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[ 冒険/スリラー/スパイ小説 ] 亡命者はモスクワをめざす チャーリー・マフィンシリーズ |
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ブライアン・フリーマントル | 出版月: 1988年09月 | 平均: 8.00点 | 書評数: 2件 |
新潮社 1988年09月 |
No.2 | 7点 | こう | 2010/07/17 02:23 |
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チャーリー・マフィンシリーズの6作目ですが「消されかけた男」と同様今でも面白いなあと思える作品です。
この作品の前まではいわゆる逃亡劇でシリーズファンとして当時は楽しみましたがスパイ小説としては「消されかけた男」と比較して面白くありませんでした。諜報部に復帰したこの作品はスケールが大きく楽しめました。 チャーリーが非常に有能なのが読者はわかっているだけに結果はともかくチャーリーがしてやられるのがこの作品の最大の見所だと思います。 難点はこの作品だけ読んでも流れがわからないのでシリーズで最低でも1、2、5作目は先に読まないと面白みが味わえないことです。(3,4作目の「呼び出された男」と「罠にかけられた男」はあまり面白くないですし大勢に影響しません。) |
No.1 | 9点 | Tetchy | 2009/04/24 20:05 |
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本作では前作でとうとう捕まってしまったチャーリーの獄中生活から始まるのが興味深い。各国の諜報部員達の裏をかき、自らが生き延びることを信条とするチャーリーだが、刑務所内ではその闊達ぶりは全く見られない。
逆にチャーリーの脱獄の手伝いをするためにわざと投獄された若き情報部員サンプソンに刑務所内で地位が逆転し、助けを請う始末。シリーズを読み続けている者にとっては、あまり面白くない展開だ。 しかし脱獄してからスパイ学校の講師になったチャーリーは彼が真に一流のスパイである事が解るエピソードだ。やっぱ、チャーリーはすごいわ。 そして本作から最新作までチャーリーと運命を共にする女性ナターリヤが登場する。このときは彼女とチャーリーとの恋は一過性のもので、単なるシリーズのアクセントでしか思っていなかったのだが、いやぁ、こんなに関係が続くとは思わなかった。 そして本作では驚愕の結末が待っている。チャーリーの報復には報復を、という性格と、物語全体に仕掛けられたある企みがマッチして、ものすごい効果を挙げている。私は最後、鳥肌が立ったものだ。 いやあ、この作品はシリーズの大きな分岐点だったんだなぁと後になって思った次第。 |