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ミステリの祭典

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なのさんの登録情報
平均点:5.51点 書評数:218件

プロフィール| 書評

No.98 8点 ぼくのミステリな日常
若竹七海
(2005/06/06 23:10登録)
文章にはまだまだ甘さがありますが、後の作品の素となる魅力に溢れています。
短編が連なり大きなラストへ・・・伏線の収束がとても心地好い作品でした。


No.97 6点 怪しい人びと
東野圭吾
(2005/06/05 15:23登録)
軽い、壮絶に軽い。
良くも悪くも気楽に読めます。
後に全く残りませんが・・・『灯台にて』が良かったかな?


No.96 7点 てるてるあした
加納朋子
(2005/06/03 00:34登録)
※気持ちネタバレ
『ささらさや』の姉妹編です。
超絶お人好しのさやに対して、かなりいじけた性格の照代がヒロインです。
まぁ、家庭環境を考えると当然なんですが。
前作ではそれなりにあった『日常の謎』は、最初だけで完全放棄・・・一人の少女の成長物語となります。
やっぱり佐々良の人たちは、他所から来るとあんな風に見えるんだなぁ、と妙に納得・・・特にさや。
幽霊の謎は正直途中で予測出来ますね。
脇キャラの○○が、大きなヒントになってます。
そう言えば・・・マスター出てた?
不動産屋まで再登場してたのに。


No.95 3点 コッペリア
加納朋子
(2005/06/02 21:55登録)
※ちょっとネタバレ
加納先生の新境地・・・ではあるんでしょうけど、
どうもバランスが良くない感じがします。
不幸な過去、トラウマ、フェチシズムなどの暗めの題材が、
後半一気にスイートな世界に収束していきます。
いつもなら、そのスイートさが安心感・安堵感に直結するのですが、
どうにも居心地の悪いムズ痒さが残ってしまいます。
ドールという無機質な世界が、柔らかな加納世界には不似合いと言うか・・・。
エピローグも、とって付けた感があって私はダメ。
少なくとも、創也氏は人形と共に滅ぶべきだった筈。
ドールを破壊するにしても、命惜しさではなく『炎に包まれる前に自らの手で』だと思うんですけどねぇ・・・マニアとしては。


No.94 7点 殺戮にいたる病
我孫子武丸
(2005/05/24 22:17登録)
エログロ路線にしては、ちょっとお上品かな?
ラスト直前『ズロース』の一語で、さぁ〜っと頭から靄が晴れました。
あぁ!そうだったのか!!って。


No.93 4点 崩れる 結婚にまつわる八つの風景
貫井徳郎
(2005/05/23 19:34登録)
つまらなくはないんですが、ちょっと下世話に過ぎる感があります。
『結婚』がテーマなので仕方ないのかも知れませんが・・・。
お昼のサスペンス劇場(再放送)を観ているような。


No.92 6点 モップの精は深夜に現れる
近藤史恵
(2005/05/23 19:29登録)
キリコシリーズ第二作です。
前作のラストがアレでしたので、どうなるのかと思っていましたが、
複数の会社での事件を扱う事で解決。
相変わらず迷える人々を救ってます。
天使⇒精霊にちょこっとランクダウンしてますが(笑)
内容は手堅く、読ませます。
分量が少ないのがちょっと難点ですけど。
しかし、大介のウジウジっぷりがパワーアップしてて、
読んでて正直不快だったのは、私だけじゃないと思います。


No.91 5点 いつか、ふたりは二匹
西澤保彦
(2005/05/19 15:00登録)
児童モノでありながら、中身はいつもの西澤節。
しかし、どうにも分量が足りません。
様々のキャラが登場しますが、掘り下げが甘く、残念な印象を受けます。
タイトルはネタバレのような気が・・・。


No.90 8点 いちばん初めにあった海
加納朋子
(2005/05/03 22:01登録)
優しく温かい『再生』の物語。
加納節全開、とにかくいい話です。
表題作のみではどうもすっきりしない感もあるんですが、
二作目で解消、清々しく爽やかな結末を迎えます。
とにかく皆救われる・・・ハッピーエンド万歳。
やっぱりこの方、短編連作で一番本領発揮をされるようです。


No.89 8点 ガラスの麒麟
加納朋子
(2005/01/05 17:17登録)
加納作品にしては、ショッキングな展開ですが、
本質的には優しく、そして温かい再生の物語です。
やはりこの方は短編連作の名手ですよね。
駒子シリーズもそうですが、最後に全てのピースがパシパシと嵌まっていく快感が何とも癖になります。


No.88 8点 ささらさや
加納朋子
(2005/01/05 14:34登録)
『日常の謎』モノとしては、ちょっともう一つ・・・と言うか、
非常に分かり易い話ばかりなんですが、空気の清涼さが素晴らしいですね。
さやの優しさ(弱さ)にイライラしたりもしますが、
三婆たちの『ほっとけない』気持ちが良く分かります。
キャラがホントに生きてます。
しかし、旦那の家族に一発入れてやりたい(笑)


