白馬山荘殺人事件 |
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作家 | 東野圭吾 |
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出版日 | 1986年08月 |
平均点 | 5.46点 |
書評数 | 26人 |
No.26 | 7点 | ことは | |
(2021/04/03 23:59登録) 東野圭吾作品で一番愛着のある作品。 初期作品だからだろうけど、東野圭吾では珍しく作者の思いを感じる作品。 出版された当時に読んで、期待して何作か読んだけど、以降の作品は(少し冷めた)”職人”になってしまって、継続してよむことはしなくなってしまった。 冒頭の人物の属性に関することに触れている書評がいくつかありますが、出版が綾辻以前であることを考えると、こなれていないことより、先進性を評価すべきだと思いますね。綾辻以前の出版当時に読んで、面白い趣向だなとワクワクしました。 |
No.25 | 4点 | じきる | |
(2020/08/30 15:50登録) 最近と比べると若さを感じますね。 この頃の著書にしか書けない作品かな。 |
No.24 | 7点 | mediocrity | |
(2019/12/06 05:45登録) 暗号解読は何だか色々やってたけど、結局縮めただけじゃないか、という気がしないでもない。密室トリックも、図まで付けて説明するほどとは思えない。ただそれ以外の部分、状況設定、雰囲気、ダブルのプロローグ・エピローグ等々、見どころは多かった。 確かに、メイン料理が期待外れなのに、前菜やワインやデザートが驚くほど良くて、妙に記憶に残っているディナーという感じです。 |
No.23 | 7点 | レッドキング | |
(2019/04/29 08:41登録) 東野圭吾版「黄金虫」かな。でも、きちんと「密室」も作り込まれてて、「いかにも『意外』な真犯人」「露骨にダミー」「多分ダミー」ってな容疑者もタップリ揃ってて、メインディッシュの事件解決の後に、デザートみたいな「人物設定トリック」、さらに前菜に「叙述トリック」まで用意してあって、実によくできてる。東野や道尾秀介ってこのレベルをいくらでも維持できるんだろうな。すげえな。ただ、小説として「面白い」かっていえば、そんなに面白くないし魅力がない。 |
No.22 | 5点 | ミステリ初心者 | |
(2018/10/16 20:09登録) ネタバレをしています 非常に読みやすく、読了までさほど時間はかかりませんでした。密室の謎は、マジックのようで楽しめました。ただ、暗号解読の件は好みではありませんでした。長編にしてはすこし地味な印象があります。5にしました。 私は最初、叙述トリックの類かと妄想しました。登場人物紹介の書き方が独特で、名字だけあるいは"マコト"や"ナオコ"など文中の表記と違うのがみそなのかな~と思いましたが、全然ちがいました。 |
No.21 | 5点 | ボンボン | |
(2018/01/28 00:55登録) 犯人や結末に驚くような意外性はないが、結構複雑で良く練られている作品だ。だからといって、密室と暗号が特別面白いかというとそれほどでもなく、淡々と進んでいく感じ。序盤に本筋と無関係に叙述をチラつかせる変なノリや、あまり必要とは思えないクセのあるキャラ設定などがひっかかる。しかし、終盤に重層的な事件がどんどん膨らんでつながって、最終的にそもそものはじまりの物語が明かされるが、これが期待通りにドラマチックだったので満足した。 |
No.20 | 5点 | MS1960 | |
(2016/12/19 18:32登録) 凝った作品で舞台設定もまあまあなんだけど、暗号のトリックも密室のトリックも「へー」という感じで驚きがなかった。最後の英国人婦人との関わりの部分も良く分からなかった。ですけど、楽しめなかったかというと、まあ楽しめた、といった印象です。 |
