド 白井智之 |
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(2023/10/08 19:32登録) 狂気とグロの安定の白井ワールドで、前半は本格ミステリというよりはサイコサスペンスのようです。そこからとんでもない展開によって怒濤の推理合戦が始まるわけですが、これがアイデアの宝庫といった感じで次から次へと超推理が飛び出してきます。「空前絶後の推理迷宮」という謳い文句に偽りなしです。ただ、奇抜な推理を導くために特殊設定を用意し、さらにそれをいじくり回すやり方に対しては好みが分かれるかもしれません。少なくとも、自力で真相を言い当てるのはほぼ不可能です。正直、自分は途中からついていけなくなりそうになりました。しかし、それでも本作には特殊設定ミステリの極北というべき異様な魅力があるのは確かです。そうした点を総合的に鑑みて点数は7点ぐらいで。 |
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| No.366 | 4点 | 蒼天の鳥 三上幸四郎 |
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(2023/10/03 11:21登録) 第69回江戸川乱歩賞受賞作。 作者が『特命係長 只野仁』や『名探偵コナン』などを手掛けたベテラン脚本家ということもあって語り口は非常にスムーズ。田中古代子という全く知らない作家を題材にした物語を興味深く読むことができました。ただ、ミステリーとしてはあまりにも弱く、驚きに欠けます。大正デモクラシーを背景にした母娘のストーリーは悪くないだけにむしろミステリー要素はいらなかったのではないかとすら思ってしまいます。 |
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| No.365 | 6点 | でぃすぺる 今村昌弘 |
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(2023/10/03 07:04登録) 小学生の少年少女が謎解きを通して成長していく姿を描いたジュブナイル的な作品です。その点はよくできているのですが、探偵役が普通の小学生なのであまり込み入った推理をさせるわけにもいかず、剣崎比留子シリーズに比べると謎解きが軽量級に感じます。一方、地元の怪談話が事件の鍵を握るホラーミステリとしては節々にぞっとするシーンをちりばめているものの、こちらもイマイチ振り切れてない印象を受けました。全体としてはそれなりに楽しめたものの、やはり剣崎比留子シリーズと比べると一歩及ばずといったところでしょうか。 |
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| No.364 | 8点 | あなたが誰かを殺した 東野圭吾 |
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(2023/10/01 09:38登録) 夏の避暑地で行われたバーベキューパーティーで起きた無差別殺人の謎を追う作品ですが、序盤で事件の経緯が一気に描かれるため、とにかく登場人物を覚えるのが大変です。しかし、そこを乗り越えると、関係者と地元刑事、それにアドバイザーの加賀恭一郎が一堂に会した検証会が始まり、俄然面白くなります。状況を整理しながらの推理にワクワクしますし、それと同時に秘められた人間関係が露わになっていく展開も秀逸です。加えて、二転三転の末の意外な真相も申し分ありません。本格ミステリとしては東野圭吾久々の快作です。 |
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| No.363 | 8点 | 厳冬之棺 孫沁文 |
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(2023/09/26 06:19登録) 富豪の屋敷で起きた奇怪な連続密室殺人に名探偵が挑む! といった感じのクラシカルな本格ミステリですが、探偵が人気漫画家でヒロインがアニメ声優という現代風の設定なのがユニーク。 3つの密室もそれぞれ凝ったトリックが用意されており、楽しませてくれます。 その他にも本格好きを楽しませてくれる仕掛けや設定が盛りだくさん。 トリックや動機の面でリアリティを犠牲にしている点は好みの分かれるところですが、今まで紹介された華文ミステリのなかでもかなり上位の作品です。 作風は日本の新本格の主流となっている叙述トリック、特殊設定、クイーンばりのロジックなどとは異なり、”ロジックよりトリック”な感じでしょうか(もちろんロジックが皆無というわけではなく、名探偵による推理自体は魅力的です)。日本のミステリー作家でいえば、島田荘司、二階堂黎人、加賀美雅之、小島正樹らに近いといえます。 ちなみに、作者の孫沁文は中国のディクスン・カーこと鶏丁の別名義。2018年に発表された本作が著者の初長編となります。 |
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| No.362 | 6点 | ラザロの迷宮 神永学 |
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(2023/09/24 23:08登録) 推理イベントのアトラクションに閉じ込められた参加者が連続殺人に巻き込まれるクローズドサークルパートと、血まみれの記憶喪失男の正体を催眠療法を駆使しながら探っていく刑事パートが交互に語られる物語は非常にスリリング。謎が謎を呼ぶ展開にワクワクしますし、二転三転のプロットもよくできています。話としてはとても面白かったです。しかし、本格ミステリのメインの仕掛けに××××ネタを使っているのはいただけません。アンフェアのうえに陳腐です。ちなみに、どんでん返しにこのネタを使っている作品を読むのは今年だけで3度目になります(残り2作は本格ではなくサスペンスでしたが)。面白かったので7点以上を付けたいところですが、このネタにはいささかうんざりしているのでマイナス1の6点で |
