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[ 本格/新本格 ]
硝子のハンマー
防犯探偵・榎本径
貴志祐介 出版月: 2004年04月 平均: 6.81点 書評数: 53件

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角川書店
2004年04月

KADOKAWA
2007年10月

KADOKAWA / 角川書店
2008年01月

No.33 6点 白い風 2012/09/06 22:37
「狐火の家」と読む順番が逆になったけど、主人公の榎本と青砥の関係が楽しめて、長編の良さを味わえました。
ただ、これもドラマを先に見ていたのでワクワク感は無かったけどね。
これは賛否があるとは思うけど、榎本が謎を解けた後の犯人の過去や犯行までの記述は私は助長・蛇足のように思えました。
作品の深みを与えるためだとも思うけど・・・。

No.32 6点 文生 2012/04/04 12:10
完全な密室状況下の殺人に対し、可能性を徹底的にディスカッションする構成は本格マインド満点でミステリー好きにとってはたまらない作品。
ただ、肝心のトリックは専門知識を必要とするものであり、真相が明らかになった時のインパクト不足は否めない。
その反面、タイトルとハードカバーの表紙絵がヒントになりすぎていて、私自身は途中でトリックについてなんとなく想像がついてしまった。
その辺りが減点要素である。

No.31 7点 nukkam 2012/01/17 18:52
(ネタバレなしです) 新本格派の作家たちがホラー作品に手を染めているぐらいだからホラー作家の貴志祐介(1959年生まれ)が本格派推理小説に手を伸ばしても驚くことではないのかもしれませんが、2004年発表の本書ではあっぱれなまでにホラー要素が排されており、特に前半の謎解きは密室の謎を巡って次から次へとトリックが検討されて圧巻です。これだけトリック仮説が飛び交うのはクレイトン・ロースンの名作「帽子から飛び出した死」(1938年)ぐらいしか私は思いつきません。真相トリックもなかなかユニークで面白いです。評価が分かれそうなのは後半がある登場人物の半生記みたいなプロットに様変わりすることで、これはガボリオの「ルコック探偵」(1869年)やドイルの「緋色の研究」(1887年)に前例がある手法ですが、個人的には謎解きの面白さにブレーキをかけられたような気がします。

No.30 8点 kowai 2011/07/05 12:54
貴志本は3冊目ですが、よく色々調べてますねぇ。今回は、構成も結末もよかった思います。こういう仮説合戦は割と好きです。

No.29 6点 haruka 2011/04/29 21:28
キャラが立っていて楽しく読めた。シリーズ化も納得。ただ、ひとつひとつ仮説を潰していく展開は緻密で説得力があるのだが、真相が難しすぎて読者は推理不能なのでは。

No.28 6点 3880403 2011/04/04 00:07
前半が面白かった=10点
後半はもう少し後のほうまでいろいろ引っぱって欲しかった。

No.27 8点 シレン 2011/03/26 22:43
前半と後半で別のアプローチという構成。
前半の論理展開はかなり緻密でいいと思う。
後半は普通かな、と思いました。

No.26 7点 touko 2010/01/04 22:36
前半はミステリとして普通に楽しめ、後半も似たような感じの「青の炎」が個人的には楽しめなかった私でも、今回は構成に工夫があるのと犯罪をおかす少年の描写に距離感があるためか、面白く読むことができました。
防犯知識の薀蓄とところどころで見せる探偵のヒロインへの劣等感や探偵と犯人の相似性も面白かったです。

しかし、他の方々も指摘しておられますが、この作家は、純粋ミステリより他ジャンルのものの方が面白いと私も感じてしまいました……でも、他作家のミステリ作品に比べて決してつまらなくはなかったので、それなりな点数にしておこうかと。

No.25 4点 りんちゃみ先輩 2009/12/16 20:17
いろいろ書いてもいいが、何しろ採点の通り「イマイチ」である。「青い炎」のような構成にすれば良かったように思う。ピント外れな捜査、無意味な登場人物にさいたページが多すぎで無駄に長く感じた。作者の他の作品は大好きですので残念です。最後まで読み切ったので4点。

