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[ 警察小説 ] 英雄 ダニーロフ&カウリーシリーズ |
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ブライアン・フリーマントル | 出版月: 2000年12月 | 平均: 7.00点 | 書評数: 1件 |
新潮社 2000年12月 |
No.1 | 7点 | Tetchy | 2009/04/19 00:43 |
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ダニーロフ&カウリーシリーズ第2弾。
アメリカで起きたロシア大使館員射殺事件を発端に、再び2人がコンビを組んで米露共同捜査に当る物語。捜査は次第にロシアマフィアとの抗争に巻き込まれていく。 やはり物語の主眼はアメリカ側のカウリーよりもロシア側のダニーロフに割かれており、これがかなり読ませる。 特にロシアマフィアと民警、大使館員らの癒着の有様を読むとロシアの政治が絶望的だという感を強くする。 しかし、全体的に冗漫だと感じた。特にマフィアと繋がっているダニーロフの悪友コソフや上巻で道化師役を割り当てられるメトキンの二人の狂言回しが長すぎる。これもダニーロフの人物像を深めるためのエピソードなのだろうが、なかなか核心に行かず、焦れた。 こういう冗漫さを感じるところが傑作と佳作の壁なのだろう。面白いがその面白さが突き抜けなかったなあ。 |