No.19 | 5点 | 風桜青紫 | |
(2016/01/15 01:16登録) 東野圭吾が百合好きなのはよくわかった。道具仕立ては悪くないし、トリックもアイデアにあふれてるけど、やっぱりまだまだチープな感じ。東野圭吾のこの手の本格作品でもインパクト不足な感じでした。 |
No.18 | 7点 | ニックネーム | |
(2015/12/14 23:00登録) 暗号・密室・好きな人は楽しめると思います。 |
No.17 | 8点 | 斎藤警部 | |
(2015/05/13 12:48登録) かなり終盤近くまで「こりゃまさかありきたりな山荘密室殺人モンかァ?」なんて思ってたんだけど、不思議と飽きさせない何かがあって とうとう最後の最後の最後のドラマティックな結末に辿り着く事が出来ました。 このミステリーの何が画期的(と私には思えた)って、 まず本当の○○○が誰だか最後まで分からない、と言うよりむしろ物語を見る角度や次元によって○○○が誰なのか様々な解釈が可能という事。。 そこまでなら古い作品にも類例があったと思いましたが、 のみならず○○だって単純に誰かを特定するのに躊躇しそうなストーリーの重層ぶりですし、 更には○○○ですら実は誰や誰がそれに当たるのかちょっと考えさせられてしまう、 その三方向からの重層感覚が一つに噛み合ったところに生まれたのは本当に4D万華鏡の様な、ミステリーの意外性に裏打ちされたミステリーならではの人間ドラマでした。 なんかおかしな書き方をしてしまいましたが、決してわけのわからない錯綜したお話ではありません。 ストーリーテリングそのものは、いたってシンプルです。 やはり彼らしく「軽い文体で深い内容を」描き切る事に見事に成功しています。 極初期の、若い頃の作品で既にこんな感じ。流石ですよ。 |
No.16 | 6点 | E-BANKER | |
(2014/10/19 20:35登録) "1986年発表のノンシリーズ長編。 江戸川乱歩賞受賞作「放課後」(1985年)でデビューした作者は、加賀恭一郎シリーズの一作目となる「卒業~雪月花ゲーム」を経て、長編三作目が本作に当たる。 ~一年前の冬、「マリア様はいつ帰るのか」という謎の言葉を残して自殺した兄・公一。その死に疑問を抱いた妹の女子大生・ナオコは、親友のマコトと兄が死んだ信州・白馬のペンション「まざあぐうす」を訪ねた。常連の宿泊客たちは、奇しくも一年前と同じ。各室に飾られたマザー・グースの歌に秘められた謎、ペンションの隠された過去とは? 暗号と密室の本格推理小説!~ 今ではすっかり大御所となった東野圭吾も、なかなか初々しい頃があったんだなぁーと思わされる一冊。 本作の特徴は、紹介文のとおり「暗号」と「密室」ということになる。 「暗号」についてはかなり難解。 ペンションの各部屋にある絵に書かれたマザー・グースの詩が解読の鍵となるのだが、最終的に導き出された解答はちょっと拍子抜け(?)と感じたのは私だけだろうか・・・ (この解では、結局アレとアレしか関係なかった、ってことか?) 「密室」についても他の方のご指摘どおり、あまり感心できるトリックではなかった。 初期作品にはよく「密室」が出てくるけど、前出の「放課後」でも「卒業」でも密室トリックは鮮やかというレベルからは程遠い。 (本作でも図解入りで種明かしされているけど、その割にはねぇ・・・) 序盤にいきなり明かされる「叙述トリック」めいたやり取りも結局??だし、フーダニットにも“切れ”が感じられない。 などなど・・・ ということで、やや辛口の評価になっているけど、では駄作かというと決してそういう訳ではないのだ。 何というか、本当はこんな作品を書きたいわけではないのだけれど、いわゆる「本格ミステリー」を書いてます・・・的な感覚なのだ。 事実、初期の作品群を経て、大作家・東野圭吾は鮮やかな変身を遂げるのだから。 それは決して突然の開花ではなくて、こういう試行錯誤を経て、徐々に成長していった結果なのだろうと思う。 本作にはそういう意味での「初々しさ」を感じてしまうのだ。 なんだか「上から目線」の書評になってしまったようで・・・ |