No.24 5点 あびびび 2009/09/14 12:18
前半はわくわくして読んだが、後半は忘れてしまった。
本格物で、後半はうろ覚えということは、
トリックなど感心しなかったのだと思う。

この作家の他の本はよく覚えているのですが…。

No.23 7点 E-BANKER 2009/09/13 17:38
防犯コンサルタント・榎本を主役とするシリーズ第1弾。
ホラー小説の雄である作者が初めて書く「本格ミステリー」。
~見えない殺人者の底知れぬ悪意。日曜の昼下がり、株式上場を目前に、出社を余儀なくされた介護会社の役員たち。エレベーターには暗証番号、廊下には監視カメラ、有人のフロア。厳重なセキュリティ網を破り、自室で社長は撲殺された。凶器は。殺害方法は。すべてが不明のまま、逮捕されたのは、続き扉の向こうで仮眠をとっていた専務・久永だった。弁護士・青砥は久永の無実を信じ、防犯コンサルタント・榎本ももとを訪れるが・・・~

「よくできてる」ミステリー。
ここまで堅牢な「究極の密室」。それも、現代科学の粋を集めたセキュリティ技術で作られた「密室」。
これまでよく出てきた「準密室」といった中途半端なものではありません。
そこに、作者独自のアプローチを感じ取るわけです。

終盤、突然犯人側視点に切り替わるのがどうかというところですが、そんなに違和感なく読めるのでは?
防犯コンサルタントという探偵役の設定もいいトコロ突いてるでしょう。
まずは、作者の力量を十分に感じさせてくれる良作。

No.22 7点 あるびれお 2009/06/23 05:39
まさかこんなに本格色が強い作品だとは。うっかり見逃していた。優れた本格ミステリというのは、枝葉の推理もきちんと行ない、結局のところ真相意外には論理的な別解がないことが条件の一つである。その別解の検討に対して、まったく手を抜いていないところがすばらしい。不可能な密室をどうやって作り上げたのか...謎解きがなされると、作品のタイトルがまた、そういうことか!と思わせられてステキである。

No.21 7点 ぷねうま 2009/05/29 02:06
本格書いても面白いというのはすごい。
探偵が真相を解明した瞬間から倒叙がはじまるという構成も面白かった。

No.20 5点 江守森江 2009/05/22 17:06
発売当時書店の一押しで山積みで販売してた。
そんな期待感の中、読んで見れば普通な本格ミステリでちょっとガッカリした。
密室の謎でグイグイ引っ張る前半部を引き継ぎ、普通な解決編で書いてほしかった。
探偵役のキャラは先々も注目。

No.19 7点 sai 2008/11/23 17:36
本格ミステリとしてはとても緻密で完成度は高い。しかし、過去の作品から、おそらく読者はこの作家にインパクト・衝撃といったものを求めるだろうが、その期待は裏切られたような気になるかもしれない。作家のポテンシャルを鑑みて、こんなものじゃないだろう、という気分にさせられるかも。普通に読んだら犯人の正体も意外なものなのだが。
探偵役は魅力的でデンジャラスで惚れそうになる。

No.18 8点 いけお 2008/01/17 20:51
賛否両論だろう前半と後半で視点が違うのは好感。
完成度がとても高い。

No.17 7点 深夜 2007/11/16 12:37
貴志さんの筆力と斬新な構成で、グイグイ読ませるのだが、ラストがちょっと呆気ない。

No.16 6点 SD 2005/06/15 23:28
最初はなかなか入り込めなかったが後半は一気に読めた 動機には多少無理があったりするが、主人公が魅力的 次回作にも出てくるのではないでしょうか

No.15 10点 hana 2005/05/07 20:57
日本推理作家協会賞にノミネートされたね。

No.14 4点 りえ 2005/05/06 22:30
期待しすぎた。気持ちを揺さぶられるものがなかった。


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