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ミステリの祭典

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葉桜の季節に君を想うということ

作家 歌野晶午
出版日2003年03月
平均点7.01点
書評数116人

No.116 4点 ALFA
(2023/07/18 12:41登録)
寛い心でエンタメノベルとして読めばそれなりに楽しめる(かもしれない)。
このミス1位の本格モノのつもりで読んだらカベ本。
騙すところはそこですか・・・

No.115 3点 みりん
(2023/02/04 11:58登録)
ネタバラしまでが苦痛だった。ネタバラしもうーん…
とある作品の読後感に似ていた。

No.114 6点 じきる
(2021/03/27 15:46登録)
たしかにミスリードは巧いが、余り驚くことは出来なかった。
ミステリーに慣れないうちに出会った方がいい作品だと思う。

No.113 6点 zuso
(2021/02/20 18:56登録)
本に書いていないことに関しては、読者が想像するしかない。そのほとんどの人がするであろう想像が、すでに間違っていて騙されてしまう。
こちらが勝手に思い込んでいた主人公のイメージがガラリと大逆転をする。映像化したらネタバレする内容なので絶対できないでしょう。

No.112 7点 ぷちレコード
(2020/10/30 20:15登録)
読者が陥るであろう錯誤を想定してメイントリックが策定されている。トリックの作りとともに、見えない人に気づかされたという目から鱗が落ちるような読後の感触が心地良い。
しかし、関係のない事件が挿入されているのは思わせぶりで中途半端な気がした。

No.111 7点 nukkam
(2020/05/27 20:37登録)
(ネタバレなしです) おそらく歌野の作品中最も有名であろう2003年発表の本書は実によく考え抜かれた作品です。本格派推理小説として高い評価がある一方で「これは本格派ではない」という意見も少なからずあります。それはあの衝撃的な真相が読者に対して「解くべき謎」として提示されていないことにあるのでしょう。私も本格派好き読者の端くれとして共感します。久隆降一郎殺しなんか犯行の直接描写があって犯人丸わかりですし。でもハードボイルド要素(やくざ登場)や社会派推理小説要素(インチキ商品の高額押し売り組織登場)を織り込みつつも縦横無尽に張られた伏線が回収されるプロットは異色ながらも本格派を感じさせます。文春文庫版の裏表紙の粗筋紹介にあるように、(三度読みは微妙だけど)二度読みして見落とした伏線をたどってみたい作品です。

No.110 8点 mediocrity
(2019/12/31 04:15登録)
<ネタバレあり>



冒頭、主人公は50代かな、と考えながら読んでいました。P20で7歳年下の高校3年の後輩がいると判明しましたが、どう考えても25歳だとは思えないので、後輩は定年退職後高校に通っていて60代後半、主人公は75歳くらいと想定して読み進めました。
通常こういう仕掛けが分かってしまうと、それ以後はひたすらつまらないんですが、この作品は他にも仕掛けがたくさんあり最後まで問題なく楽しめました。いや、むしろわかっていたからこそ楽しめたことも多かったような気もします。
過去の事件の謎解きは本当に良かった。あの部分だけでも1作分の価値があると感じました。

No.109 4点 レッドキング
(2018/05/21 22:22登録)
いまいち。もしも「殺戮にいたる・・」よりも前に読んでいたら違った感想だったのかもしれない

No.108 6点 文生
(2017/11/09 15:09登録)
ミステリーとしての仕掛けそのものは素晴らしいと思うのですが、作中の描写になんとなく違和感を感じていたので最後のどんでん返しにあまり驚くことができませんでした。それに、世界観が反転するようなタイプのミステリーは大好物であるものの、この作品に関しては描かれている世界にそのものに魅力を感じなかったのでそう意味でも評価はそこそこどまりになってしまいます。同じ作者の作品でも本作の前後に書かれた「世界の終わり、あるいは始まり」や「女王様と私」の両作は作品舞台が非常に魅力的に感じただけに作者の代表作が自分の感性と合わなかった点が残念です。

No.107 8点 ねここねこ男爵
(2017/11/01 14:47登録)
執筆当時の流行りに上手く乗っかった作品(褒めてます)。この手の仕掛け全盛時だったと記憶していますし、個人的に仕掛けもこの作者も本来大嫌いですが、本作は読める。多分、本質的にミステリじゃないからだと思います。
本作の書評のされかたからして難しいとは思いますが、出来るだけ予備知識なくミステリとしてでなく楽しんで欲しいと思います。

評価として公正ではないですが、タイトルがすごくお気に入りなので加点。ごめんなさい。

No.106 1点 SF
(2016/01/25 23:52登録)
小説って、作者の心の中にある場の空気や登場人物の感情が文章で表現されるわけで、文章でしか作者と読者は世界を共有できないですよね。すべてが文章で表現されなくても、読者が個人個人の想像力で世界を拡げていくので、作者はすべてを表現しなくてもいいのですが「読者を騙すために」「読者が騙されるような表現で」文章を表現するのは、ルール違反ではないでしょうか。
この小説を読み始めて数百ページかけて構築された私の小説世界は、オチで作者のルール違反によって木端微塵に崩壊しました。

