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[ サスペンス ]
殺戮にいたる病
我孫子武丸 出版月: 1992年09月 平均: 7.55点 書評数: 196件

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講談社
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No.176 6点 文生 2015/10/20 08:32
あっと驚く驚愕のトリックですが、そこに至るまでがひたすら陰鬱な話が続くので読み進めるのが疲れる。

物語4点、トリック9点で総合6点というところだろうか。

No.175 8点 斎藤警部 2015/06/17 23:42
「8」と同じ作者と思えないくらい、これは良かったぜ。 前評判(ネタバレ無し)も何のその、上がりに上がったハードルをシラッとクリア。 事の真相は半分くらい進んだ所でピン!と来ましたが、では最後はどう終わらすのよ、といった興味でスリル満点のまま終結まで一直線。残虐描写はさして印象に残りませんでしたが。。 今思うとあのしつこいエログロこそ目くらましだったのか!

No.174 2点 abc1 2015/06/13 11:52
叙述トリックの新機軸とか言われていますが、、
1986年にハヤカワのポケミスの一冊として翻訳刊行された、
サイモン・ブレッドの『死のようにロマンティック』で既に全く同じトリックが使われています。
むしろそのトリックをエログロで気持ち悪くしたのが新機軸。
エログロが好きでない人には勧めません。

No.173 9点 谷山 2014/09/15 23:27
これを読んだ時はまだ叙述トリックという言葉を知らなかったので、本当にびっくりした。ただ途中のエロ描写は高校生が読むには多少きつかったし、家族にも勧め難いものがありました。
ちなみに今は異常者がメインの作品は大好きになってしまったので、エログロ描写含めて好きな作品ですw

それにしても岡村孝子さんの夢をあきらめないでという曲は、この異常者にも愛され、熱血映画「逆境ナイン」の原作漫画家にも愛され主題歌に使われと、本当の意味で誰にでも愛される曲なんだなと実感w

No.172 8点 初老人 2014/05/17 04:24
(ネタバレあり)


今さら私が語るまでもなく、私に叙述トリックのレパートリーの一つを示してくれた本作品は本格ミステリとホラーの奇跡的な融合に成功している事により、ミステリ史に重要な1ぺージを記したといってもいいだろう。
大人になりきれていない父親、退職した元刑事、息子の行動を監視する母親、そうしたものが複雑に絡まりあい混沌の渦に巻き込まれていくのには一種の快感と、適度な緊張感があった。そして最後に各視点が収束していき解答が示された時には、慄然とさせられたのだった。

No.171 7点 2014/01/15 15:32
読書中、頭の中でちらついていたグロテスクな描写は、ラストで吹っ飛んでしまいます。そんな仰天のサイコ・サスペンスです。
でも、ヒッチコックの映画「サイコ」(原作:ロバート・ブロック)もそうであるように、このぐらいのサプライズがなければ多くのミステリー読者は満足しないでしょう。

ラストよりもむしろ上手いと思うのは、捜査者を含めて3視点で描写してあることです。2視点でもミステリーとして十分に成り立つはずですが、捜査者を加えることでたんなる仰天ホラーが本格ミステリーに格上げされています。さらに、後半、それら3視点の各章を短くぶつ切りにしてよりサスペンスフルに表現し、読者の興奮度を倍増させたことも凄い。映像的なテクニックなのでしょうか。これには感心しました。
この作品を映像化すれば話題沸騰でしょうね。かなり困難ですが、映像的に隠すテクニックを駆使すればできなくはないとは思います。

叙述の仕方に批判的な声もあるようですが、個人的には二度読みの楽しさを与えてくれたことに感謝したいぐらいです。

No.170 4点 バックスクリーン三連発 2013/10/26 23:57
どのミステリーランキングにもこの本が載っているので
試してみました
読んでいると犯罪小説のようでどこがミステリー?
と感じながら読み進めていました
また、多くの書評でエログロと謳っていたので
グロいのかといえばさほどそのようなことでもなく
このサイコキラーが怖いかといえば犯行より
疑心暗鬼にかかり息子を監視する母親の行動の方が
私は恐怖を感じました
ラストは騙されたぁー、というよりそらないわ
という方が強く感じた。なので4点です

No.169 5点 take5 2013/10/12 17:35
このサイトでの評価が高いので、それだけで読んでみました。しかし、叙述トリックの衝撃度は、やはり人生幾つ目に出会ったかで変わってしまうのかなと感じました。そういう思考の人がいれば別にエログロとは思いませんが、只読み終えて何か満足が残るかといったら私には何もありません。
逆に高評価の方の理由がこんなにも入って来なかったのも珍しく、自分の嗜好の指向が極めて私考的なのだと再認識した次第です。

