home

ミステリの祭典

login
スペース
駒子シリーズ

作家 加納朋子
出版日2004年05月
平均点5.38点
書評数8人

No.8 6点 文生
(2021/08/22 17:06登録)
駒子シリーズの完結編。
おなじみの登場人物の魅力によって楽しく読めたものの、ミステリー色はかなり薄くなっています。
謎解きそのものより、第三者から見た駒子のイメージが最大のサプライズでした。

No.7 4点 ボナンザ
(2020/11/05 21:03登録)
二つの短編を合わせて一つの作品だが、人の意外な一面、つながりが見られるという点に尽きるだろうか。

No.6 5点 E-BANKER
(2012/05/02 23:36登録)
「ななつのこ」「魔法飛行」に続く、“駒子シリーズ”の第3弾。
『透明感のある文章』を書かせたら右に出る者はいない・・・作者の中編2作品で構成される作品集。

①「スペース」=駒子が瀬尾に見せた10数通にも上る「手紙」に秘められた謎、そして書かれなかった「ある物語」とは・・・?
いやぁー、手紙をつぎつぎと読まされてる間は、「これどうよっ」と思うしかなかった展開。いったい、どこに「謎」が秘められてるのかという感覚でしたが、なるほど、さすがに加納朋子です。
確かに、瀬尾さんに言われるまでもなく、「違和感」というか伏線はそこかしこに置かれてあったんですね。
さすがに瀬尾さんは鋭い。

②「バックスペース」=本編、実は①の裏表のような作品。①にも登場する「まどかさん」が本編の主人公。
本編はミステリー要素はほぼゼロで、ほのぼのした何とも言えない味のある「ラブストーリー」というところ。
「まどかさん」を通して語られる登場人物の1人1人が実に生き生きし、瑞々しく描かれているのが心地よい。
多分、こういう「運命」って誰にでもあるものなんでしょうねぇ。
そうこうして、ほっこりさせられてるうちに、ラストで「サプライズ」が待ち受ける・・・。そういうオチか!

照れくさくなるような、お尻がむずがゆくなるような、なんだか変な気持にさせられた。(もちろん、いい意味で)
巻末解説担当の光原百合さんも書かれてますが、本作のテーマは『自分がいるべき場所(スペース)』。人は誰でも、「自分がいるべき場所にいるのが一番幸せなんだ」ということなのでしょう。
(それは読んでて、しみじみと実感させられました)

でも、まぁ、これは30超えたオヤジが堂々と読む本じゃないよなぁ・・・
(続編が予定されてる?・・・やっぱり読むんだろうけど)

No.5 5点 白い風
(2010/09/06 23:05登録)
”駒子シリーズ第三弾”ですね。
ただ、今回は前2作に比べて、ミステリ度は低いですね。
ミステリ小説って言うよりほのぼの恋愛小説だったと思う。

No.4 6点 あるびれお
(2009/06/13 05:27登録)
甘くなりすぎちゃったかな。評価ではありません。作品の中身というか、主人公2人の距離感の感想です。

No.3 4点 江守森江
(2009/05/22 15:20登録)
構成に工夫が見られるが、このシリーズは書かれる度に劣化している感がある(間隔の開いた今作は特に)
これで打ち止めでいいかも。

No.2 7点 なの
(2005/01/04 21:51登録)
☆ネタバレ注意
久方振りの駒子シリーズ・・・ですが、ちょっと毛色が違ってます。
手紙が特別なファクターであるのはこれまで通りですが、
手紙が一章丸々である為、リズム的にもう一つと言うか、
延々ボケ続ける漫才を見せられている気分だったりします。
手紙自体の秘密も『掌の中の小鳥』的なアレですし・・・。
正直『スペース』だけだと・・・な出来と思いましたが、
『バック・スペース』で評価は一転、流石は加納朋子と思わせる良作でした。
4部作との事ですが、ラストがどう着地するのか、今から楽しみです・・・ただ、もうちょっと分量増やして(苦笑)

No.1 6点 884
(2004/08/18 12:09登録)
*ネタバレあります。
 『ななつのこ』『魔法飛行』の続編。駒子の話と手紙からなる「スペース」、まどかの話である「バック・スペース」、両者が重層的に重なりあって…と上手くはいけてない気もします。駒子と瀬尾さんの話に手紙はあまり必要ないし、手紙読んだ後の展開が強引なのもなんだかな、と。
 むしろバックスペースにおいて他人視点で駒子について、および周辺人物について語られたことが興味深かったり。人物に厚みが出せますからね。

8レコード表示中です 書評