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[ 警察小説 ] 屍泥棒 プロファイラー クローディーン・カーターシリーズ |
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ブライアン・フリーマントル | 出版月: 1998年12月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 1件 |
新潮社 1998年12月 |
No.1 | 5点 | Tetchy | 2009/04/14 22:54 |
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EU版FBI、ユーロポールに所属するプロファイラー、クローディーン・カーターの活躍を収めた短編集。
ヴァラエティに富み、しかもヨーロッパ諸国にそれぞれ舞台を変えて展開する物語。 こうやって書くとかなり面白く思えるのだが、さにあらず、正味30ページ前後の短編では、シナリオを読まされているような淡白さでストーリー展開に性急さを感じた。 なぜこのように淡白に感じるかというと、被害者の描写が単なる結果としか報告されないからで、あまりに省略された文章は読者の感情移入を許さないかのようだ。 全12作の中でよかったのはリアルタイムで事件が進行し、タイムリミットが設定された「天国への切符」とイタリアで蔓延する新型麻薬が実はハンガリーの新型麻薬の開発のために、人間を実験動物の代わりにしていたという真相が意外だった「モルモット」ぐらいか。 しかし現在ではほとんど手垢のついた題材で新味がないというのも事実。 |