No.105 5点 パメル
(2016/01/13 01:34登録)
どんでん返しミステリで有名な作品で読んでみました
確かに騙された感はありました
しかし物語自体に面白味は感じませんでした

No.104 8点 ロマン
(2015/10/20 19:51登録)
騙されたというより意表を突かれたという気持ちが強い。そういう方向性で認識を歪められていくのか、というか。初読の著者なので、序盤では説明が回りくどいこの書き方苦手だなと思ったりもしたが、話が時系列に並んでいない構成は「次はどんなことが明らかになるのか」と気になってどんどん読めた。『さくら』が敵側と無関係だとは思わなかったけれど、ああ繋がったときはスッキリした。最後まで読んで「うーん?」と思うところもあったものの、それなりに帳尻合ってるし伏線回収もしているし、ちゃんと筋の通った叙述モノとして成り立っていた。

No.103 9点 斎藤警部
(2015/09/09 06:59登録)
例のフレーズにぶち当たった刹那、周りの空間がぐにゃありと捻じ曲がる感覚に襲われました。旅先(静岡県)のラーメン屋のきれいなトイレ個室内での出来事でした。まさかの衝撃に続いてじんわり押し寄せる感動がまた掴んで離さず、ミステリ小説としてのバランスがどうこう、なんて疑問は衝撃と感動の不可解な融合感覚がもたらした未知の巨大エネルギーで木っ端微塵に吹っ飛んでいましたね。
これが、叙述と社会派と恋愛小説の見事な三角融合というものかしら。 中村憲剛の愛書だというのも個人的にポイントが高いです。

No.102 7点 CHABI
(2015/03/21 23:17登録)
途中に感じていた複数の違和感が一気に解決しました。
かなり身構えて読んだにも関わらず、見事に騙されました。
読みながら何度も、肝となる謎に関して考えてましたが、
愛子さんの台詞が壁になって見抜けませんでした。あの台詞は上手いと思いましたね。

No.101 7点 名探偵ジャパン
(2014/07/17 20:45登録)
毎度おなじみ例のトリックを使っているのだが、他の驚き一発型と違い、例のトリックと作品テーマを合致させているところが評価の対象なのだろう。
確かに読後色々と考えさせられるが、主人公の正体の人が、ああいった行いや喋り方をするのは、やはり違和感、嫌悪感があるなとも思った。
立場にふさわしい振る舞いをすることが、やはり美しいのだと、古い考え方かもしれないが、そう思う。
気になったのは、最後のネタばらし後、色々な問題が有耶無耶にされたこと。読む側はショックでそこまで頭が回らないし、書く方も、一気にテンションが上がってイケイケになってしまったのかもしれないが、読み終わり冷静になって振り返ってみたら、トリックの大胆さで煙に巻かれた感じ。
あと、最近の帯の煽り文句は、ハードル上げすぎだと思ったが、「そこまで言うなら読んでみよう」と思い購入したのも事実で、痛し痒しといったところ。

No.100 6点 ボナンザ
(2014/04/07 16:07登録)
確かにうまくできている。とはいえそれ以外の部分がお粗末なのは否定しがたい。

No.99 8点 バード
(2014/01/20 06:08登録)
歌野さんの作品の中では1、2を争う高評価を受けている作品なのでハードルはけっこう高めに設定した、しかしそんな高いハードルもこの作品は悠々と越えていった。

なぜおもしろいと思えたかと言われれば自分が典型的な中途半端に考えようとするミステリ読者だったからだろう。2章で古木節子がの話がでて以降中々本編とリンクしてこない、そこで麻宮さくら=古木節子かなと考える人が多数で自分もそのように考えたがさくらの登場するシーンで妹より若いとある。てことは違うかと思わせてからのラスト手前でのタネあかし、きれいに騙されたね。

元々話自体も面白く特に謎のない序盤から中盤にかけても退屈せずに読めた、それにくわえて肝のトリックが良く思えたからかなりの高評価につながった。ぱっと思いついた点数は9点だったがミステリとしては叙述一本だのみなところが唯一残念なところ、その分の1点を引かせていただいた。

No.98 8点 アイス・コーヒー
(2013/09/23 19:14登録)
健康食品を売りつける悪質な業者を調査するため、主人公で自称「何でもやってやろう屋」の成瀬は会社の調査に乗り出すが…

このミス一位や日本推理作家協会賞などに輝いた作品。確かにあのトリックには見事にだまされたし、二度読みしてその秀逸な伏線に驚かされた。「葉桜の季節」は、そういう意味だったのか。
このトリックはやはり意味のあるものなのだろう。つまり、読者がミスリードしたように○○は○○と同じ○○なものなのだ、と言いたかったのだろう。確かにこれは凄い。
ただし、文章や展開が読みづらく中には納得できない人もいるだろう。確かにあの終わり方は微妙だ。さらに、過去のヤクザ変死事件と現在の事件の関連性もわからない。真相は面白かったのだが…
帯の「現代ミステリーのベスト1」というのは誇張だな。

No.97 9点 AomKI
(2013/08/15 15:40登録)
読者のミスリードのさせ方が非常に秀逸。それが不愉快な感覚ではなく、爽快感さえあった。

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