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[ 冒険/スリラー/スパイ小説 ] トリプル・クロス ダニーロフ&カウリーシリーズ |
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ブライアン・フリーマントル | 出版月: 2007年05月 | 平均: 7.00点 | 書評数: 1件 |
新潮社 2007年05月 |
No.1 | 7点 | Tetchy | 2009/07/16 19:27 |
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フリーマントルが自身のノンフィクションルポルタージュ作品『ユーロマフィア』で述べていた、複数の国に君臨するそれぞれのマフィアによる犯罪ネットワークの構築、これが本書の主題である。
これにダニーロフの愛人ラリサの敵討ちが加わり、更にベルリンでのFBI捜査官の大量虐殺なども起こり、事件は派手さを増す。 米独露三国の共同捜査を敷きながら、常に相手の上を行くロシアマフィアの頭オルロフ。これが最後の最後で決定的な証拠が発覚し、捕まる。 しかしここで私は疑問に思ってしまった。 今までFBI、ロシア民警を嘲笑うかのように悉く出し抜いてきた慎重なマフィアが尻尾を掴まれるにしてはなんともお粗末な証拠である。 物語運び、世界情勢を正確に把握した堅牢たるプロット作り、そして最後にサプライズを決して忘れないフリーマントル。 上手い。確かに上手いが、今回はちょっと脇が甘かったかなぁ。 |