| あなたが誰かを殺した 加賀恭一郎シリーズ |
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| 作家 | 東野圭吾 |
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| 出版日 | 2023年09月 |
| 平均点 | 6.50点 |
| 書評数 | 10人 |
| No.10 | 10点 | E-BANKER | |
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(2026/09/13 11:45登録) "今のところ「加賀恭一郎シリーズ」の最新刊であり、最終話となるかもしれない本作。 「どちらかが・・・」「私が・・・」に続く、久々に発表された「・・・殺した」作品でもある。心して味わいたい。 単行本は2023年の発表。 ~「覚えておいて。彼に嘘は通用しない」。驚きを絶対保証加賀シリーズ最新作。夏の避暑地でのバーベキューパーティ。集うのは、別荘を持つセレブたち。その深夜、彼らのうち五名が殺された。間もなく犯人は大胆に出頭するが、死刑になりたいと語るだけ。納得できない遺族は自ら真相を解き明かすべく「検証会」を開くが、彼らのもとに謎の手紙が届く。そこへ現れたのは、刑事・加賀だった~ 「最後までワクワクした」「面白かった」 以上!である。 本来ならこれで終わってもいいのかもしれない・・・でも、さすがに、ねぇー 本作のテーマは何だろう?って考えながら読み進めていた。で、個人的には「嘘」がテーマだろうと感じた。 本シリーズにおいては、本作だけでなく、この「嘘」というのが度々テーマになってきたように思う。 人間はあらゆる場面で「嘘」をつく。特に殺人事件のような、自身の罪を問われかねないような場面では尚更だ。 そして、この「嘘」をひとつひとつ、はがしていく役目を担っているのが、本シリーズの主人公・加賀恭一郎。 彼の物語は、前作「希望の糸」で一旦ケリがついたのかもしれない。 自身の生い立ちや、歩んできた人生のなかで、様々な人と出会い、そしてその結果、少なくない事件に巻き込まれることとなった加賀。事件の解明を図るなか、その捜査においては、人間のさまざまな「嘘」に遭遇してきた。その中には、誰かを思いやるために付いた「嘘」もあった。ただ、真相を詳らかにするために、刑事である彼は、その「嘘」をひとつ、またひとつ明らかにしていかなければならなかった。 そこで出会った本事件。加賀がこの事件を解明することになった背景は謎だ。一応知人からの依頼となっているが、謎は残る。 高級別荘地で一夜に五人が殺害された事件。しかし、犯人は自供し、地元警察は捜査を打ち切る。 しかし、当然のように加賀は異を唱える。別荘地の関係者たちの証言には、やはり「嘘」が混じっている。終盤の真相解明の場面。加賀の明晰な頭脳がその「嘘」をはがして明かされた真相。これは、やはり衝撃だった。「そうきたか・・・」と思わざるを得なかった。 作者が初期に書いていたパズラー的ミステリに近いテイストだけど、当然ただのパスラーではない。 いかにも!というような二番底の仕掛けもそう。クリスティの諸作を思わせるような、登場人物ひとりひとりの作りこみと読者へのミスリードの仕掛け。うーーん。やっぱり並みの作家ではないよ。東野圭吾は。 そんな東野圭吾が永眠された。もう、ただひたすら残念である。遺作となったガリレオシリーズ最新刊も近いうちにと思うけど、この大好きだった「加賀恭一郎シリーズ」は本当にこれで終わるのだろうか? 謎めいた本作を読んでいると、絶対に今後の「含み」があったはずと思わずにはいられない。 作者が遺した100を超える作品。未読の作品もまだまだ多い。ただ、今後作者を超えるヒットメイカーは出てこないんじゃないかなー いずれにしてもただ感謝! 今回は万感の思いをこめて「座布団10枚」!じゃなくて「10点」進呈。 |
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| No.9 | 6点 | まさむね | |
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(2025/07/28 20:07登録) タイトル的に加賀恭一郎の「~が~を殺した」シリーズということになるのだと思うのですが、前2作とはテイストが異なり、犯人も含めて事件の真相が読者に示されます。相変わらずリーダビリティが高く、スラスラ読まされますし、意外性もあって流石と感じさせられました。 一方で、個人的には何か釈然としない部分も。負の感情が集まりすぎているというか…。全体的に感情移入はしにくかったかな。まぁ、ミステリとは直接関係ない部分だけど。 |
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| No.8 | 6点 | パメル | |
