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[ ホラー ] 十三番目の人格―ISOLA |
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貴志祐介 | 出版月: 1996年04月 | 平均: 6.11点 | 書評数: 18件 |
角川書店 1996年04月 |
角川書店 1999年12月 |
KADOKAWA / 角川書店 2000年09月 |
No.18 | 6点 | 虫暮部 | 2024/05/16 13:15 |
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超自然現象を妙にロジカルに処理しているところに可笑しみがある。私は漢字マニアなので、命名に関する部分はとても納得&共感するなぁ。 |
No.17 | 4点 | いいちこ | 2019/05/06 17:54 |
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その後、傑作・佳作を多数残している著者であるだけに、本作がデビュー作であることを割り引いても、この不出来ぶりは予想外と言わざるを得ない。
まずもって、人物造形やストーリーの運びに、とにかくリアリティが感じられないのである。 主人公は家出して風俗産業で働いているが、キスの経験さえない処女。 最終学歴は高卒で、中学時代には不登校も経験しているはずなのに、マイナーとも言える古典作品の知識があり、独学をベースに心理学者と対等に会話し・・・ 20代前半で東京在住の美女だが、イケメンとは言え、30代後半の世慣れない学者に、自宅を遠く離れた甲子園で唐突に一目惚れ・・・ しかし、それ以上に問題なのは、本作の主題が拡散を続け、全く不明確なまま完結する点である。 本来、本作の主題は「多重人格者とエンパスのやり取り」であるべき(と私が勝手に考えている)ところ、終盤に唐突に「恋愛」と「幽体離脱」のゴッタ煮に移行し・・・ これならIsolaが13番目の人格である必要など全くない。 著者は「13」という数字が持つイメージが何となく欲しかったに過ぎない。 にもかかわらず、「十三番目の人格」を副題にまでしている意図は一体何なのか・・・ いやそもそも、作品前半の各人格とのやり取りに、こんなに紙幅を割く必要があったのかどうか。 もっと言えば、主人公が「エンパス」である必然性も・・・ 読了後に本作のプロットに対する、さまざまな疑問が頭を駆け巡る作品 |
No.16 | 5点 | itokin | 2015/02/15 13:17 |
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貴志さんは他の作品がどれをとっても素晴らしいのでそれらと比較するとと、どうしても思ってしまう。中盤が少しだれるのとラストの展開が期待以下だったのでこの採点です。このようなホラーは私のは合わないというのが最大の理由でしょう。 |
No.15 | 6点 | TON2 | 2012/11/05 21:42 |
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多重人格障害の女子高生に、13番目の人格として、肉体を失った霊魂がとりつく。それが邪悪なイソラ。
ホラーとしては今ひとつの感じ。映画も見たが、これもできはイマイチ。 |
No.14 | 6点 | シーマスター | 2010/08/10 23:03 |
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確かに纏まりのいいサイコ(いや、オカルト?)ホラーですね。
デビュー作ながら完成度が高く「貴志祐介は始めから貴志祐介だった」と評するに過不足ない作品だと思います。 ただクライマックス以外はダラダラ展開に感じられるところも多く、内容の割りには長かったなぁというのも個人的な感想。 ラストも(皆さん仰せのとおり)「並のホラー」っぽいよね。 まぁこれはこれでいいと思うんだけど途中で思ったのが、この設定でサイコサスペンス映画の傑作、『アイデンティティー』のような「どの人格が犯人か?→ドンデンな真相(実は磯良ではなく・・)」みたいなストーリーにしても面白かったのではないか、というものだが貴志さんに求めるものではないよね。 |
No.13 | 7点 | Tetchy | 2008/09/29 21:45 |
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このレベルで佳作止まり・・・。
普通なら受賞してもおかしくはないでしょう。 みなさんもおっしゃっているように、貴志氏の文章は非常にそつがなく、クイクイ読み進み、全てがあるべき姿に収斂していく上手さがあります。 しかし裏返して云えば、物語として見た時に、あまりに淡白すぎるという欠点でもあります。 幸いにして私にとってこれが初の貴志作品なので、その後が非常に楽しみですが、主人公が恋に落ちる相手との出逢いがあまりにもベタすぎて、思わず笑ってしまいました。 |
No.12 | 6点 | 深夜 | 2007/11/25 21:21 |
