海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!

[ パスティッシュ/パロディ/ユーモア ]
私が捜した少年
ボクちゃん探偵シリーズ
二階堂黎人 出版月: 1996年04月 平均: 6.25点 書評数: 8件

書評を見る | 採点するジャンル投票


双葉社
1996年04月

双葉社
1998年06月

講談社
2000年07月

No.8 5点 レッドキング 2024/04/04 20:22
幼稚園児にして「ハードボイルド」口調探偵:シンちゃんシリーズ短編集。
 「私が捜した少年」 女子大生アパートからのヤクザ消失。カー名作の応用ナカナカ(パクリ言ったらそれまでだが) 7点
 「アリバイのア」 レコード演奏時間のアリバイトリック・・んなもん、知らんわ! 2点
 「キリタンポ村から消えた男」 失踪した殺人犯ヤクザの行方と消失トリック・・女紛れネタならなぁ(アキレスか) 5点
 「センチメンタル・ハートブレイク」 愛人殺し航空機アリバイトリック・・クロフツか!5点
 「渋柿とマックスの山」 スキーゲレンデを舞台にした殺人アリバイトリック。6点 ・・・で、全体平均で5点。

蘭子ちゃんシリーズの本格風味は良いが、サトル君物の痛くスベるギャグセンスから、懸念して読んだが、ナカナカに面白いジャン!はーどぼいるどシンちゃん。

No.7 4点 青い車 2016/09/24 00:19
 シンちゃんのハードボイルドな心の中と年相応の言動とのギャップがユーモラスで面白いです。しかし、肝心のプロットとトリックはどちらもありがちもしくは脆弱な印象。たとえば一話目などは死体の処分方法の一本勝負でありながら、まるまるどこかからの流用(焼き直しですらない)のようなトリックで、現代で使うには陳腐すぎます。最終話は伏線も何もなく「こうしたんだ」と説明されるだけで、まるで楽しめません。作者の書くものがことごとく合わないと感じました。

No.6 4点 E-BANKER 2015/02/01 20:47
~渋柿信介、独身。ライセンスを持たない私立探偵。日常のしがらみに追われながらも、鋭敏な頭脳と大胆な行動力とで、次々と舞い込む事件を解決へと導く~
と書くと真っ当なハードボイルドのように思えるが、実は主人公は幼稚園児・・・という変格ハードボイルド作品。

①「私が捜した少年」=「私が殺した少女」へのオマージュ(?)的作品。幼稚園児が主役な割に、事件の真相はかなり血みどろなもの・・・。それを示唆するシンちゃんって(!)
②「アリバイのア」=これは当然スー・グラフトンへのオマージュだ。タイトルどおりアリバイ崩しを取り扱っているのだが、トリックは発表年(1996年)ならでは。
③「キリタンポ村から消えた男」=C.デクスターの「ギドリントンから消えた娘」をもじっているらしい(作中にもそれらしい表現あり)。ハードボイルドらしいカーチェイス(?)があるのだが、演じているのはシンちゃんの母親って・・・
④「センチメンタル・ハートブレイク」=サラ・パレツキーへのオマージュ(らしい)一編。①~③までの渋柿家周辺で起こった事件ではなく、民放TV局の出世争いを背景に世界を股にかけたアリバイを崩す・・・などと一機にスケールアップ! でもこのアリバイトリックは本当に通用するのか、甚だ疑問。
⑤「渋柿とマックスの山」=これは当然高村薫の「マークスの山」と「照柿」のもじり。ただし、内容はスキー場で起こった殺人事件でのアリバイ崩しがテーマ。プロットは陳腐。

以上5編。
実に肩の力の抜けた作品。
巻末解説によると、この頃次々と上梓していた「二階堂蘭子シリーズ」があまりにも重量級で、作者の精神の均衡を保つために本作を手がけたとのこと。

ただし、非常に中途半端な印象を受けるのがイタイ。
東川氏ほど“笑い”のセンスがあるわけでもなく、一応入れた本格っぽいトリックも上滑り・・・
というわけで、これは明らかに駄作。
主人公の意外性だけで読ませる作品になってしまった。
(これってやっぱり「クレヨンしんちゃん」へのオマージュなのか?)