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| No.361 | 6点 | 梅雨物語 貴志祐介 |
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(2023/09/24 09:12登録) ホラーミステリー系の中編3編収録。 なかでもインパクトがあるのが「皐月闇」で、物語としては社会人となった教え子から相談を受けた元教師が、教え子の弟が作った句集に秘められたメッセージを紐解いていくというもの。最初はオーソドックスな安楽椅子探偵ものかと思っていると、だんだん不穏な空気が高まっていく展開にゾクゾクします。ただ、謎解きを懇切丁寧にやりすぎて途中で話の展開が読めてしまうのが惜しいところです。他の2編も「皐月闇」ほどのインパクトはないものの、なかなかの良作。 |
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| No.360 | 6点 | ナイフをひねれば アンソニー・ホロヴィッツ |
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(2023/09/15 00:17登録) 謎に魅力がなくて冗長だった前作に比べると、今作はかなり楽しく読めました。ホロヴィッツ自身が逮捕される展開はスリリングですし、仕掛けも小技が効いていて悪くありません。ただ、後半の展開によってメインのミスディレクションがバレバレになってしまう点は少々物足りなく感じました。 |
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| No.359 | 7点 | ちぎれた鎖と光の切れ端 荒木あかね |
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(2023/09/02 08:03登録) 孤島で起きた連続殺人の物語を描いたあとでさらに第2部が始まるという凝ったプロットを採用し、本格ミステリとしての充実度ではデビュー作の『此の世の果ての殺人』を遥かに凌駕しています。 特に、死体発見者が必ず次の犠牲者になるという殺人連鎖の謎を第一部及び第二部に提示し、それぞれ別の解答を用意しているのが素晴らしい(加えて第一部におけるダミー推理もなかなかユニーク)。 一方、不満点としては安易な伏線のせいでかなり初期の段階で犯人の予想がついてしまった点が挙げられます。いくらフーダニットが主眼の作品ではないとはいえ、最初から犯人がバレバレでは興が削がれてしまいます。それがなければ8点を付けたかったところなのですが。 とはいえ、小説として読ませる力もあり、全体的には非常によくできた作品であることは確かです。1998年生まれの24歳でこれだけの作品をものにした作者の技量に唸らされます。今後が楽しみな作家です。 |
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| No.358 | 6点 | 処刑台広場の女 マーティン・エドワーズ |
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(2023/08/22 05:30登録) 1930年のロンドンを舞台にした波乱万丈の物語はなかなかの面白さです。特に、名探偵レイチェル・サヴァナクの謎めいたキャラクターが素晴らしい。 ただ、出版社がさかんに喧伝しているような謎解きミステリとはどうしても思えない。確かに、冒頭から名探偵が登場し、密室での奇妙な自殺があり、ショー上演中の奇怪な焼死事件ありと古典的な探偵小説のガジェットはふんだんに盛り込まれています。しかし、それらを起点とした推理が始まることはありませんし、あっと驚くようなどんでん返しやトリックも皆無です。そもそも、犯人は最初から明らかで、その犯罪の全貌が次第に明らかになっていくプロセスに本作の面白さがあります。そのプロセスも謎解きとは明らかに異なるもので、どちらかといえば、アルセーヌ・ルパンシリーズのようなスリラーもしくはクライムノベルといった方が近いかもしれません。一応、レイチェルの過去のエピソードにどんでん返しが用意されていますが、ミステリーを読みなれていれば簡単に真相を見破ることができるでしょう。そういうわけで、十分に面白い作品ではあるのだけど、無駄に本格を期待させた点がマイナスでトータル6点といった感じです。 |
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| No.357 | 3点 | 紙鑑定士の事件ファイル 紙とクイズと密室と 歌田年 |
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(2023/08/15 12:17登録) 3つの不可能犯罪謎を解いていく連作ミステリですが、トリックがありきたりというかヒネリがないというかとにかく全く魅力を感じられず。最後に明らかになる推理クイズ企画の仕掛けもちょっと無理があるように思います。 |
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| No.356 | 4点 | よろずのことに気をつけよ 川瀬七緒 |
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(2023/08/15 12:01登録) 主人公の祖父が殺され、長年にわたって呪術をかけられていたことが判明する展開に引き込まれました。現代の世にあって本気で人を呪い殺そうとする行為に狂気じみたものを感じ、読んでいてぞくぞくしました。探偵役の民俗学者が登場し、呪術について語るくだりもなかなかに興味深いものがあります。 しかし、これらの道具立ての秀逸さに対して真相があまりにも凡庸。やがて明らかになる事件の全容は意外性の欠片もありませんし、呪術という狂気じみた方法に反して動機があまりにもまっとうすぎます。つかみは素晴らしかったのに、後半部はミステリーとしてまったく面白さが感じられなかったのが残念です。 |