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多重人格というありふれたテーマで、期待していなかったのだが、貴志さんの文章力と情報量の多さに圧倒されて、最後まで面白く読めた。ただ、想像の範疇を超えるようなものは無かった。
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No.11 | 5点 | いけお | 2007/10/10 11:00 |
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きれいにまとまった優等生的なホラー。
普通に楽しめました。 |
No.10 | 7点 | レイ・ブラッドベリへ | 2007/08/18 01:10 |
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貴志さんの文章は非常に明晰であり、読みやすい。
まるで科学者の論文を読んでいるかのようだ。 最初は「このような文体でホラーを書くのか」という驚きが、まずあった。 だが実際に読んでいて確かに面白い。 しかし考えてみれば、現代的な恐怖は19世紀的な朦朧法で描けるものではないのであろう、 現代ホラーの記述にはこのような文体がマッチしているのかもしれない、という思いに至った。 僕がこれまで読んだ五作品の中で、一番面白かったのは「黒い家」と「硝子のハンマー」。 でもこの作品には、何かしら奇妙な愛着を感じる。 それは貴志さんも述べられているように、 (僕が子供の頃読んで、とても怖かったという記憶がある)雨月物語の「吉備津の釜」を ベースとしているからなのであろうか。 確かに「吉備津の釜」には、怪異による恐怖のエッセンスがすべて含まれている。 貴志さんは綿密な分析を重ねて「十三番目の人格」に活かされたのであろう。 (まことに不遜ながら)本作には処女作ゆえの多少の拙さは、もしかしてあるのかもしれない。 だが私的には貴志作品の取り掛かりとなったものだった。 だから、この作品に巡りあえて本当に良かったと思っている。 |
No.9 | 5点 | 如月雪也 | 2005/06/05 05:54 |
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読みやすかったですが、いかにもホラーにありがちなオチですね。 |
No.8 | 6点 | ピョコ | 2005/03/19 23:43 |
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全体的にまとまっているが他の作品と比べるとやや見劣りする |
No.7 | 7点 | 北浦透 | 2005/01/19 21:07 |
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展開にやや単調な点が見られるが、やはり筆力、構成力が並みの作家とは違いすぎる。ラストのホラータッチは、自分のようなひねくれた読者でも、充分怖かった。 |
No.6 | 7点 | Dain | 2004/12/14 23:51 |
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ほかの貴志作品に比べるとやはり荒い感じはしますが、十分面白いです。漢字の話は勉強になりました。「範子」さんには薦められないかも。 |
No.5 | 6点 | 綾香 | 2004/08/20 23:17 |
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処女作としては◎終わり方もスキ。映画はいまいちだったな〜。やっぱ原作が一番★ |
No.4 | 6点 | ぶんぶん | 2004/02/07 21:36 |
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これは他の貴志祐介作品を読んだ後で読んだのでイマイチ感は否めませんでした。ラストの後味の悪さは好みです。 |
No.3 | 7点 | k−t | 2004/01/29 21:47 |
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このレベルでホラー大賞は佳作止まりにしたのか。新人作品のレベルとしてはかなり高いと思うが。でもまあこのあと黒い家で大賞取ったんなら納得かな。処女作として考えればなかなかじゃないですか?それを踏まえてこの点数。 |
No.2 | 6点 | IVERSON | 2003/10/13 15:49 |
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実際この評価が正しいのかは分からない。その訳は、この作家が最高級の作品しか残していないからである。この作品も間違いなく一流のものだ。しかし、評価を考えると、どうしてもこの作家の周りの作品の素晴らしさにその輝きを奪われてしまうことも否めない。美しい真珠も、極上のダイヤモンドには屈してしまう。 |
No.1 | 8点 | ハッチ | 2003/08/11 23:10 |
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恋愛展開にちょっとだけ疑問があるけれど、ストーリーの流れは好きです。貴志氏の作品は一作一作かっちりまとまっていて集中しやすい。 |