皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
[ サスペンス ] 悪魔のような女 |
|||
---|---|---|---|
ボアロー&ナルスジャック | 出版月: 1955年01月 | 平均: 6.60点 | 書評数: 5件 |
早川書房 1955年01月 |
早川書房 1973年04月 |
早川書房 1996年07月 |
No.5 | 5点 | ボナンザ | 2019/01/27 12:09 |
---|---|---|---|
オチはタイトルから大体予想できてしまう。主人公の心理描写がメインですが、私は読んでてイライラさせられるところも・・・。 |
No.4 | 8点 | クリスティ再読 | 2018/09/05 19:30 |
---|---|---|---|
その昔「生きているひとは死んでいて、死んだひとこそ生きているような」というキャッチコピーの映画があったが、本作はまさにそれ。霧深い情景の中で、
死人も生きている人も、同じなのだ。われわれの感覚は粗雑だから、死人は別のところにいると思い、二つの違った世界があると信じこんでいる。そんなことはない!見えない死人はそこにいて、いろいろとこまかい仕事をつづけている。(ガス栓を忘れずに固く締めてくださいね) と主人公が思い込むような、コッチとアッチの境界が曖昧な世界を描ききった力技が素晴らしい。「死者の世界」が最後のほうなぞまさに主人公の帰るべき家、心休まる世界なのだ! というわけで、本作のミステリとしての結末なんぞただのオマケ。カーテンコールとかそういう部類だろう。超自然だったとしても、作品としてちゃんと成立しているさ。「ミステリ」であるのがタダの口実みたいに見える作品、ということでもイイんじゃない? |
No.3 | 6点 | 蟷螂の斧 | 2013/03/30 09:50 |
---|---|---|---|
(タイトル・女⑳)古典のサスペンスものとして読むのがよいと思いました。現在では、ネタはわかり易いものですね。ラストの一言が余韻を残します。 |
No.2 | 7点 | kanamori | 2010/08/08 13:20 |
---|---|---|---|
ボア&ナル・コンビの合作ミステリ第1作で、サスペンスミステリの教科書のような作品。
逆にいえば、今では愛人と結託した妻殺しのプロットは定型すぎて、謎解きミステリとしては仕掛けがほぼ見えています。タイトルもある意味ネタバレ気味ですが、心理サスペンスの古典名作には間違いありません。 |
No.1 | 7点 | 空 | 2008/12/05 21:00 |
---|---|---|---|
この2人がコンビを組んだ第1作だけに、ストレートな構造ですので、ホラーでなくミステリだということを知っていれば、結末は簡単に想像がつくでしょう。冷めた目で謎を分析しながら読むのではなく、ホラーのように雰囲気や文章を味わうべき作品だと思います。心理的に追い込まれていくクライマックス部分には息苦しくなるような緊迫感がありました。
原題の意味は「もう存在しなかった女」ですが、邦題は、小説の設定を逆にしたアンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督の映画の邦題を採用しています。しかし、「悪魔のような女(複数形)」で映画にも小説にも意味が通じてしまいます。 |