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(2025/07/18 19:34登録) 加賀恭一郎シリーズの第12作目で、連続殺人事件の真相を探る「検証会」を舞台に、人間の裏の顔と衝撃の真実が描かれた作品。 避暑地の別荘で恒例のバーベキュー大会が開かれた。参加者は総勢十五人。唯一この地に定住している一人暮らしの未亡人宅の裏庭が会場である。バーベキューをしたその日の深夜、何者かが各別荘を次々に襲い、六人が刺されそのうちの五人が死亡する惨劇が起きた。 犯人はすぐに逮捕され、凶器のナイフを見せ、自分が犯人であると告げる。だが犯人は身勝手な動機は語ったものの、犯行の詳細については一切語ろうとしなかった。数か月後、遺族たちは再び現地に集まり、事件の検証会を開く。検証会では加賀が司会進行役となり、生存者たちが当日に見聞きしたことの証言を集め、事件を再構築していく。その証言からは、犯人が語った動機とは矛盾する行動やそれと同時にその過程で、遺族たちが警察に口外しなかった事実も徐々に明らかになる。表面上では裕福で幸せに見える彼らが、実はそれぞれ深い闇を抱えていることが明らかになる。事件の背景には人間のエゴ、嫉妬、孤独が絡み合い、動機は衝撃的で、社会派ミステリの要素もある。「人はなぜ殺意を抱くのか」という深いテーマを追求しており、最後のどんでん返しが相まって強い印象を残す。 |
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| No.7 | 5点 | 鷹 | |
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(2025/06/29 19:00登録) 相変わらず読みやすい文章ですが、殺人の動機が明らかになると読後感はあまり良くなかったです。 |
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| No.6 | 5点 | たかだい | |
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(2024/12/25 22:30登録) 一度に発生した死傷者数が比較的多く、犯人も捕まっているという状況下、腑に落ちない被害者遺族がもう一度集まって事件の考察を行う事になる なかなか凝った趣向が目を惹く作品で、内容としては可もなく不可もなく 個人的には加賀恭一郎シリーズで似たようなタイトルのシリーズが2作程ありますが、そちらのように「真相は自分で推理してね(答え合わせなし)」のパターンじゃなくて安心したって部分が本音だったりします |
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| No.5 | 6点 | sophia | |
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(2024/02/20 23:11登録) 腹黒一族の内紛パターン。別荘地で殺人事件が起きて、たまたま居合わせた加賀恭一郎が解決するというようなオーソドックスな展開を思い描いていたのですが、東野圭吾には珍しい凝った構成の作品でした。内容は自分の苦手な時系列パズルだったので、整理していくのがとても大変でした。特に加賀が殺人の順序を4パターンに絞ったところが頭が痛かったです(読了後にも自分で改めて検証してみましたが、他のパターンもある気がして釈然としませんでした)。結局時系列を完璧に把握することは諦めました。その論理正しいの?と思うところも多く、緻密なようでいて粗い作品だと思います(阿津川辰海の「蒼海館の殺人」のような)。それでも節目節目で一癖も二癖もある登場人物たちの正体が暴露されていくという趣向があり、引き付けられたので何とか挫折せずに読めはしたのですが。事件解決後にとある登場人物の独白で語られる後悔がよかったです。ところでこの作品はタイトルだけ見て例のシリーズの第3弾かと思っていましたが、クイズ形式でない以上は別物と捉えるのが妥当でしょうか。 |
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| No.4 | 6点 | HORNET | |
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(2024/02/04 20:14登録) 夏の閑静な別荘地で恒例となっていた、近隣同士の四家でのバーベキュー・パーティ。ところががその晩に、5人が殺害される連続殺人が起きた。突如起きた惨劇に、悲しみに暮れる親族たちだったが、犯人はすぐに自首。四家族とは縁のない外部犯だったのだが、あまりに不可解な事件の様相を解こうと、関係者たちで「検証会」を行うことに― 「〇〇が〇〇を殺した」のタイトルによる加賀恭一郎シリーズは、これまでは作中で犯人が明らかにされず、読者が真相を推理するという仕組みの作品だったのだが、本作はそうではない。言ってしまえばいたって「普通の」フーダニットのミステリだった。 作品前段で早々に犯人が自首するのだが、当然それがそのまま真相であるはずはなく、「真犯人」が別にいるという暗黙の了解で物語を読み進めることになる。些細な違和感をもとに推理の突破口を見出す加賀刑事の慧眼は健在で、そこから真相を紐解いてく過程は本格ミステリの純度が高い作品ではある。ただそれ以上でもそれ以下でもなく、いたってオーソドックスな(良い意味でも)仕上がりの一作だった。 |