No.87 7点 スペース
加納朋子
(2005/01/04 21:51登録)
☆ネタバレ注意
久方振りの駒子シリーズ・・・ですが、ちょっと毛色が違ってます。
手紙が特別なファクターであるのはこれまで通りですが、
手紙が一章丸々である為、リズム的にもう一つと言うか、
延々ボケ続ける漫才を見せられている気分だったりします。
手紙自体の秘密も『掌の中の小鳥』的なアレですし・・・。
正直『スペース』だけだと・・・な出来と思いましたが、
『バック・スペース』で評価は一転、流石は加納朋子と思わせる良作でした。
4部作との事ですが、ラストがどう着地するのか、今から楽しみです・・・ただ、もうちょっと分量増やして(苦笑)


No.86 7点 虹の家のアリス
加納朋子
(2004/10/15 16:26登録)
前作同様、血生臭い事件のない柔らかな短編連作です。
しかし・・・回が増す毎に悪魔化していく安梨沙に驚愕。
『牢の家・・・』は流石にヤバくないですか?
『鏡の家・・・』には騙されました、正直一番驚きましたよ。
ラストでは完全悪魔化した安梨沙、続編があったらどうなってるのでしょうか(苦笑)


No.85 2点 風が吹いたら桶屋がもうかる
井上夢人
(2004/10/12 17:41登録)
う〜ん・・・井上氏初読なんですが、これはちょっと・・・。
ハッキリ言えば『つまらない』ですね。
各キャラクターに魅力が無いので、シュンペイは傍観者、イッカクは口だけの理屈屋、ヨーノスケはボンクラとしか見えません。
話のパターンが全て同じなので、イッカクの推理が間違い前提となり、ただ単に鬱陶しいだけになってます。
ユーモアって感じじゃないですねぇ。


No.84 6点 探偵ガリレオ
東野圭吾
(2004/10/11 12:46登録)
先に『予知夢』を読んでいたのですが、同じ感想ですね。
超常現象と思われる事件が起こる⇒物理学で解決
の間に、超常現象を盲信する人間が必要だと思います。
この作品ですと、草薙刑事も課長も否定派で、すぐに湯川助教授登場・・・ですからカタルシスに欠けます。
『離脱る』は世間や父親がいた為によかったと思いますが、事件と無関係なのが惜しい・・・。


No.83 7点 黒いモスクワ
今野敏
(2004/10/10 22:32登録)
海外進出編。
今回は黒崎編?と思われましたが、事件解決は赤・翠・キャップが活躍。
特にキャップの推理は見事。
お人好しでも、伊達にST率いている訳じゃ無いって事ですね。
しかし、妙にほのぼのとした作品でした。
STメンバー同士の繋がりが描かれているからでしょうか。
読後感が爽やか。


No.82 7点 黄の調査ファイル
今野敏
(2004/10/10 13:58登録)
宗教団体の若者四人の集団自殺・・・本当に自殺なのか?それとも?
中篇です。
宗教関係とくれば、本職・山吹の出番です。
ミステリとしては薄味ですが、宗教談義が非常に面白い作品ですよ。
今野氏原作の漫画『用心坊』を思い出させました。
今回の赤・黒・翠は殆どいるだけでしたね(笑)


No.81 6点 蓬莱
今野敏
(2004/10/10 00:11登録)
ゲームソフトに秘められた陰謀。
前半の、政治結社・警察・銀行らに滅多打ちにされる展開は正直堪えます・・・。
しかし、中盤から『開き直り』とも採れる逆襲を始め、爽快爽快。
背景キャラかと思っていた○○の意外な行動にビックリ。
いつもながらの高値安定です。
流石の時代的なズレと、薀蓄の多さにちょっとマイナスの6点です。


No.80 6点 予知夢
東野圭吾
(2004/10/09 21:37登録)
心霊現象を物理学の理論で解き明かす、理系ミステリ作品です。
面白いんですが、どうにも薄味。
心霊現象として認識している人間が居らず、いきなり解明されている感があります。
ドラマ『TRICK』でも、それを盲信する人間がいるからこそ、ラストの謎解きが映えるんですよね。
惜しい作品だと思います。


No.79 7点 ドアの向こう側
二階堂黎人
(2004/10/08 18:02登録)
とうとう戦隊はアバレ、コスモスに555まで来ました。
でも、まだ幼稚園児(笑)

作品は安定したレベルで楽しめます。
ただ、『かたい頬』はちょっと・・・。
トリックは『名探偵コナン』で同じモノがありましたし、
無駄な描写が多いのがどうにも駄目。
それがミスリーディングを誘う程でも無いんですよね。
思い付き的な描き込みに見えました。

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