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| No.355 | 7点 | 十戒 夕木春央 |
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(2023/08/10 12:20登録) クローズドサークルと化した孤島を舞台にし、従わざるを得ない犯人の要求を十戒に見立てた発想は非常に面白い。十戒に縛られているなかで起きる連続殺人のサスペンスもなかなかですし、犯人が仕掛けた二重三重の罠も悪くありません。しかし、シンプルかつサスペンスフルな驚愕ミステリー『方舟』と比べるとどうしても物足りなさを感じてしまいます。犯人の正体は最初からなんとなく見当がついていましたし、仕掛けも凝ってはいますが、やはり『方舟』のシンプルさと比べると回りくどさは否めません。トータル的に十分面白い作品ではあるのですが、『方舟』の影響下から逃れられないことが惜しまれます。 |
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| No.354 | 7点 | 可燃物 米澤穂信 |
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(2023/07/27 20:18登録) 著者初の警察小説といいながら中身はしっかり本格。この2つの要素の絶妙な組み合わせがミステリとしての面白さを押し上げています。仕掛け自体はそれほど派手なものではありませんが、それが逆に渋い警察小説の雰囲気とマッチしているのです。警察小説と本格の融合という意味では横山秀夫の『第三の時効』あたりを彷彿とさせます。とはいえ、あちらは刑事同士の権力争いを横軸に据えた群像劇だったのに対し、本作は探偵役を葛警部が一人で担っており、他の刑事の出番はあまりありません。しかし、そうしたなかでも短い枚数でそれぞれのキャラの関係性を的確に描き、重厚さを加味していく手管が見事です。5つつの短編はどれも読み応えありですが、特に、死体をバラバラに切断した動機に迫っていく「命の恩」と、ファミレス立て篭もり事件の構図が反転する「本物か」が個人的にお気に入り。 |
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| No.353 | 4点 | 名探偵のままでいて 小西マサテル |
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(2023/07/25 17:12登録) 探偵役がレビー小体型認知症を患っているという設定はユニークですし、その設定自体がミステリーの仕掛けとして機能している点もよくできています。 ただ、一連の推理が可能性のひとつとしか思えず、あまり説得力を感じられなかったのは残念。 私自身はミステリーのロジックにそれほど厳密性を求める方ではないのですが、すぐに他の可能性が頭に浮かんでしまうような緩い推理にはさすがに物足りなさを覚えてしまいます。実際、孫娘が推理の根拠を尋ねたときに「その方が面白いから」などといったりしていますし。あれには唖然としました。 |
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| No.352 | 7点 | 乱れからくり 泡坂妻夫 |
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(2023/07/25 17:00登録) 結構偶然の要素が多く、本来なら高い点は付けがたいところです。しかし、冒頭の隕石落下に始まり、絡繰り屋敷の趣向に意表を突いた真相と全体を貫く奇想は非常に魅力的で、リアリティのなさを差し引いても十分に面白い作品でした。 |
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| No.351 | 8点 | 卒業生には向かない真実 ホリー・ジャクソン |
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(2023/07/24 12:08登録) ピップシリーズ三部作の完結編です。700ページ近い大作ですが、一切だれることなく最後まで一気読みでした。前半は過去の事件を捜査して真相を探っていくいつもの展開が繰り広げられるものの、これに関してはおそらく多くの人が比較的早い段階で犯人の正体に気がつくのではないのでしょうか。しかし、本作の主眼はそこではありません。中盤に事件の様相が一変し、思いもしない展開になだれ込んでいくのです。前作でなんとなく予感はあったものの、ここまでやってくれるとは思いませんでした。それに加え、1作目&2作目のエピソードが思わぬところで繋がってき、一気に伏線回収されていくさまも圧巻です。 ただ、唯一の不満は前作で登場したあの男の扱い。新旧スターウォーズ三部作におけるダース・ベイダーあるいはパルパティーン最高議長のような立ち位置のキャラで、果たしてどっちの方にいくのかと期待していたら3作目のボバ・フェットの如くあっさり処理されたのにはがっかりでした(それとも今回不自然までに描写が少なかったので外伝の構想でもあるのでしょうか?)。 あと、1作目、2作目のネタばれは当たり前のようにしてくるし、そもそも1~3作目は物語的にも密接につながっているので、事前に過去作を読んでおくことをおすすめします。 |
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