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ミステリの祭典

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Tetchyさんの登録情報
平均点:6.73点 書評数:1631件

プロフィール| 書評

No.131 10点 展望塔の殺人
島田荘司
(2007/12/04 18:42登録)
珠玉の短編集とはまさにこのことを云うのだろう。
まさにこの頃の島田は神の領域に達していたようだ。
全てがクオリティが高い。
昭和62年のこの作品で、すでにストーカー犯罪やキレる若者を題材に創作していることが瞠目に値する。
流石、島田である。


No.130 6点 見えない女
島田荘司
(2007/12/03 17:56登録)
裏表紙の紹介文にあるように確かに異色の旅行推理集だ。
結構実在の名前が出てくるので実話のような錯覚を覚える。
しかし、推理集というよりも恋愛集といった方が正解かな。


No.129 7点 セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴
島田荘司
(2007/12/01 18:39登録)
ミステリ初心者にうってつけの作品では?
余分なエピソードがない、純粋に事件のみを扱った御手洗物で、長さもちょうどいいし。


No.128 5点 魔神の遊戯
島田荘司
(2007/11/30 18:27登録)
島田氏の提唱する21世紀本格の実践作品です。
しかし今回は御手洗の魅力という物がこのシリーズを牽引しているということを再度思い知らされました。
物語の構成上、仕方がないかもしれませんが、やっぱり大人しいミタライは物足りませんね。


No.127 7点 ロシア幽霊軍艦事件
島田荘司
(2007/11/30 18:19登録)
『眩暈』系の作品ですね。
340ページ弱とコンパクトだったのが良かったです。
真相にはまたもやその豪腕ぶりに驚かされました。
馬の毛のブラシが個人的にはお気に入り♪


No.126 8点 ハリウッド・サーティフィケイト
島田荘司
(2007/11/29 18:36登録)
エッセイ『聖林輪舞』で取材したハリウッドの内幕と世紀末から新世紀にかけて関心を抱いて取材を続けている脳科学やDNAなどの遺伝子工学の分野で得た知識を総動員してこの作品を物したものだと思われます。
この作品で描かれるクローン技術やアメリカのアンダーグラウンドで繰り広げられる異様なポルノ・グラフィティの世界は決して読んでいて気持ちのいいものではありませんが、島田氏は許されざる悪行が皆の知らないところで繰り広げられている事を啓蒙しなければならないという使命感のみで書き上げたのではないでしょうか。
でも一番びっくりしたのは最後の一文だったりする。


No.125 4点 最後のディナー
島田荘司
(2007/11/28 01:30登録)
この時既に石岡くんはいい年だっただろうに、かなり落ち着きがないですな。
里美に翻弄されるなよ、いい年して!と思いながら読んでました。
『Pの密室』の後に読んで幼稚園時代の御手洗のスーパーマンぶりに辟易していたところに石岡君からの電話ですぐに真相を解き明かすシーンも逆にその反感を助長してしまい、私の中ではあまり評価が高くありません。


No.124 6点 Pの密室
島田荘司
(2007/11/28 01:24登録)
島田氏が当時島田ファンに讃えられすぎて浮かれて作ってしまったような短編ですね。
御手洗がスーパーマン過ぎてガッカリしました。
幼稚園でモーツァルトを弾いて、因数分解もしていたなんて、やりすぎでしょう!
内容はやはり表題作の方がよかった。
最後にホロリとさせられました。


No.123 7点 魔術的な急斜面
紀田順一郎
(2007/11/24 18:58登録)
ミステリというよりもビブリオ・コン・ゲーム小説といった方が正鵠を射ていると思う。
題名から想像していたような1冊1冊の鬼気迫る争奪戦といった趣きでないのが残念。
でもやっぱりこの人の古本収集を扱ったミステリはホント面白い。


No.122 7点 鹿の幻影
紀田順一郎
(2007/11/24 18:52登録)
ミステリとしては普通だが、本書の魅力はやはり本に人生を狂わされた人々のエピソードにあります。
前作よりインパクトは落ちるものの、捨てがたい一品。


No.121 10点 古本屋探偵の事件簿
紀田順一郎
(2007/11/24 18:44登録)
本を愛する方、特に古本屋巡りをして稀少本の探索に明け暮れた覚えのある方にはかなり面白く読めるミステリです。
私はこれを読んで、自分の本の執着心はまだまだだなと安堵しました。


No.120 5点 夜の蝉
北村薫
(2007/11/24 18:21登録)
日本推理作家協会賞受賞作ですが、私は第1作の『空飛ぶ馬』の方を推します。
根源的な疑問として、果たしてこれはミステリなのか?というのがどうしても引っかかってしまいました。
ミステリがメインではなく、「私」を取り巻く人々の物語が主題なので、推理小説とは云い難いと思います。
「日本推理作家協会賞受賞」の惹句がなければ、先入観なくもっと楽しめたかもしれません。


No.119 9点 仮面の祝祭2/3
笠原卓
(2007/11/20 18:09登録)
事件は地味なんだけど、読ませる。
3人のサンタクロースのうち、1人が殺人を犯しているが、それが誰だか判らない。
この唯一の謎で長丁場を引っ張る筆力は大したものだ。
ただトリックが前時代的だったのが惜しい。


No.118 9点 詐欺師の饗宴
笠原卓
(2007/11/20 18:06登録)
渋い!
内容はハードボイルドだが、しっかり本格しちゃってるし。
絶版なのがもったいない!
続編『詐欺師の紋章』は文庫化されないのか?


No.117 5点 魔性の子
小野不由美
(2007/11/19 18:27登録)
十二国記シリーズを読んでない私にはこの作品を評価する権利はないのかもしれません。
ただ単純に文庫表紙の広瀬のイラストはちょっと濃すぎるだろう!?という変なところに気を取られたことを覚えてます。


No.116 5点 東亰異聞
小野不由美
(2007/11/19 18:21登録)
最後の最後であの展開がなかったら、この作品に対する評価はもっと低かったでしょう。
せっかくパラレルワールドの「東亰」という魅力的な世界を設定したのに、語られる時代背景は現実の日本で起きた事ばかりでしっくり来ませんでした。
しかし、後々の京極氏の妖怪小説の隆盛を考えるとこれはその走りだったのではないかと思います。
そういう歴史的価値を評価しました。


No.115 9点 煙の殺意
泡坂妻夫
(2007/11/17 18:02登録)
これぞ泡坂の短編だ!ともいうべき歪んだ論理、奇妙な味わいの短編集です。
チェスタトン張りのロジック炸裂で大満足です。
「赤の追走」、「紳士の園」、「煙の殺意」、「開橋式次第」が特にお勧め。


No.114 7点 砂時計
泡坂妻夫
(2007/11/15 18:50登録)
泡坂版「滅びの美学」短編集とでも云おうか。
死に対してこれほどまでに透明な存在感で文章を書けるのかと、泡坂氏の老達な筆捌きに脱帽。


No.113 9点 凧をみる武士
泡坂妻夫
(2007/11/15 18:47登録)
泡坂氏の時代物は読めば読むほど味が出てくる。
辰親分がなんとも人情味溢れて粋でいなせでカッコイイ!
読書の愉悦と江戸情緒に浸ってしまった。


No.112 3点 花嫁のさけび
泡坂妻夫
(2007/11/15 18:44登録)
芸能界を舞台にしたミステリ。
この真相は、例のアレですな。

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