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ミステリの祭典

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梅雨物語

作家 貴志祐介
出版日2023年07月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 6点 文生
(2023/09/24 09:12登録)
ホラーミステリー系の中編3編収録。
なかでもインパクトがあるのが「皐月闇」で、物語としては社会人となった教え子から相談を受けた元教師が、教え子の弟が作った句集に秘められたメッセージを紐解いていくというもの。最初はオーソドックスな安楽椅子探偵ものかと思っていると、だんだん不穏な空気が高まっていく展開にゾクゾクします。ただ、謎解きを懇切丁寧にやりすぎて途中で話の展開が読めてしまうのが惜しいところです。他の2編も「皐月闇」ほどのインパクトはないものの、なかなかの良作。

No.1 7点 虫暮部
(2023/09/07 13:14登録)
 「皐月闇」。前半は想定通りでつまらないが、展開を鑑みるとそれは必定。後半はスリリングで興奮した。この言霊ミステリを楽しめる自分を誇ろう。
 しかし、作品集の構成としては如何なものか。「皐月闇」と「ぼくとう奇譚」には、共通の要素として罪悪感と記憶が扱われている。そしてそれが「くさびら」に対するミス・ディレクションとして働いている。少なくとも私はそんな思い込みを抱いてしまった。作者の意図かどうかは判らないが、あまり良い組み合わせではないと思う。

 「くさびら」の、相続に関する説明は間違っており、それを修正すると動機が無くなってしまう。

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