No.15 | 5点 | ボナンザ | |
(2014/04/08 01:42登録) やや遊びの見える作品。講談社のシリーズに比べると力が抜けた感があります。 |
No.14 | 8点 | オレンジ | |
(2011/02/28 15:20登録) ペンションが不思議な魅力を持ってます。 ぜひ行ってみたいな!と思いますね。 冬になると読み返したくなる作品です。 登場人物も個性があっていいです。 ただ、謎を解く暗号は・・・・ (汗) |
No.13 | 4点 | こう | |
(2010/03/08 00:56登録) 自分も読んだ時は暗号を読み飛ばしてしまいました。作品世界は本格そのものですが面白みに欠けた覚えがあります。 現代では暗号とか出してもまともに取り組む読者が果たしてどれだけいるだろうかと考えると作者には申し訳ない気がします。 |
No.12 | 4点 | simo10 | |
(2009/12/15 22:10登録) -ネタばれ含みます- まず叙述宣言ともとれる登場人物表、序盤からためらいもなく相方の叙述を明かしてしまう挑戦的な作者の姿勢にうれしくなりました。 この先どれだけすごい叙述トリックが控えているのだろうと思わされました。 「ナオコ」と「菜穂子」は別人ではなかろうか?とか「シェフ」は外人ではなかろうか?とか。 結局何もなかったけどどういった効果を狙ったんだろう。 マザーグースの謎解きは「卒業」に引き続き、面倒くさいのでスルーしてしまった。 こういう読書態度が天下一シリーズを生み出してしまったのだろうかと少し反省してしまう。 しかし、共犯者を使ったトリックはやっぱりしらけるなあ。 |
No.11 | 4点 | ミステリー三昧 | |
(2008/12/17 02:13登録) <光文社文庫>初期の本格ミステリ(長編/1986) ペンションの各部屋に散りばめられたマザーグースの歌に秘められた謎(暗号)と兄の死の謎(密室トリック)がメインです。暗号解読に関してはあまり要領よくまとめられていなくてスッキリしなかった。そして、今回も密室トリックにはガッカリさせられた。密室トリックはデビュー作からの定番ですが、どれもあまり自分好みではありません。複雑で理解し難いです。犯人を指摘する場面でも読者が知りえない事実が何度か飛び出たり、無理やり白状させようとする発言も気に入らなかったです。本格を意識して書かれていたならばレベルが低いです。最初に作者の軽いイタズラとラストにちょっとした展開があったのが唯一の救いでした。 |
No.10 | 5点 | マサトメ・J | |
(2008/07/17 01:29登録) マザーグースの暗号は普通解けないでしょう。 密室はそれしかないだろう、という感じでしたね。 全体的にはミステリ読み物として、まぁ楽しめました。 |
No.9 | 6点 | 白い風 | |
(2008/07/11 22:17登録) マザーグースを扱った作品で、暗号・密室さまざまな要素が入った作品。 でも、他の東野作品から見ると平凡だったかな。 以前に読んだので印象もちょっと薄くなっているせいもありますが・・・。 |
No.8 | 5点 | COBRA | |
(2008/06/13 14:56登録) 初期東野作品は、本格だったな~と懐かしい。 |
No.7 | 5点 | Tetchy | |
(2008/04/07 22:57登録) こんな厚さで密室殺人の謎、「マザー・グース」の暗号の謎、遠隔殺人トリック、2年前の事故死の謎、ペンション「まざあ・ぐうす」の前の所有者である英国未亡人の自殺の謎と謎盛りだくさん。 この密室と暗号の謎は難解すぎる! まず解ける奴はいないだろう! 相方の叙述トリックは作者が途中で投げ出したような気がしたんだけど。 |