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| No.3 | 7点 | 人並由真 | |
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(2023/11/12 15:44登録) (ネタバレなし) その年の8月のとある別荘地。その夜、4つの別荘(うち一つは本宅)を利用する計15人の老若の男女(一部はゲスト)が、バーベキューパーティを開いていた。だがその憩いの場は、短時間のうちに惨劇の現場にかわり、複数の被害者が出た。その直後、事件はさらに予想外の展開を迎え、大枠では終焉の方向に向かうが、いくつかの残された謎があった。休暇中の警視庁捜査一課のベテラン刑事・加賀恭一郎は、知人の頼みで非公式にこの事件に介入するが。 あー。東野作品は、まだどうにかフタケタ程度の消化なので、評者が初めて出会う加賀シリーズだよ。笑ってください(笑・汗)。 たぶん高木彬光を十数冊読んでいながら、神津恭介との縁がなかったような感じなんだろーな。 で、期待通りにスラスラ読める。そのリーダビリティの高さとテンポの良さは、さすがに巨匠という感じ。 芯はしっかりとしたフーダニットパズラーながら、形質としては変化球の部分もある作品。その辺のバランスの良さもベテランらしいということであろう。 事件の解法が(中略)という部分に拠り、劇中人物が次第にストーリーの駒のようになってくるのは、良い面もあれば……といった感慨。 しかし真相を知ったあとで、全体の物語の構造を考えると若干の違和感も抱いたが、たぶんその辺は、そのつもりで改めて読み直せば、きちんとうまく捌いてあるのであろう。 (そんな程度でシロートの考える事を、送り手が意識してないとも思えないので。) なんにしろこれで加賀シリーズとの接点もようやくできたので、機会を見て旧作の名編や歴代の話題作なども少しずつ読んでいきたい。 (↑でもって、この本作の主題のひとつは、こーゆー……(以下略)。) |
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| No.2 | 6点 | mozart | |
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(2023/11/08 20:36登録) 発売日から数日遅れで図書館に予約したら18人待ちになってしまって昨日になってようやくゲットできました(一気読みしました)。図書館ではすでに予約が200人以上の待ち状態になっていてさすが紫綬褒章受章作家の人気シリーズというべきか。 で、加賀恭一郎の「○○が××を殺した」シリーズ(?)なわけですが予想に反して事件は(意外な真相も含めて)最後でちゃんと明らかにされます。それにしても相変わらず加賀はカッコイイですね。今作では「検証会」の司会&アドバイザー(?)であって、事件を直接担当する捜査官として関わっているわけではないせいか、いつもより「粘着度」は控えめでしたが。 どうでも良いことですが最初の方で登場人物の名前が漢字だったりカタカナだったりしたのは単にどういう漢字なのか知らなかった人物の視点で書かれていただけでしたが、ひょっとして叙述トリックかも?と邪推してしまいました(汗)。 (図書館に返却する前に再読したので追記) 地の文(というのかな?)の視点が何人か書き分けられていてその中には「犯人」も含まれているわけで、最初の方にちょっと疑問符が付く表現があったような…。まぁ、ギリギリセーフなのかも知れないけど。 |
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| No.1 | 8点 | 文生 | |
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(2023/10/01 09:38登録) 夏の避暑地で行われたバーベキューパーティーで起きた無差別殺人の謎を追う作品ですが、序盤で事件の経緯が一気に描かれるため、とにかく登場人物を覚えるのが大変です。しかし、そこを乗り越えると、関係者と地元刑事、それにアドバイザーの加賀恭一郎が一堂に会した検証会が始まり、俄然面白くなります。状況を整理しながらの推理にワクワクしますし、それと同時に秘められた人間関係が露わになっていく展開も秀逸です。加えて、二転三転の末の意外な真相も申し分ありません。本格ミステリとしては東野圭吾久々の快作です。 |
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