No.168 10点 smk 2013/10/07 23:35
叙述ものとして、とてもフェアな作品。
グロ耐性もあるのでとても満足できました。

No.167 8点 バード 2013/09/17 21:50
随分異常な奴が主人公で詳しく描写してたが共感もできないのでそんなに記憶に残らなさそう、というのが読んでる途中の感想だった。
だが読み終わった後の衝撃度はもしかしたら初めて読んだミステリである十角館に匹敵するものだったかもしれない。叙述トリックものだとは聞いていたにも関わらず最後まで分からなかった。(個人的にはちょっと情けない・・・)

話は特に評価するほどのものではないがトリック一本でこの点数、読後の印象は殊能さんのハサミ男に似ているがあれよりも更にトリックに特化されている作品という印象。

No.166 7点 mohicant 2013/08/05 01:03
 グロテスクな描写には一見の価値あり。ラストは意外な結末ではあったけど、あまり驚きはなかった。葉桜や向日葵の咲かない夏のような世界観が足元から崩れ落ちる感覚を期待していた。

No.165 8点 ミステリ初心者 2012/05/28 17:02
 ネタバレあります。


 犯人の主観で進んでいく系で、どこが謎すらわからないが最後にどんでん返しがあります。こういう小説はそこそこ見かけるけど、この作品が最初なんでしょうか??

 最後まで読んだ後、見返してしまう、いい小説です。本格ではないかもしれませんが。

 個人的に読むのがきつかったです。グロいです。

No.164 9点 スパイラルライフ 2012/02/05 21:32
そんなにグロくはないよ?

叙述式とは分かっていても最終ページ数行のためだけにストイックに構成されたプロットは再読にも耐える傑作。

歌野の某作品のように社会問題も先取りした背景は今から読んでも、スッと作品に浸れます。

ある女の子のセリフ○○○マ!は
ギリギリのヒント笑

No.163 8点 concon 2012/01/24 21:24
時系列が行ったり来たりするが、読みにくさは全く感じず、淡々と読むことができた。ここで高評価だったので、このままでは終わらないのだろうな、と思いながら読み続けたが、それがなければ、途中で読むのをやめていたかもしれない。なにせ、おどろおどろしすぎる描写なので・・・。予想していたとはいえ、ラストは衝撃だった。最後まで読んでよかったなと思える作品。

No.162 6点 HORNET 2012/01/16 21:39
(ネタバレあり)
 このサイトの評価を見て思うに、この手の、読者にどんでん返しを食らわす叙述トリックものは、それがその人にとって「最初に読んだ『この手のもの』」かどうかが重要なのではないか。つまり、こういう叙述トリック作品は初めて接したときが最も衝撃が大きく、逆に言えば、以降は(同類の作品に接しても)その作品を越えることはできないのでは。綾辻行人の某作品、歌野昌午の某作品、乾くるみの某作品が、投稿者によって非常に評価が高いのは、(勝手な推測だが)その作品がこうした叙述トリックとの初対面だったのではないだろうか。
 私にとってそれは綾辻氏の某作品だったし、だからその後こうした作品を読んでもその衝撃を越えることはできない。本作品もそうであり、加えて「そうなんじゃないかな・・・」と予測ができてしまっていたのでなおさらだった。
 しかし、仕掛け方が予測できただけで、その中味はさっぱり分からなかったし、何より展開自体がリーダビリティに優れており、飽きたり、一足飛びに結論だけを見たいと思ったりせずに楽しんで読めた。結末の驚きはそれほどでもなかったが、そのメイントリックに全てをかけた作品という印象はなく、過程の部分もなかなか読み応えのある魅力的な作品と感じた。

No.161 10点 sandasan 2011/12/29 08:00
自分がミステリを読むきっかけとなった作品です。
こういったテーマは卑怯だと感じるのですが、さらにそれをトリックに利用してしまう作者の発想には戦慄すら覚えました。
複数視点の物語ですが、特に雅子の視点での描写が作品の根幹となっていて、非常に秀逸だと感じました。
逆に少し雅子に頼りすぎでは無いのかとも思われましたが、それでも自分にとっては最高の一冊です。

No.160 9点 いいちこ 2011/12/27 20:50
エロ・グロで巧妙にカムフラージュしつつメイントリック一発勝負に賭けたストイックな作品。
作者の恐るべき企みと見事なキレ味に脱帽せざるを得ない。
物語を通じて家族の絆の希薄化と孤立化をさりげなく垣間見せるテクニックも高く評価

No.159 9点 蟷螂の斧 2011/11/29 17:52
ミステリーでここまで描く病的なエログロは中々ないのでは?。それでも読後感は、けして悪くない。それは騙され感、どんでん返し度がエログロを超えているからだと思う。

No.158 9点 clast 2011/08/22 01:23
叙述トリックものの最高峰と思います。
我孫子氏は「叙述トリックには読者の抱える偏見を浮き彫りにする効果がある」と主張しています。
その言葉を踏まえ、この本が発表された1990年代初頭という時代について考えてみると、当時の読者が受けた衝撃はかなりのものだったのではないでしょうか。

No.157 7点 つよ 2011/05/04 06:41
グロさがなければ。


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