No.5 4点 teddhiri 2008/08/24 21:33
内容自体は可もなく不可もなくといった感じだった。ただあとがきを読んでいると、本格ミステリ以外にやたら攻撃的な感じがして不愉快だった。

No.4 7点 なの 2004/09/26 20:09
アイディアの勝利ですね。
二階堂氏は短編の方が個性的で面白いですよ。
『』内のハードボイルドな台詞が、実際はどう言っているのかちょっと気になります。

No.3 8点 しゃん 2002/11/10 18:09
できるだけ主人公の立場と使われる語彙とギャップの凄さに思わず笑った。シンちゃんは実に愛らしい。
 何とかして、大人に混じって謎を解こうとする様がいじらしいというか。
謎解きもそれだけで十分に楽しめるものが多い。「アリバイのア」が一番私の好みに合った。

No.2 10点 まつだ 2002/09/11 14:14
シンちゃんかっこいい!そんでかわいい!ギャップがたまらないっす。

No.1 8点 ツナ子 2001/04/07 00:09
衝撃の名探偵デビューだと思った。
細かいこだわりが嬉しい。楽しい。
でもそうして、あの両親からこんなハードボイルドが?


キーワードから探す
二階堂黎人
2017年09月
巨大幽霊マンモス事件
平均:5.86 / 書評数:7
2015年09月
亡霊館の殺人
平均:7.00 / 書評数:2
2015年08月
アイアン・レディ
2014年07月
クロノ・モザイク
平均:4.00 / 書評数:1
2014年04月
ラン迷宮
平均:6.33 / 書評数:3
2012年05月
増加博士の事件簿
平均:2.67 / 書評数:6
2012年02月
覇王の死
平均:4.50 / 書評数:4
2011年08月
東尋坊マジック
平均:3.75 / 書評数:4
2010年07月
誘拐犯の不思議
平均:4.00 / 書評数:3
2009年06月
智天使の不思議
平均:4.17 / 書評数:6
2008年07月
鬼蟻村マジック
平均:5.33 / 書評数:6
2007年12月
双面獣事件
平均:4.00 / 書評数:3
2005年11月
カーの復讐
平均:5.67 / 書評数:3
2005年04月
稀覯人の不思議
平均:4.50 / 書評数:4
2004年10月
魔術王事件
平均:5.20 / 書評数:5
2004年05月
ドアの向こう側
平均:6.00 / 書評数:2
2003年07月
猪苗代マジック
平均:4.50 / 書評数:4
2002年11月
増加博士と目減卿
平均:5.67 / 書評数:3
2002年10月
宇宙神の不思議
平均:3.83 / 書評数:6
2002年03月
宇宙捜査艦「ギガンテス」
平均:5.00 / 書評数:2
2001年04月
悪魔のラビリンス
平均:5.75 / 書評数:8
2000年02月
名探偵水乃サトルの大冒険
平均:5.08 / 書評数:12
1999年11月
諏訪湖マジック
平均:5.25 / 書評数:8
1999年08月
クロへの長い道
平均:6.75 / 書評数:4
1999年06月
名探偵の肖像
平均:6.00 / 書評数:1
1997年01月
バラ迷宮
平均:5.67 / 書評数:9
1996年11月
奇跡島の不思議
平均:5.60 / 書評数:15
1996年04月
私が捜した少年
平均:6.25 / 書評数:8
人狼城の恐怖
平均:7.74 / 書評数:31
1995年06月
軽井沢マジック
平均:4.67 / 書評数:15
1995年04月
ユリ迷宮
平均:5.75 / 書評数:12
1994年12月
悪霊の館
平均:7.15 / 書評数:20
1993年08月
聖アウスラ修道院の惨劇
平均:5.50 / 書評数:18
1992年10月
吸血の家
平均:7.35 / 書評数:17
1992年08月
地獄の奇術師
平均:5.05 / 書評数:37