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ミステリの祭典

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由良小三郎さんの登録情報
平均点:6.62点 書評数:199件

プロフィール| 書評

No.39 8点 パラレルワールド・ラブストーリー
東野圭吾
(2002/02/04 20:23登録)
2つの時間の流れが並行してすすんでいく構成なのですが、2つの時間のなかでの人間関係が微妙に異なることから感じる読者の違和感を展開に対する興味にかえて読ませてしまう技術はすごいと思います。
それでも、うますぎて、なんか心こもってないような気がしてしまうといったら、しかられますかね。


No.38 8点 メビウスの殺人
我孫子武丸
(2002/01/28 23:55登録)
速水兄弟のシリーズでは1番いいと思います。3人兄弟という設定があまりよくなくて末っ子のいちおが、活躍しないで、長男・次男のコンビがいいのかと思います。


No.37 7点 東京下町殺人暮色
宮部みゆき
(2002/01/28 23:43登録)
妙に冷静で優等生の刑事の息子というのが、いただけない軽い小説です。動機やなにかは案外深刻なんですが。


No.36 7点 時計館の殺人
綾辻行人
(2002/01/26 19:14登録)
読み終えた時は、時計のトリックは斬新だと思ったわけですが、良く考えると実はあたらしいのは、その手段がおおがかりな点で、ささやかにこの手をつかうパターンはあまり感動を呼ばない小説にあるように思いました。
そのへんのやり方がうまいのかと思います。


No.35 4点 白馬山荘殺人事件
東野圭吾
(2002/01/24 23:21登録)
マザーグースの童謡に謎をこめたミステリをつくるという、日本の作家としてはかなり無謀な試みに失敗した作品のような気がします。


No.34 4点 閉ざされた夏
若竹七海
(2002/01/23 19:50登録)
密室に死体はあったけれど、どうやって密室を作ったかというジャンルでなく、アリバイの問題もトリックというほどでない。ずっと昔の人間関係が、犯罪を引き起こすというパターンはパターンだけれど、動機もチープ。平凡でお勧めできません。


No.33 6点 月曜日の水玉模様
加納朋子
(2002/01/22 17:55登録)
やや散文的といいますか、繊細なところが少ないように思いました。短編集は作品の並び順が重要で、自信作は前におけという話がありますが、後半にいいのがあるように感じました。しゃんさんは主人公が中年女性と書かれましたが25歳ぐらいですよね。できはやや平凡というところでしょうか。


No.32 6点 掌の中の小鳥
加納朋子
(2002/01/18 20:12登録)
雰囲気のある文章で読みやすいのですが、いい連作というには、主人公たちの人間的魅力の点で若干のブレがあるような気がして、同じ名前の主人公が登場する短編集という気がするところが気に入らないのかも知れません。店の常連が、主人公たちの話を聞いて、謎を解明してみせるというのは、ありふれたパターンになってしまっていませんか。


No.31 8点 灰夜 新宿鮫VII
大沢在昌
(2002/01/14 21:04登録)
新宿鮫のスタイルは、これまでは、鮫島以外(犯人とかの)の視点の章が挿入されていたのですが、この作品ではそれもやめています。おなじみの登場人物たちをださなかったことと、スタイルを変えた狙いが、僕的には不満でシリーズのなかでは、平凡なところがあって少し評価低いかなと思いますが、それでも読みやすい作品です。


No.30 7点 漱石と倫敦ミイラ殺人事件
島田荘司
(2002/01/10 21:44登録)
島田荘司さんは書斎に大きな紙をはって、いろいろな作家の作風の位置関係を書いて分析しているイメージがあるのですが、御自分の作品も今度はこの辺を書いて売ってみるかとやっているのではないかという感じです。


No.29 8点 頼子のために
法月綸太郎
(2002/01/07 19:59登録)
トリッキーな所がないけれど、非常に良い作品だとおもいました。文庫の解説者は「法月さんハードボイルドのジャンルへいらっしゃい」としきりに書いていたのですが、僕もハードボイルド系の作品が好きなので、その分野でもいい作品だとおもいます。比較的短い期間の物語で、きれみたいなものを感じました。


No.28 7点 壺中の天国
倉知淳
(2002/01/07 18:52登録)
僕にとっての初めての倉知作品です。
他の作品の雰囲気を知らないので、登場人物が魅力的に書いてあるとは思いましたが、犯人と登場人物たちとの距離が随分遠いミステリというのが新鮮なのでしょうか。


No.27 5点 ウロボロスの偽書
竹本健治
(2001/12/28 13:30登録)
比較的ハードな読者を対象にした雑誌の連載小説だった事から、いきあたりばったりに展開を広げてしまって、つじつまあわせが大変だろうとおもいながら読んだのですが、やはり、うまく収束しなかったと思いました。
その辺が逆に読みどころでしょうか。


No.26 3点 あいにくの雨で
麻耶雄嵩
(2001/12/22 17:58登録)
ぼくには、全然だめでした。
高校の生徒会の権力争いなんか、番長マンガじゃあるまいしと思うし、「合戦終了直後の関ヶ原のように乱雑」とか「成層圏が大地から急速にはなれ赤方変位をおこしたような紅紫」とかいう表現に、異常な感覚は感じますが。
最初に13章もってきた趣向も、読み飛ばしそうでした。
これで麻耶さんの初心者向きだとすると・・・


No.25 7点 盗聴
真保裕一
(2001/12/16 13:40登録)
真保裕一の短編はやはりものたりなさが残ります。小説自体は、おもしろいのですが、長編よんできた読者の期待するものにはこたえられていないと思いました。


No.24 7点 秘密
東野圭吾
(2001/12/10 22:06登録)
設定としては、北村薫の「スキップ」の裏返しなんですよね。ちょっと悲しい事情があるので、明るい話にならなかったのが残念です。


No.23 6点 0の殺人
我孫子武丸
(2001/12/08 15:17登録)
こういう話にしようという構想が先にあるパターンですので、それを効果的にするのに、3回くらいの運の悪い話を持ってくるのは仕方なかったとおもいました。振り回される探偵みたいな話がよかったのですが、速水兄弟スタイルの推理となじまないのかもしれないと思いました。


No.22 5点 スクランブル
若竹七海
(2001/12/08 12:03登録)
15年前の殺人事件をめぐって女子校の同窓生たちの記憶が各章で視点を変えて回送されるという趣向はいいのですが、主人公たちが、名字や、名前やニックネームで呼ばれるので、混乱して、結局誰がどんな性格で、犯人が誰だといっているのか、わかりませんでした。
各章雰囲気をはあるのですが


No.21 7点 白夜行
東野圭吾
(2001/12/03 21:05登録)
このサイトで、評価が極めて高い作品なので、読んでみました。宮部みゆきの「火車」と非常に近い印象の作品でして、どちらもよかったのですが、どちらかといえば「火車」のほうが好きです。それで調整するつもりではありませんが、少し低めの点数です。もともとが隔月の連載小説で1章ごとに、舞台の年代が現代に近づいてくるという趣向は、同時代人には魅力的なやり方だとおもいました。


No.20 9点 新宿鮫
大沢在昌
(2001/12/01 14:56登録)
新宿鮫のシリーズが僕にとってどうしてこんなにおもしろく感じるのかが、よくわからないのです。登場人物が魅力的なんだろうと思います。

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